円安時の生命保険解約
急激な円安で、ドル円が150円を超えました。
歴史的円安、これによって輸入に頼る企業(原燃料を輸入に頼る企業)は、仕入れ価格が上昇し厳しい経営判断を強いられることとなしました。
逆に、輸出をメインとしている企業・海外事業の比率が高い企業は、売上高や営業利益の上方修正、円安が業績を押し上げる要因となることとなりました。
そこで今回は、生命保険に焦点を当て、
- 外貨建て(ドル建て)の終身保険のメリット・デメリット
- 円安時の外貨建て保険・生命保険解約
について考えてみました。
生命保険の種類は多岐に渡ります。
その中でドル建て終身保険
- 米国ドル建終身保険
- USドル建終身保険
を契約している人は特に必見です。
円安という言葉を経済ニュースや新聞で耳にすることが多いかと思いますが、具体的に何を指すのか、その背景や要因は何なのか確認してみましょう。
円安とは、簡単に言えば、日本円の価値が他の外国通貨に対して低下することを指します。
具体的には、1ドルあたりの円の交換レートが上昇することで、例えば1ドル=100円から1ドル=110円になる場合、円が10円分価値が下がったと言えます。
このような状態を「円安」と呼びます。
《円安が起こる背景と要因》
円安が起こる背景や要因は多岐にわたりますが、主な要因として以下の点が挙げられます。
これらの要因は、単独で円安を引き起こすわけではありません。
複数の要因が絡み合い、その結果として円安が進行することが多く、また、短期的な要因と長期的な要因があり、それぞれの時期や状況に応じて影響の度合いが変わってきます。
経済への影響
円安が進行すると、経済全体にさまざまな影響が及ぶことが知られています。
特に、輸出企業や輸入企業、そして我々消費者にどのような影響があるのかを詳しく見ていきましょう。
輸出企業と輸入企業の影響
- 輸出企業のメリット
円安は輸出企業にとっては大きなメリットとなります。
なぜなら、円安になると、外国通貨での売上が日本円に換算する際の収益が増加するからです。
例えば、1ドル=100円の時に100ドルの商品を輸出した場合、売上は10,000円となりますが、1ドル=110円の時には、売上は11,000円となります。
このように、為替レートの変動によって、輸出企業の収益性が向上することが期待されます。 - 輸入企業のデメリット
逆に、輸入企業にとっては円安はデメリットとなります。
円安になると、外国からの商品や原材料の購入コストが増加します。
輸入企業の利益率が低下する可能性があります。 - リスクヘッジの増加
為替リスクを回避するために、多くの企業はリスクヘッジを行います。
円安が進行すると、特に輸入企業は為替リスクを回避するためのヘッジコストが増加する可能性があります。
円安が進行すると、輸入される商品の価格が上昇する可能性があります。
特に、石油や食品などの日常生活に欠かせない商品の価格上昇は、消費者の生活費を圧迫することとなります。
外国人観光客にとって、円安は日本での購買力が増加することを意味するため、ショッピングや観光が盛んになります。
円安時のドル建て・生命保険解約とは?
現状、空前の急激な円安が進んでいます。
USドル/円の為替レートの動きを見ると
- 2021年1月:103円台でした。
- 2022年1月に115円に突入
- 2022年3月に125円の攻防
- 2022年4月に130円突入、
- 2022年10月、150円を前後する動きまで円安は進んでいます。
円安は、別に日本景気を大きく後退されるものではありません。
とはいえ急激な円安となれば、少し話は変わります。
輸出・輸入をベースにしている上場企業は、業績見通しを修正するなどの動きになっています。
また、為替対策としてのリスク管理
- 為替予約
- 通貨オプション
- ネッティング
- 為替マリー
円安に関しては、以前、
- 円安時の不動産売却
円安を利用した外国人投資家の不動産購入の可能性 - 円安と不動産投資の関係
円安には、それほど影響のない不動産投資
について紹介しました。
では、生命保険に関しても円安によるメリット・デメリットが発生するのでしょうか?
それが今回のテーマである円安と生命保険解約の関係です。
生命保険は、私たちの生活を取り巻くさまざまなリスクから自身や家族を守るための重要なツールの一つです。
生命保険の基本的な仕組み
生命保険は、保険契約者が保険料を支払うことで、死亡や疾病、ケガなどのリスクに備え、その際に保険金が支払われる仕組みです。
具体的には以下のような流れとなります。
- 保険契約
保険契約者は、保険会社との間で保険契約を結びます。この際、保険料の額や支払い方法、保険金の受取人などの詳細を定めます。 - 保険料の支払い
契約者は定期的に保険料を保険会社に支払います。この保険料は、保険会社が集めてリスク分散の原理に基づき運用されます。 - 保険金の支払い
保険契約に定められたリスクが発生した場合(例:死亡、疾病の診断など)、保険金が受取人に支払われます。
[生命保険の種類と特徴]
生命保険にはさまざまな種類があり、それぞれの特徴や目的に応じて選択することができます。
- 終身保険
契約者の生涯にわたって保険料を支払い続ける代わりに、死亡時に保険金が支払われる保険。長期間の保障を求める場合に適しています。 - 定期保険
一定の期間(例:10年、20年など)だけ保険料を支払い、その期間中にリスクが発生した場合にのみ保険金が支払われる保険。短期間の保障を求める場合や、特定のリスク期間をカバーしたい場合に適しています。 - 変額保険
保険料の一部が投資に回され、その運用成果に応じて保険金の額が変動する保険。資産運用と保障を兼ね備えた商品で、リスクを取ることでリターンを追求することができます。 - 医療保険
疾病やケガによる治療費や入院費を補償する保険。高額な医療費に備えるための保険として人気があります。 - がん保険
がんの診断を受けた場合に保険金が支払われる保険。がん治療の高額な費用に備えるための専用保険です。
生命保険は、私たちの生活を守るための大切なツールです。
自身のライフスタイルやリスク許容度に合わせて適切な保険を選択していると思います。
ドル建ての終身保険に契約している人いませんか?
このドル建ての保険に加入している人は、円安の恩恵を非常に受けている可能性があります。
【ドル建て(外貨建て保険)の終身保険とは?】
ドル建ての保険とは、払い込んだ保険料が外貨で運用される保険商品のことです。
保険料は米ドルなどの外貨で払い込み、保険金・解約返戻金などを外貨で受け取るシステムです。
【ドル建て保険のメリット・デメリット】
ドル建て保険を契約するメリットとして
円建て保険に比べて予定利率が高いというメリットがあります。
また、円だけでなくドル(外貨)を持つことで、保有通貨を分散、バランスよく資産運用することが可能となります。
逆に、ドル建て保険のデメリットは、円に換算し時にマイナスになる場合がある、元本保証がないということです。
とはいえ、これは裏腹で、大きなメリットになる場合もあります。
それが、今の円安のタイミングです。
10年ちょっと前、ドル円は、80円を切るタイミングがありました。
この時、10年短期の外貨建て保険に加入したとします。
そもそも金利の高い米ドルで運用しているだけでなく、そこに為替差益が存在します
これまで支払った平均為替レートは95円程度と想定できるでしょう。
保険料累計、11,400ドルと過程した場合
- ドル円1ドル100円の場合:114万円
- ドル円1ドル150円の場合:171万円
為替差益だけで、爆益と言えます。
円安の今は生命保険解約のタイミングというのが、その理由です。
・200円になるのか?
・100円になるのか?
この予想は立ちません。
少なからず、直近では160円を超えるかもしれません。
しかし、長期で見ると110円に戻る可能性もあります。
円安時に生命保険を解約するメリット・デメリット
円安の時期に生命保険を解約することを考える人は少なくありません。
特に、国際的な経済の動きや為替レートの変動が、生命保険の契約内容やそのメリットにどのように影響するのかを理解することは重要です。
《保険料の支払いに関するメリット》
《保険金受取額のメリット》
《円安時に生命保険を解約するデメリット》
生命保険は、私たちの生活を取り巻くさまざまなリスクから自身や家族を守るための重要なツールです。
円安の時期に生命保険を解約することを考える際、そのメリットだけでなく、デメリットもしっかりと理解しておくことが必要です。
保障の喪失
解約返戻金の問題点
円安の今、生命保険(ドル建て保険)は解約したほうがいいか?
そもそも、保険は、空気のような存在であるべきです。
保険料を払っているけど、何も問題なく日常生活を過ごしている。
これは不動産投資でも同じことが言えます。
借主から何の苦情もトラブルもなく何もしなくても家賃が入ってくるような。
実際に、意識することなく過ごしている人が多いかと思います。
だからこそ、本来、保険に関して解約を考える人は、
- 他の保険に切り替える人
- 掛け金を支払う余裕が無くなった人
- 急にお金が必要となった人
- 保険の補償が必要なくなった人
など、イレギュラーな状態となります。
よって、生命保険を契約したり解約したりすることは、保険の見直しをしたシチュエーション以外、あまりないかもしれません。
外貨建て保険に限らず、保険商品は、長期で加入することを前提しています。
ドル・コスト平均法のように、為替は上下しますが、長期で運用することで平準化させます。
ただ、急激な円安によって、大きなメリットを受ける人の反面、デメリットを受けている人も発生しています。
それが、
- 保険料を払い終えた人
- 保険料の支払っている人
との差です。
【保険料を払い終えた人】
保険料の払込を終えた人は、生命保険としての保障が一生涯続き、設定された利率で運用されていきます。
元本割れの心配もそれほどなく、それ以上に、為替差益があるため、今後の為替の動きを確認しながら、
- 解約をするか?
- 継続するか?
左団扇的に検討できると思います。
【保険料の支払っている人】
払い終えた人と違い、保険料の支払っている人は少し違います。
ドル建て保険は、円での支払いではなく、ドルで支払います。
よって、契約中に支払う保険料は、毎月100ドルなどの外貨で定められるものが一般的です。
ということは、円ドルの動きによって毎月の支払いが大きく変わってきます。
≪毎月100ドルの保険料払いの場合≫
- 1ドル100円の場合:1万円
- 1ドル150円の場合:1万5000円
今まで1万円程度の計算で考えていたものから、15,000円に修正する必要があるわけです。
- そもそも、為替リスクは想定していたとしても・・・
- ドル・コスト平均法の考えてであったとしても・・・
急激な円安は、軌道修正を考えたいタイミングだと思います。
そこで、考えられるのが、
- 保険の解約
- 払済保険
になります。
払済保険(払い済み保険)を簡単に説明すると、以後の払い込みを中止するものです。
毎月の払い込みをしない代わりに、受け取る保険金額が下がりますが保険契約の継続が可能です。
保険に関しては、契約内容に準する必要があるため、個人で容易に判断が難しいかもしれません。
安易に解約や払済保険にして後で後悔という可能性もあります。
契約している保険会社やお世話になっている保険屋さん・FP(ファイナンシャルプランナー)に相談するといいと思います。
個人ひとりひとりが納得できる保険選びとして、「コのほけん!」を利用してみるといいかもしれませんね。
円安時の生命保険解約を検討する際のポイント
生命保険の解約は、家計や将来のライフプランに大きな影響を及ぼす可能性があります。
特に、円安の時期には為替レートの変動が生命保険の契約内容やそのメリット・デメリットに影響を及ぼすため、慎重な判断が求められます。
【保険の見直しと相談】
- 現状の保険内容の確認
まず、現在の生命保険の契約内容や保障内容をしっかりと確認することが重要です。
保険の「特約」や「免除条項」など、専門的な用語に注意しながら、契約書や保険証券を確認しましょう。 - 保険の必要性の再評価
生命保険の必要性や保障額は、家族構成や収入、ライフステージによって変わる可能性があります。
子供の成長や結婚、住宅ローンの完済など、ライフイベントの変化に合わせて保険の見直しを行うことが推奨されます。 - 保険会社や代理店との相談
保険の見直しや解約を検討する際には、保険会社や代理店との相談を積極的に行うことが有効です。
専門家の意見やアドバイスを受けることで、より適切な判断が可能となります。
金融機関や専門家とのコンサルティング
以上が「円安時の生命保険解約を検討する際のポイント」に関する詳細な説明です。
生命保険の解約や見直しを検討する際には、多角的な視点からの情報収集や専門家との相談を行うことで、最適な選択をするための手助けとなります。
円安時の生命保険解約:まとめ
今の日本の産業の衰退は、円高が招いた側面もあります。
円高によって、日本製の商品は高くなり海外で売りにくくなったため、多くの企業は海外に工場を移転、海外進出に舵を切りました。
人件費や土地代が安いことも重なり、日本の産業は弱くなり産業の空洞化、そして国内物価が下がり、デフレに陥りました。
ただ、待ちに待っていた円安とはいえ、
急激な円安は、いろいろなところに影響が出ます。
輸入コスト増によって、食品や生活必需品など物価高で家計圧迫の流れも来ています。
今後の為替の流れの予想は難しいですが、短期の乱高下はあまり考えれないでしょう。
160円を目指して、まだまだ円安傾向になる可能性のほうが高いかもしれません。
今回は、円安時の生命保険解約、特に外貨建て・ドル建ての保険について紹介しました。
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