不動産の売却は、単独名義の場合と比べ、共有名義の時はさらに複雑になります。
共有名義の不動産の売却には、多くの注意点があり、権利関係・手続きも複雑です。
この記事では、共有名義の不動産売却について、
- 共有不動産売却の手続き
- 共有不動産売却の注意点
- 共有不動産売却のメリット・デメリット
また、売却代金の分配や、譲渡所得税の計算、住宅ローンの残債の確認など、
さまざまなポイントに注意が必要なので、よくある質問についても解説します。
共有不動産売却
共有名義とは、複数人が一つの不動産の所有権を持っている状態を指します。
この場合、各共有者は、その不動産に対して持分割合に応じた権利を持っています。
例えば、AさんとBさんが共有名義で不動産を所有していて、
持分割合がAさん50%、Bさん50%の場合、その不動産に対する権利も、Aさんが50%、Bさんが50%となります。
住宅ローンをペアローンで融資を受ける場合も、共有名義の形でそれぞれの割合で所有します。
共有不動産の売却先
・「共有不動産を売却したいけど、どうすればいいの?」
・「複数の共有者がいて、なかなかまとまらない…」
共有不動産の売却は、所有権を共有している全員の同意が必要であるため、しばしば複雑なプロセスになりがちです。
そのため、適切な売却先を見つけることが非常に重要となります。
共有名義の不動産は、以下の形で売却が可能です。
共有不動産の売却:共有者全員の合意による売却
共有不動産の売却は、まず共有者全員の合意を得る必要があります。
全員が売却に同意することで、法的に円滑に手続きを進めることができ、他の選択肢と比べてトラブルが少なくなります。
しかし、この方法では全員の意見を調整し、合意を得るために時間や労力がかかることがあります。
特に共有者間で意見が食い違った場合、その調整が難航する可能性があるため、事前に十分な話し合いが必要です。
共有不動産の売却:共有者への持分の売却
もう一つの方法として、共有者への持分の売却があります。
これは、共有者の一部がその持分を他の共有者に売却する形で不動産を処分する方法です。
この場合、合意を得るための手続きが比較的簡単であり、他の共有者が購入を希望すればスムーズに進行します。
ただし、共有者の財務状況や購入意欲が問題となることもあります。
また、売却価格の設定や売却条件について合意することが重要です。
共有不動産の売却:自己持分の第三者への売却
自己の持分を第三者に売却する方法もあります。
これは、共有不動産の一部を所有している者が、その持分を外部の第三者に売却するという方法です。
この場合、全員の合意が不要であり、売却者の意思で取引を進めることができます。
しかし、第三者に売却することで、共有者間の関係に悪影響を与える可能性があり、また、第三者が購入に興味を持っているかどうかも不確定です。
さらに、売却後には第三者が新たな共有者となるため、関係性や運営の調整が必要になります。
関連ページ:共有持分の売却とは?同意なしでOK?
共有名義の不動産売却方法(仲介/買取)
共有名義の不動産は、権利関係が複雑であるため、売却方法を選ぶ際に慎重な判断が求められます。
共有者全員の合意を得ることが前提となるため、売却の方法についても慎重に選択する必要があります。
一般的には、不動産会社に仲介を依頼する方法や、買取業者に買取を依頼する方法が考えられます。
- 不動産会社に仲介を依頼する
- 買取業者に買取を依頼する
それぞれの方法にはメリットとデメリットがあり、状況に応じて最適な選択をすることが重要です。
共有名義の売却方法:不動産仲介を利用する
不動産会社に売却を依頼する方法です。
不動産会社は、売却のプロフェッショナルであり、スムーズな売却を進めることができます。
共有名義不動産の売却時においては、
まずは、一括査定サイトを利用して、複数の不動産会社から査定を受け、最も条件の良い業者を選ぶことから始まります。
一括査定サイトを利用するメリット:時間の節約
共有名義の不動産の売却では、共有者全員の同意が必要なため、手続きが複雑になりがちです。
一括査定サイトを利用することで、複数の不動産会社に一度に査定の依頼ができ、それぞれの会社に個別に連絡を取る手間が省けます。
一括査定サイトを利用するメリット:最適な不動産会社の選定
共有名義の不動産の売却は複雑なため、経験豊富な不動産会社に依頼することが重要です。
複数の不動産会社から査定額を得ることができるため、最も適切な価格を提案してくれる、かつ、共有名義の不動産の売却に経験のある不動産会社を選ぶことができます。
一括査定サイトを利用するメリット:高額査定の可能性
複数の不動産会社が競合することで、より高額な査定額を提示してもらえる可能性があります。
これは、共有者全員にとって利益となります。
一括査定サイトを利用するメリット:無料で利用可能
基本的に一括査定サイトは無料で利用することができます。
共有名義の不動産の売却には、さまざまな費用が発生しますが、一括査定サイトの利用料は無料なので、コストを抑えることができます。
共有名義の不動産の売却の流れ
共有名義の不動産の売却は、以下の流れで進められます。
- 共有者全員の同意を得る
共有名義の不動産の売却には、共有者全員の同意が必要です。
これは、民法上、共有者の一人が、他の共有者の同意なく、共有物を処分することはできないためです。
まず、共有者全員に売却の意向を伝え、その同意を得ましょう。
また、売却に際しては、売却代金の分配についても、共有者全員で話し合い、合意に達することが必要です。 - 不動産会社に依頼する
共有者全員の同意を得たら、次に不動産会社選び、売却をサポートしてくれる不動産会社に売却の依頼をします。
不動産会社は、不動産の売却に関連するさまざまな手続きをサポートしてくれます。
例えば、不動産の査定、買い手の探索、売買契約の作成、決済の手続きなどです。 - 売却価格の決定
不動産会社と相談し、売却価格を決定します。
売却価格は、不動産の市場価格、不動産の状態、周辺環境などを考慮して決定されます。
また、不動産会社は、その不動産の査定を行い、適正な売却価格を提案してくれます。 - 売買契約
買い手が見つかったら、次に売買契約を結びます。
売買契約は、売主と買主が、不動産の売買に関連するさまざまな条件について合意し、契約書に記載し、署名・捺印することで成立します。
売買契約には、売却価格、引渡し時期、決済方法、契約解除の条件などが記載されます。 - 決済
売買契約後、次に決済を行います。
決済とは、買主が売主に対して、売買契約で定められた売却価格を支払い、売主が買主に対して、不動産を引き渡すことを指します。
決済の際には、売却価格の支払いと、不動産の引き渡しとが、同時に行われます。 - 名義変更
決済後、最後に不動産の名義を変更します。
名義変更は、法務局で行います。
名義変更の手続きには、売買契約書、登記簿謄本、印鑑証明書などが必要です。
共有不動産売却におすすめの一括査定サイト
共有不動産を売却する際、複数の査定を受けることが重要です。
しかし、いくつかの不動産会社を個別に訪れて査定を依頼するのは手間がかかります。
そんなときに便利なのが、一括査定サイトです。
これらのサイトでは、複数の不動産会社から一度に査定を受けることができ、比較検討をしながら最適な売却方法を選ぶことができます。
特に、共有名義の不動産売却では、共有者間の意見調整も必要となるため、スムーズに進めるための強力なツールとなるでしょう。
おすすめの一括査定サイト:イエウール
- 登録不動産会社:1600社
- 月間1万人の査定実績
- 全国47都道府県対応
ライン:Line感覚で登録が簡単な一括不動産査定サイト:イエウール。
査定物件:マンション(一室)・一戸建て・土地・一棟マンション・一棟ビル・区分所有ビル・一棟アパート・店舗・工場・農地・その他
*東京証券取引所スタンダード市場上場(株式会社Speee)が運営
項目 | 内容 |
---|---|
会社名 | 株式会社Speee (Speee, Inc.) |
設立 | 2007年11月29日 |
代表取締役CEO | 大塚 英樹 |
所在地 | 〒106-0032 東京都港区六本木3-2-1 六本木グランドタワー35階、39階 |
公式サイト | https://speee.jp/ |
おすすめの一括査定サイト:ズバット不動産売却
ズバットの不動産査定サイト:ズバット不動産売却
大手はもちろん、地域に精通した優良不動産会社も多数参画
*比較サイトとしては、20年以上にわたる老舗企業である株式会社ウェブクルーが運営
査定物件:マンション・戸建て・土地・マンション一棟・アパート一棟・ビル一棟・その他
項目 | 内容 |
---|---|
運営会社 | 株式会社ウェブクルー (WebCrew Inc.) |
代表者 | 代表取締役社長 藤島 義琢 |
住所 | 〒154-0024 東京都世田谷区三軒茶屋二丁目11番22号 サンタワーズセンタービル4F |
公式サイト | Webcrew.co.jp |
現金10,000円分のプレゼント中
>>公式サイトはこちら
共有名義の売却方法:不動産買取業者を利用する
共有名義の不動産を売却する際、共有者全員の合意を得ることが基本となりますが、意思疎通や調整に時間がかかることもあります。
そんな中で、不動産買取業者を利用する方法は、迅速で確実な売却を可能にする選択肢の一つです。
買取業者に依頼すれば、手間をかけずに現金化できる場合が多く、特に共有者間で意見がまとまらない場合や、早急に売却を進めたい場合には非常に有効です。
不動産買取業者を利用するメリット:売却のスピードが早い
不動産買取業者を利用する一番のメリットは、売却スピードが非常に速いことです。
通常の売却方法では、購入希望者を見つけ、契約手続きを行うのに数ヶ月かかることがありますが、買取業者を通じての売却は、早ければ数週間、最短で即日現金化が可能な場合もあります。
特に、急いで現金を得たい場合や、手続きが面倒な場合には大きな利点となります。
急な資金需要や他の不動産投資などに早急に対応できるため、計画的に資産運用を行うことが可能になります。
不動産買取業者を利用するメリット:共有者間の合意形成を簡素化
共有名義の不動産の場合、複数の共有者が意見を一致させることが難しく、売却を進める上で合意を得るまでに時間がかかることがよくあります。
しかし、不動産買取業者を利用することで、共有者間で意見が分かれていたとしても、スムーズに売却を進めることができる場合があります。
買取業者は、共有者全員が合意する前に先に買取を申し出るため、共有者間での紛争や協議を省略できるケースがあります。
時間を節約し、早期の売却を実現できるのです。
不動産買取業者を利用するメリット:買取価格が決まっている
不動産買取業者を利用する場合、買取価格は事前に査定されており、交渉が発生しにくいため、価格に対する不透明感が少ないというメリットがあります。
市場価格での売却を希望する場合、通常の売却方法では買主との交渉に時間を要することがありますが、買取業者では一度査定を受けた後、一定の価格で買い取ってもらえるため、スムーズに売却が進みます。また、相場を考慮した価格設定がされるため、共有名義の不動産でも安心して売却を進めることができます。
不動産買取業者の流れ
- 買取業者を選択
まず、信頼できる買取業者を選びます。選ぶ際のポイントは、実績、評判、買取価格などです。 - 査定依頼
選んだ買取業者に、不動産の査定を依頼します。 - 買取価格確認
査定結果を基に、買取価格を決定します。 - 買取契約
買取価格に納得したら、買取契約を結びます。 - 決済
買取契約後、決済を行います。 - 名義変更
決済後、不動産の名義変更を行います。
これら売却・買取をスムーズに進める方法として一括査定サイトの活用があります。
共有不動産売却におすすめの買取会社
共有不動産の売却において、買取会社を選ぶことは非常に重要です。
買取業者は、迅速で確実な取引を提供し、複雑な権利関係を持つ不動産でもスムーズに処理できるため、多くのオーナーにとって頼れる選択肢となります。
また、共有名義の不動産では、所有者間での合意が難しいことがあるため、買取業者に依頼することで、全ての共有者が納得する形で売却を進められる場合があります。
共有不動産買取:訳あり不動産相談所
事故物件・訳あり物件・処分に困っている家の高額買取なら
【訳あり不動産相談所の特徴】
事故物件、法的問題を抱える物件、構造上の問題がある物件など、一般の市場では取り扱いが難しい不動産の買取を専門に行っており、迅速かつ円滑な取引を可能にしています。
商号 | 株式会社ソーシャルバリュープロパティ |
---|---|
代表取締役 | 行方 光宏 |
本社所在地 | 〒107-0051 東京都港区元赤坂1-2-7赤坂 Kタワー4F |
設立 | 2021年2月2日 |
公式サイト | https://cl.link-ag.net/click/47cbab/e3cb7d92 |
共有不動産買取:訳あり物件買取プロ
旗竿地・共有持分売却をはじめ再建築不可・借地など訳あり物件の買取りに強み
【訳あり物件買取プロの特徴】
- 離婚後も共有名義解決
- 兄弟での実家相続トラブルを回避
- 共有名義不動産の共有持分売却・抵当権抹消登記
など、実績十分。
【訳あり物件買取プロの口コミ】
道路が未接道のため再建築ができない古い一戸建てを所有していました。
すでに引っ越し済みで長い期間空き家だったので、建物自体も老朽化していて賃貸に出すのも難しい状況でした。
値段がつけば良いと思っていましたが、思いもよらぬ金額で買ってもらえて助かりました。
まずは無料相談・買取価格査定のご活用を。
>>訳あり物件買取プロの無料相談はコチラ
共有不動産買取:ラクウル
旗竿地・共有持分売却、築古物件買取、調停・裁判所等での紛争物件等も
【ラクウルの特徴】
新築建売やリフォーム、中古売買、賃貸管理など幅広い知識・経験・蓄積を駆使し、付加価値を付けて転売・運用するノウハウを持った共有持分売却に強み、買取専門会社です
- 投資家会員10万人(購入意思・資金を持ったユーザー確保)
- 物件の真の価値を分析
- 直買取のため諸経費不要
- 銀行提携
- エリアマーケティング能力
【ラクウルの口コミ】
資産を処分するため売却を希望していましたが、他社で買い手を見つけることが出来なかったのですが、ラクウルさんが買い取ってくれました。
参考サイト
おすすめ不動産査定サイト
支障事例:内閣府ホームページ
共有名義不動産の売却時のトラブルとその対処法
共有名義不動産の売却時は、数々のトラブルが考えられます。
そこで、シチュエーション別にトラブルと対応方法を紹介します。
共有者の一人が売却に反対する場合
共有名義の不動産の売却には、共有者全員の同意が必要です。しかし、共有者の一人が売却に反対する場合、売却は進められません。このような場合、まず、売却に反対する共有者の意向を尊重し、その理由を聞きましょう。反対の理由が、売却価格に不満であれば、再度、売却価格についての話し合いをおこなうことが必要です。また、反対の理由が、その不動産に対する思い入れであれば、その思い入れを尊重し、他の解決方法を考えましょう。
売却代金の分配についてのトラブル
共有名義の不動産の売却代金は、通常、共有者の持分割合に応じて分配されます。しかし、持分割合に応じた分配に不満がある場合、トラブルが発生する可能性があります。このような場合、まず、不満の理由を聞き、その上で、再度、分配についての話し合いを行いましょう。また、分配についての合意が得られない場合、司法書士や弁護士などの専門家に相談することをおすすめします。
譲渡所得税の計算についてのトラブル
共有名義の不動産の売却には、譲渡所得税がかかります。譲渡所得税は、売却代金から取得費や改良費を差し引いた金額に対してかかります。しかし、取得費や改良費の計算について、共有者間で意見が分かれる場合、トラブルが発生する可能性があります。このような場合、まず、取得費や改良費についての領収書や契約書などの証拠を確認し、その上で、再度、譲渡所得税の計算についての話し合いを行いましょう。
住宅ローンの残債についてのトラブル
共有名義の不動産に住宅ローンの残債がある場合、その残債の返済方法について、共有者間で意見が分かれる場合、トラブルが発生する可能性があります。このような場合、まず、残債の返済方法についての契約書や、過去の返済履歴を確認し、その上で、再度、残債の返済方法についての話し合いを行いましょう。
共有不動産売却のよくある質問:疑問・悩み・不安を解決
共有不動産売却について疑問・悩み・不安においてよくある質問・Q&Aを抜粋し紹介します。
よくある質問詳細はコチラ共有名義 不動産売却:まとめ
共有名義の不動産の売却は、単独名義の場合と比べ、手続きが複雑で、多くの注意点があります。
- 共有者全員の同意を得ること
- 売却代金の分配についての合意を得ること
- 譲渡所得税の計算を正確におこなうこと
- 住宅ローンの残債を確認すること
場合によっては、共有持分の売却も可能です。
これらのポイントに注意して、共有名義の不動産の売却を進めましょう。
通常、営業マンは新人からベテランまで、会ってみるまで分かりません。
その点、SRE不動産は、エージェント制を配しており質の高い売却提案が期待できます。
AI査定なので、人を介さない点もおすすめです。
SRE不動産公式サイトはコチラ