不動産投資を辞めたい!ローン残債があっても途中売却できる?注意点・メリット・デメリット

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不動産投資 途中で売却 不動産投資

「不動産投資を辞めたいけれど、ローンがまだ残っている」

「ローン返済中の投資用マンションでも途中で売却できる?」

「売却したら、残っているローンはどうなるの?」

不動産投資を始めたものの、毎月の持ち出しや金利上昇、空室、修繕費などを理由に、途中売却を考える方もいるでしょう。

結論からいうと、不動産投資ローンの残債があっても物件を売却することは可能です。

ただし、通常の売却では、物件の引き渡し時までにローンを完済し、金融機関が設定している抵当権を抹消できる状態にする必要があります。

実際に不動産投資ローンを提供する金融機関でも、担保物件を売却する場合には全部繰上返済を行い、返済後に抵当権抹消書類を受け取る手続きが案内されています。

そのため重要なのは、

「査定価格はいくらか」ではなく、「売却後の手取りでローンを完済できるか」

です。

この記事では、不動産投資を辞めたいと考えている方に向けて、ローン残債がある収益物件を途中売却する方法、メリット・デメリット、税金、売却タイミング、任意売却まで詳しく解説します。

  1. ローン残債があっても不動産投資物件は途中売却できる
    1. 売却時には原則としてローンを完済する
    2. 売却価格より「売却後の手取り額」が重要
    3. アンダーローンなら通常売却しやすい
    4. オーバーローンでは自己資金が必要になる
  2. 不動産投資を途中で辞めたいと考える主な理由
    1. 毎月のキャッシュフローが赤字になっている
    2. 金利上昇でローン返済が重くなった
    3. 空室が長期化している
    4. 修繕費の増加が予想される
    5. ライフプランや資金計画が変わった
  3. 不動産投資を途中で売却するメリット
    1. 毎月の赤字を止められる
    2. ローン残高を減らせる
    3. 現金を確保できる
    4. 利益を確定できる
  4. 不動産投資を途中で売却するデメリット
    1. 家賃収入を得られなくなる
    2. 売却に諸費用がかかる
    3. 売却益が出れば税金がかかる
    4. 相場より安く売らざるを得ない場合がある
  5. 不動産投資物件を売るタイミングはいつ?
    1. 売却手取りがローン返済額を上回ったとき
    2. キャッシュフロー改善が見込めないとき
    3. 大きな修繕費が発生する前
    4. 所有期間5年を超えるか確認する
  6. 不動産投資物件を売却する前に手取り額を計算する
    1. 売却価格からローン残債だけを引かない
    2. 建物は減価償却後の取得費で計算する
    3. 売却損が給与所得と相殺できるとは限らない
    4. 投資物件は3,000万円特別控除の対象とは限らない
  7. 投資用収益物件を売却する3つの方法
    1. 仲介で売却する
    2. 不動産会社に直接買い取ってもらう
    3. 入居者がいるままオーナーチェンジで売却する
  8. オーバーローンで自己資金がない場合は任意売却も検討する
    1. 任意売却とは金融機関の承諾を得て売却する方法
    2. 任意売却しても残債がなくなるとは限らない
    3. 返済が難しい場合は早めに相談する
  9. 不動産投資物件を途中売却する流れ
    1. STEP1:ローンの一括返済額を確認する
    2. STEP2:複数の不動産会社へ査定を依頼する
    3. STEP3:売却後の手取りを計算する
    4. STEP4:金融機関へ売却予定を伝える
    5. STEP5:媒介契約を結んで販売する
    6. STEP6:売買契約を締結する
    7. STEP7:決済・ローン完済・抵当権抹消・引き渡し
  10. 投資用不動産を売却する前に確認したい注意点
    1. ローン残高ではなく一括返済額を確認する
    2. 繰上返済手数料・違約金を確認する
    3. サブリース契約を確認する
    4. 管理費・修繕積立金の改定予定を確認する
    5. 税金を売却後に忘れない
  11. 不動産投資を辞めたい人によくある質問
  12. 不動産投資を辞めたい場合のまとめ
    1. まずローン残債と査定価格を確認する
    2. アンダーローンなら通常売却を検討しやすい
    3. オーバーローンなら不足額を確認する
    4. 「今売る」と「保有を続ける」を数字で比較する

ローン残債があっても不動産投資物件は途中売却できる

不動産投資ローンを返済している途中でも、マンションやアパートなどの収益物件を売ることは可能です。

ただし、「買主が見つかれば自由に売却できる」というわけではありません。

売却時には原則としてローンを完済する

金融機関から不動産投資ローンを借りて物件を購入すると、一般的にはその物件に抵当権が設定されています。

抵当権とは、ローンの返済ができなくなった場合に、金融機関が担保となっている不動産から債権を回収できる権利です。

そのため、通常の売却では、

売買代金の受け取り
↓
ローンを一括返済
↓
抵当権を抹消
↓
買主へ所有権移転

という手続きを決済日に行います。

完済後には抵当権の抹消手続きが必要です。

売却価格より「売却後の手取り額」が重要

例えば、

  • ローン残債:2,500万円
  • 売却価格:2,600万円

だったとします。

一見すると100万円余るため、問題なく売却できそうに見えます。

しかし実際には、

  • 仲介手数料
  • 抵当権抹消費用
  • 繰上返済手数料
  • 印紙税
  • その他売却に必要な費用

などがかかります。

売却費用が150万円かかれば、

2,600万円-150万円=2,450万円

となり、2,500万円のローンを完済するには50万円不足します。

そのため、

査定価格 > ローン残債

だけでは判断できません。

アンダーローンなら通常売却しやすい

売却代金から売却費用を引いた金額でローンを完済できる状態を、一般に「アンダーローン」と呼びます。

例えば、

売却価格3,000万円
-売却費用150万円
=手取り2,850万円

ローンの一括返済額2,500万円

であれば、ローンを返済しても350万円が残ります。

このような状態であれば、通常の売却を進めやすくなります。

オーバーローンでは自己資金が必要になる

反対に、売却後の手取りよりローン返済額のほうが大きい状態がオーバーローンです。

金融機関でも、投資用不動産を売却した金額がローン残高を下回る場合、残ったローンについて一括返済が必要になると案内されています。

不足分を自己資金で支払えるのであれば売却できます。

自己資金でも不足分を用意できない場合は、通常売却とは別の方法を検討する必要があります。

不動産投資を途中で辞めたいと考える主な理由

不動産投資は長期運用を前提に始めるケースが多いですが、途中で状況が変化することは珍しくありません。

売却を検討する代表的な理由を確認してみましょう。

毎月のキャッシュフローが赤字になっている

よくある理由が、毎月の収支悪化です。

家賃収入があっても、

  • ローン返済
  • 管理費
  • 修繕積立金
  • 賃貸管理費
  • 固定資産税
  • 修繕費

などを合わせると、毎月の収支がマイナスになる場合があります。

数千円程度の赤字であっても、10年、20年と続けば大きな負担になります。

今後改善する根拠が乏しい場合には、売却も選択肢になります。

金利上昇でローン返済が重くなった

変動金利で不動産投資ローンを利用している場合、金利上昇によって返済負担が増える可能性があります。

家賃をすぐに同じ割合だけ値上げできるとは限らないため、

家賃収入は変わらないのにローン返済だけ増える

という状況も考えられます。

金利上昇後のキャッシュフローを計算し、長期保有が難しいと判断した場合には売却を検討するタイミングです。

空室が長期化している

不動産投資では、入居者がいなければ家賃収入が入りません。

しかし、空室期間でも、

  • ローン
  • 管理費
  • 修繕積立金
  • 固定資産税

などの支払いは続きます。

家賃を下げても入居者が決まりにくい場合は、エリアそのものの賃貸需要が変化している可能性もあります。

修繕費の増加が予想される

築年数が経過すると、

  • 給湯器
  • エアコン
  • 水回り設備
  • 外壁
  • 屋上防水
  • エレベーター

などの修理・交換費用が増える可能性があります。

区分マンションであれば、修繕積立金の値上げや大規模修繕計画にも注意が必要です。

高額な修繕が発生する前に売却するという考え方もあります。

ライフプランや資金計画が変わった

不動産投資を始めた当時と生活環境が変わることもあります。

例えば、

  • 結婚
  • 出産
  • 住宅購入
  • 転職
  • 独立
  • 退職
  • 教育費増加

などです。

将来、自宅の住宅ローンを組む予定がある場合、不動産投資ローンが新たな借入審査に影響する可能性も考えておきましょう。

不動産投資を途中で売却するメリット

収益物件を途中売却することは、必ずしも「不動産投資の失敗」を意味するものではありません。

状況によっては早めに売ることで損失拡大を防ぐこともできます。

毎月の赤字を止められる

毎月2万円の赤字が出ている物件なら、

年間24万円
10年間で240万円

の持ち出しになります。

さらに設備故障や空室などが発生すれば負担は増えます。

将来的な改善が期待できない場合、早めに売却することでキャッシュフロー悪化を止められます。

ローン残高を減らせる

売却代金でローンを完済すれば、数千万円規模の借入をなくすことができます。

毎月のローン返済がなくなるだけでなく、金利上昇リスクからも解放されます。

現金を確保できる

アンダーローンの状態で売却できれば、ローン返済後に現金が残ります。

その資金を、

  • 預貯金
  • 株式
  • 投資信託
  • 別の不動産
  • 自宅購入
  • 教育費

などへ振り向けることもできます。

利益を確定できる

購入時より高く売却できる場合や、ローン返済が進んでいる場合には、売却によって資産の含み益を現金化できます。

ただし、「購入価格より高く売れた=その差額がそのまま利益」ではありません。

税金や売却費用まで含めて判断する必要があります。

不動産投資を途中で売却するデメリット

途中売却にはメリットがある一方、売ってしまってから後悔するケースもあります。

デメリットも確認しておきましょう。

家賃収入を得られなくなる

売却後は、その物件から家賃収入を得ることはできません。

現在多少の持ち出しがあっても、ローン完済後には収益物件として残る可能性があります。

短期的な赤字だけを理由に売却せず、保有を続けた場合の将来収支とも比較しましょう。

売却に諸費用がかかる

不動産売却では一定の費用が発生します。

代表的なのは、

  • 仲介手数料
  • 印紙税
  • 抵当権抹消費用
  • 司法書士費用
  • ローンの繰上返済手数料

などです。

仲介手数料には法令上の上限が設定されています。なお、2024年7月以降、800万円以下の低廉な宅地・建物には媒介報酬の特例も設けられているため、すべての不動産を単純に「3%+6万円」と考えないよう注意しましょう。

売却益が出れば税金がかかる

不動産を売却して譲渡益が出た場合には、譲渡所得に対して所得税・住民税などが課税されます。

税務上の利益は、

売却価格-取得費-譲渡費用

を基本として計算します。

そのため、売却代金がそのまま利益になるわけではありません。

相場より安く売らざるを得ない場合がある

「今すぐ不動産投資を辞めたい」

と売却を急ぐと、価格交渉で不利になる可能性があります。

特に買取を選択した場合は、仲介による売却より価格が低くなる傾向があります。

スピードと価格のどちらを優先するかを決めておきましょう。

不動産投資物件を売るタイミングはいつ?

売却タイミングは、「価格が高いとき」だけでは判断できません。

自分のローン残高や税金、今後の修繕なども合わせて考える必要があります。

売却手取りがローン返済額を上回ったとき

まず確認したいのが、

現在売ったら、ローンを完済できるか

です。

定期的に査定価格とローン残高を確認しておけば、アンダーローンになったタイミングを把握できます。

キャッシュフロー改善が見込めないとき

一時的な修繕で赤字になっているだけなら、すぐ売る必要はないかもしれません。

一方、

  • 家賃低下
  • 空室長期化
  • 管理費上昇
  • 修繕積立金上昇
  • 金利上昇

が重なり、今後も赤字が続く可能性が高ければ、売却を検討する理由になります。

大きな修繕費が発生する前

古い設備の交換や一棟物件の大規模修繕など、今後まとまった費用が発生する場合があります。

「100万円かけて修繕して保有するのか」

「修繕前に売るのか」

を比較して判断しましょう。

所有期間5年を超えるか確認する

売却時の税金で非常に重要なのが所有期間です。

土地・建物の所有期間は、単純に購入日から5年間経過したかではなく、

売却した年の1月1日時点

で判定します。

売却年の1月1日時点で所有期間が5年を超えていれば長期譲渡所得、5年以下なら短期譲渡所得です。

2026年時点の一般的な税率は次のとおりです。

区分所得税住民税復興特別所得税を含む実質税率
長期譲渡所得15%5%約20.315%
短期譲渡所得30%9%約39.63%

売却時期が数カ月違うだけで長期・短期の判定が変わるケースもあるため注意しましょう。

不動産投資物件を売却する前に手取り額を計算する

売却するか迷っているなら、最初に概算の手取り額を出しましょう。

売却価格からローン残債だけを引かない

売却時の概算手取りは、

売却価格
-ローン一括返済額
-仲介手数料等の売却費用
-繰上返済関連費用
-税金など
=手元に残る金額

と考えます。

金融機関によっては全部繰上返済に手数料や解約金がかかる場合があります。

実際の金額は契約先へ確認しましょう。

建物は減価償却後の取得費で計算する

投資用不動産を売却するときに特に注意したいのが減価償却です。

建物の取得費は、購入時の建物価格をそのまま使うわけではありません。

所有期間中の減価償却費を差し引いて計算します。

例えば、

購入価格3,000万円
売却価格2,800万円

なら、

「200万円損したから税金はかからない」

と思うかもしれません。

しかし、建物部分の取得費が減価償却によって下がっていれば、税務上は譲渡益が発生する場合があります。

売却損が給与所得と相殺できるとは限らない

投資用不動産を売却して譲渡損失が発生しても、その損失を給与所得などと自由に損益通算できるわけではありません。

土地・建物の譲渡損失は、原則として他の給与所得・事業所得などとは損益通算できず、他の土地・建物の譲渡所得との調整が基本です。

マイホーム売却の特例とは扱いが異なる点に注意しましょう。

投資物件は3,000万円特別控除の対象とは限らない

不動産売却でよく聞く「3,000万円特別控除」は、基本的にはマイホームなど居住用財産を売った場合の制度です。

純粋な投資用マンションを売却するだけで、自動的に3,000万円控除を受けられるわけではありません。

税額が大きくなりそうな場合は、売却前に税理士へ相談するのも一つの方法です。

投資用収益物件を売却する3つの方法

収益物件の売却には複数の方法があります。

価格を優先するのか、売却スピードを優先するのかで方法を選びましょう。

仲介で売却する

最も一般的なのが、不動産会社へ仲介を依頼して買主を探す方法です。

市場に広く売り出すため、条件が合えば高値売却を狙いやすいのがメリットです。

一方、

  • 買主が決まるまで時間がかかる
  • 仲介手数料が発生する
  • 価格交渉が入る

といった点には注意が必要です。

時間に余裕があり、できるだけ高く売却したい人に向いています。

不動産会社に直接買い取ってもらう

不動産会社が直接買主となる「買取」もあります。

メリットは、

  • 売却までが早い
  • 買主探しが不要
  • 仲介手数料が基本的に不要
  • 売却時期を決めやすい

ことです。

一方、不動産会社は買い取った物件を再販売するため、一般的には仲介より買取価格が低くなりやすくなります。

「価格より早く不動産投資を辞めたい」という場合に検討しやすい方法です。

入居者がいるままオーナーチェンジで売却する

入居者がいる収益物件は、「オーナーチェンジ物件」として売却する方法があります。

買主は購入直後から家賃収入を得られるため、不動産投資家が主な購入対象となります。

売却時には、

  • 現在の賃料
  • 賃貸借契約
  • 敷金等の承継
  • 管理契約
  • 修繕履歴
  • サブリース契約の有無

などを整理しておくことが重要です。

オーバーローンで自己資金がない場合は任意売却も検討する

売却価格ではローンを完済できず、自己資金でも不足分を用意できない場合、通常売却が難しくなります。

返済自体が困難になっている場合には、金融機関と任意売却について相談する選択肢があります。

任意売却とは金融機関の承諾を得て売却する方法

任意売却とは、売却代金だけではローンを完済できない状態などで、債権者である金融機関等の承諾を得て不動産を売却する方法です。

住宅金融支援機構でも、返済継続が困難な場合には任意売却によって残債務を圧縮する方法が案内されています。

一般の売却とは異なり、債権者による売却価格や抵当権抹消の承諾が必要です。

任意売却しても残債がなくなるとは限らない

任意売却で物件を売却したからといって、残ったローンが自動的に免除されるわけではありません。

売却代金で返済しきれなかった債務について、その後の返済方法を金融機関などと協議することになります。

返済が難しい場合は早めに相談する

ローンを長期間滞納し、競売手続きが進んでからでは選択肢が少なくなる可能性があります。

「来月から払えない」

という状態まで待つのではなく、返済に不安が出た段階で金融機関へ相談しましょう。

不動産投資物件を途中売却する流れ

ローンが残っている収益物件を売却する場合は、通常の不動産売却に加えて金融機関との調整も必要です。

STEP1:ローンの一括返済額を確認する

最初に金融機関へ、

「○月時点で全額返済する場合はいくら必要か」

を確認します。

単純な残高だけでなく、

  • 未払利息
  • 繰上返済手数料
  • 解約金

などが加わる場合があります。

STEP2:複数の不動産会社へ査定を依頼する

次に、現在の売却可能価格を把握します。

1社だけでは査定額が適正か判断しにくいため、複数社を比較するとよいでしょう。

特に収益物件の場合は、

投資用マンション・一棟アパートなどの売却実績がある会社

へ相談することが重要です。

STEP3:売却後の手取りを計算する

査定価格から、

  • 仲介手数料
  • ローン完済費用
  • 抵当権抹消関連費用
  • 税金

などを差し引いて手取りを計算します。

この段階でアンダーローンかオーバーローンかを判断します。

STEP4:金融機関へ売却予定を伝える

ローン返済中の担保物件を売る場合は、金融機関へ早めに連絡しておきましょう。

例えば金融機関によっては、売買決済日の一定営業日前までに全部繰上返済の申し込みを求めています。

STEP5:媒介契約を結んで販売する

仲介会社を決め、物件を売り出します。

収益物件の場合は、

  • 家賃
  • 利回り
  • 入居状況
  • 修繕履歴
  • 管理状況

なども購入者の判断材料になります。

STEP6:売買契約を締結する

購入希望者と価格や引き渡し条件がまとまったら売買契約を締結します。

ローン残債が大きい場合は、決済日に確実に完済できるか再確認しておきましょう。

STEP7:決済・ローン完済・抵当権抹消・引き渡し

決済日に買主から売買代金を受け取り、その資金などを使ってローンを一括返済します。

金融機関から抵当権抹消に必要な書類を受け取り、司法書士が所有権移転と抵当権抹消などを進めるケースが一般的です。

投資用不動産ローンでも、売買決済日を全部繰上返済日として抵当権抹消書類を受け取る手続きが案内されています。

投資用不動産を売却する前に確認したい注意点

「辞めたい」という気持ちだけで急いで売却すると、思わぬ損失につながる可能性があります。

売る前に次の項目を確認しましょう。

ローン残高ではなく一括返済額を確認する

WEB上に表示されている残高だけで判断せず、売却予定日に必要となる正式な返済金額を金融機関へ確認しましょう。

繰上返済手数料・違約金を確認する

ローン商品によっては、全額繰上返済に手数料や解約金が設定されています。

金融機関によって条件が異なるため、ローン契約書を確認してください。

サブリース契約を確認する

サブリース中の物件でも売却できるケースはありますが、契約の承継や解約条件が売却に影響する可能性があります。

特に、

  • 賃料見直し
  • 解約条件
  • 違約金
  • 買主への契約承継

などを確認しましょう。

管理費・修繕積立金の改定予定を確認する

区分マンションでは、管理費や修繕積立金の値上げ予定が買主の判断材料になることがあります。

管理組合の総会議事録や長期修繕計画も確認しておきましょう。

税金を売却後に忘れない

譲渡益が発生した場合、原則として売却した翌年に確定申告を行います。

土地・建物の譲渡所得の申告期間は、原則として譲渡した年の翌年2月16日から3月15日です。

売却代金をすべて使ってしまわず、納税資金も考慮しておきましょう。

不動産投資を辞めたい人によくある質問

途中売却を検討する方から多い疑問をまとめます。

Q
ローン残債があっても売却できますか?
A

できます。

ただし通常売却では、決済時にローンを完済し、抵当権を抹消できる状態にする必要があります。

Q
査定価格がローン残高より高ければ大丈夫ですか?
A

必ずしも大丈夫とは限りません。

売却時には仲介手数料やローン返済関連費用などがかかります。

査定価格ではなく、売却費用を差し引いた手取り額とローンの一括返済額を比較しましょう。

Q
売却価格がローンより安い場合はどうなりますか?
A

不足額を自己資金で支払い、ローンを完済できれば通常売却できます。

自己資金でも不足分を用意できず、返済も困難な場合には、金融機関と任意売却について相談する方法があります。

Q
ローンを返済している途中で勝手に売却してもいいですか?
A

担保物件を売却する場合は、事前に融資先の金融機関へ連絡する必要があります。

無断売却ではなく、ローンの一括返済と抵当権抹消を含めて手続きを進めましょう。

Q
投資用マンションは入居者がいても売れますか?
A

売却できます。

一般的にはオーナーチェンジ物件として、不動産投資家向けに販売します。

現在の家賃や契約内容、入居状況などが価格判断の材料になります。

Q
不動産を売って損したら給与と相殺できますか?
A

投資用土地・建物の譲渡による損失は、原則として給与所得など他の所得と損益通算できません。

居住用財産には一定の特例がありますが、投資物件とは分けて考える必要があります。

Q
不動産売却の税金は何年保有すると安くなりますか?
A

売却した年の1月1日時点で所有期間が5年を超えていれば長期譲渡所得となります。

5年以下の場合は短期譲渡所得です。

Q
任意売却をすればローンはゼロになりますか?
A

必ずしもゼロにはなりません。

売却代金を返済に充てても残債が残る場合があり、その後の返済について金融機関などと協議します。

不動産投資を辞めたい場合のまとめ

ローン返済中であっても、投資用マンションやアパートを途中売却することは可能です。

ただし、最も重要なのは、

「いくらで売れるか」ではなく「売却したあと、いくら手元に残るか」

です。

まずローン残債と査定価格を確認する

不動産投資を辞めたいと感じたら、いきなり売り出す必要はありません。

まず、

①ローンの一括返済額を確認
②現在の物件価格を査定
③売却諸費用を確認
④売却後の手取り額を計算

という順番で整理しましょう。

アンダーローンなら通常売却を検討しやすい

売却後の手取りでローンを完済できるのであれば、仲介や買取による通常売却を進めやすくなります。

複数の不動産会社へ査定を依頼し、売却価格と売却期間を比較しましょう。

オーバーローンなら不足額を確認する

ローンを完済できない場合でも、不足額を自己資金で用意できれば売却できる可能性があります。

返済そのものが難しくなっている場合には、延滞する前に金融機関へ相談することが重要です。

「今売る」と「保有を続ける」を数字で比較する

不動産投資を辞めたいと思ったときほど、感情だけで判断しないことが大切です。

今売った場合の手取り
今後5年間保有した場合の収支
今後必要になる修繕費
金利上昇時の返済額
5年超による税率の変化

まで比較してみましょう。

そのうえで「今売るほうが損失を抑えられる」と判断できるのであれば、途中売却は十分に合理的な選択肢です。

新未来設計

不動産の口コミ評判堂は、有限会社新未来設計が運営し、元メガバンク融資課出身でバブル期から不動産金融に携わり、底地ビジネスや立ち退き裁判も経験した宅地建物取引士の知見をもとに構想・設計され、日々、不動産情報を発信しています。

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