布団干しのトラブル
最近、マンションの規約として布団干し禁止が増えています。
特に高層マンション、タワーマンションでは浸透してきました。
それによって、布団干しのトラブルが生じています。
布団に限らず、洗濯物でさえベランダで干すのが禁止ということで、
昔ながらの
- パタパタという布団を叩く音
- ベランダの洗濯を干す光景
が消え去りつつあります。
そこで思うのが、
南向き・日当たりがいいマンションのメリットが薄れつつあるのではないか?
今回は、
布団干しのトラブル、ベランダ・バルコニーでの洗濯物・布団干し禁止について、
また南向き・日当たりの良いマンションの資産価値、また、それに代わる重要ポイントも紹介します。
南向きのマンション
風水や家相など特別なこだわりのある人、ない人関係なく、昔から物件選びの中心に南向きの家・マンションは定番でした。
その定番は今でも受け継がれ、
- 隣同士がマンション・ビルであっても
- 向かいに大きな建物があり、日当たりが悪くても
北枕の縁起が悪いなども原因となって、北向きより西向きより南向きという馬鹿の一つ覚えのように浸透しました。
しかし 、このところその南向きのマンションの優先順位が急激に下がっているように感じられます。
それが、ベランダ・バルコニーでの洗濯物・布団干し禁止のルールから来る布団干しのトラブル。
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≪南向きのマンションのメリット≫
ご存知の通り、太陽は東から昇り南の空を横切り西に沈みます。
南向きのマンションは、長い時間、日光が差し込むということが南向きの最大のメリットです。
- 明るい
- 冬でも温かい
- 洗濯物乾きやすい・布団が干せる
- ガーデニング・植物を育てやすい
等があります。
そのため、東・西・南・北、どの方角に向いているか?
新築マンションの設定金額において南向きマンションは最上位に位置しています。
≪南向きのマンションのデメリット≫
逆に、デメリットもあります。
日当たりがいい、温かいは、突き詰めれば、暑い・床が焼けることにつながります。
直射日光を受けた家具やフローリングは紫外線によって日焼けします。
また、夏は室内が蒸し風呂のように熱くなるため、エアコンは必須、光熱費に響いてきます。
お金の話であれば、上記で説明したことも含めて
- 賃貸では家賃
- 分譲では販売価格
に上乗せされます。
布団干しのトラブルの原因
まだまだ根強い南向き志向ですが、このところそのメリットを揺るがす事象が起きています。
- ベランダでの布団干しNG
- ベランダでの洗濯物NG
布団干しトラブルです。
国や自治体で決定されたものではなく、マンションごとに決められている規約なのでマンションによってOK・NG様々です。
- 布団干しは、ベランダの手すりに掛けなければOK
- 洗濯物は、ベランダでの手すりの高さより下に干すのはOK
など管理規約に違いが、住人ごとの認識度に差があるため、その曖昧な部分が布団干しトラブルに発展します。
【ベランダでの布団干し、禁止の理由】
ベランダでダニ対策のために寝具を干したり、洗濯物を乾かすという当たり前の行為が禁止されはじめた理由は大きく分けて2つあります。
- 安全面
- 景観
の2つです。
安全面
ベランダの手すりに布団を干したり、ハンガーにかかった洗濯物、それが風に飛ばされてしまったら・・・。
重力加速度を受けながら、そして抵抗を受けながら落下するわけえですが、
- 加速しながら落下すれば、大事故につながるかもしれません。
- 抵抗を受け、下の階のマンションのベランダ内に落ちたり、ガラスを突き破ったら迷惑になります。
高層マンションやタワーマンションが建ち始め、マンション規約に盛り込まれたルールが、中層のマンション、低層のマンションにも広がっているのが現状です。
さらに、マンションには↓のような窓壁用物干し・ホスクリーンが設置されているマンションがあります。
設置場所が低い位置であればいいですが、上階の壁面に設置されている時は、
マンション新築当時は問題ないとしていたものが、途中、理事会・管理組合によって、NGになる可能性もなくはないでしょう。
↓の写真のような物干し設備など
今まで問題なく使えていたものが、ある日突然、禁止になることは少なくありません。
その際、住人の決議(4分の3の賛同等)になりますが、トラブルの原因になる可能性は少なからずあります。
ペット可のマンションになり、ペットアレルギーの住人の苦悩がニュースになっていました。
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景観
マンションの価値は住民で作っていくものです。
その1つとして景観があります。
ゴージャスなエントランスとは裏腹に
ベランダにふとんが干してあったり、洗濯物が干されていると、どことなく”団地”の雰囲気を思わせる景観になってしまいます。
ベランダが狭めの多くのマンションでは、低い位置にベランダ壁面の物干し等が設置されていると思います。
物干しができる位置は低いため、風通しが必ずしもいいとは言えませんが、
景観を損なうことはないですし、ベランダの壁より上に布団が干されることはないため、多くのマンションで採用されています。
住民のエゴに聞こえるかもしれませんが、
- 安全面を担保する
- 景観を保つ
というのは、10年・20年後のマンションの姿のベースにあります。
ゴミの分別は住民の民度を映し出すものです。
管理人が口を酸っぱくゴミ分別を促しマンション住民のモラルが高いマンションは、管理組合・大規模修繕工事スケジュール・住民問題などトラブルリスクの低いマンションである可能性が高いと言えます。
逆に分別のできないマンションは管理人の質も低く、ゴミ置き場は汚い・臭い、理事会の機能など問題が堪えないマンションになりかねません。
その生活習慣が10年・20年後にマンションの姿として資産価値に大きく左右しかねません。
- 敷き布団が干せない
- 洗濯物が干せない
南向きマンションの間取りのメリットが薄れているとも言えなくない状況を考えると、マンション購入時に重視する新しいポイントが出てくるかもしれません。
例えば、換気と風通しです。
外に洗濯物を干せないとなると、洗濯乾燥機もしくは室内干しの洗濯になります。
室内干しの問題点は、生乾き・臭いなど気になることが多々あります。
我が家は、ドラム式洗濯機で乾燥まで行っていますので干すという作業はほぼないのですが、室内干しとなればそれに関わる設備は無視できません。
- 浴室乾燥は、浴室の床・天井・壁の水滴を拭き取るなど、しっかりした手順で行うことで室内干しが可能となります。
- 24時間換気は、空気の循環・湿度の調整など体感的に快適感を実感できることはすくないですが、湿気を防いだり、マンションの構造的にも欠かせません。
などの必要性も考えた方がいいかもしれません。
立地・風通しも
室内干しを考えると風通しのいいマンションも無視できません。
風通しがいいと熱がこもったり、湿気でジメジメすることも少なくなります。
ただ決して上の階が風通しが良いとは限りません。
私自身、12階に住んでいた時より3階の方が風通しは良かったですし、5階に住んでいた時は、北向きにもかからず、西日が適度に入り、風通しも適度に入る理想的な環境でした。
その意味で、内覧時
- オーナー:売主に確認
- 実際に窓からの風通しを確認
言質を取っておくといいと思います。
ちなみに、風通しが悪かったり・浴室乾燥設備がないマンションを所有している方は、
即売却する必要がありませんが、売却目線を少し持っておいた方がいいかもしれません。
幸い、不動産市況は悪くないので、マンションを売却し住宅ローンを返済してもそれなりのキャッシュが残るタイミングです。
近年のマンション市場では、従来の「日当たり」や「眺望」といった選定基準に加え、新たなポイントが注目されています。
その中でも、特に「換気」や「風通し」の重要性が高まってきており、これらの要素が健康や快適な生活に直結するとの認識が広がっています。
これらの要素を総合的に評価し、長期的な快適さや健康を追求する選択をすることが求められるでしょう。
マンションの布団干しトラブル:まとめ
布団干しのトラブルは、下の階の人から指摘をされたり管理人からポストに注意喚起のチラシが投函されたりするものです。
角部屋・南向きのマンションと北向きの暗い部屋と比較すれば、間違いなく角部屋・南向きでしょう。
ただ、羽毛布団や洗濯物が干せないとなると、そこに求めるもの、優先順位が変わると思います。
24時間換気や浴室乾燥などをしっかり完備しているのか?
この辺りは、今後、今以上にクローズアップされていくと考えられます。
補足:
バルコニーとベランダ・テラスの違い
ベランダ:建物から張り出した縁で、庇のあるもの。
バルコニー:建物の外面に張り出した屋根のない2階以上のスペースにあるもの。
テラス:床と同じ高さの庭に張り出した部分のスペース。
資産価値を落としかねないよくある”マンショントラブル”、騒音・ゴミ・ペット・駐車場など
まず、換気の重要性について考えると、室内の空気環境を良好に保つための基本的な要素となります。
特に、シックハウス症候群やアレルギーの原因となる有害物質を排除するためには、24時間換気システムや高性能な換気扇の設置が不可欠です。
これらの設備は、新築マンションの標準仕様として取り入れられることが多く、その性能や機能性を確認することが重要となります。