リフォームを行えば、マンションの売却価格を上げることができる!
っとよく言われます。
しかし 、実際に、売却する多くの人はリフォームをせず、そのまま売却する人が多いのが現状です。
これから売却するというのに、お金をかけてリフォームするのはもったいないという気持ちも分かります。
単純にリフォームする費用がない、借金をしてまでリフォームしないという現実もあるかもしれません。
とはいえ、築15年以上のマンションを売却するのであれば、リフォームを行ったほうがいいと感じています。
- 売却までのスピードが速くなる
- 値引き交渉で優位に立てる
からです。
そこで、マンション売却におけるリフォームについて、その理由や箇所、費用など紹介したいと思います。
後半で、リフォームだからこそ行える売却のテクニックを紹介しますので活用ください。
マンション売却でリフォームは不要と言われる3つの理由
マンションを売却する際、リフォームは本当に必要なのでしょうか?
多くの場合、答えはNOです。
しかし、その理由をしっかりと理解しておくことは、賢いマンション売却に繋がります。
マンションを売却する際、多くのオーナーはリフォームを検討しますが、実は「リフォームは不要」と言われることが少なくありません。
その理由には、リフォームによって期待するほどの利益が得られない場合があること、または市場の需要に合わせたリフォームが難しいためです。
特に、中古マンションの市場では、購入者が自分の好みに合わせてリフォームを行うことが一般的であり、リフォームされた状態が必ずしも他の購入者にとって魅力的ではない可能性があります。
リフォームは不要と言われる理由:1.リフォームの必要性は売却価格に直結しない
多くのケースで、マンションの売却においてリフォームは必ずしも利益を生むわけではありません。
特に、築年数が古いマンションや、立地が良くない物件では、リフォーム費用をかけてもその費用分以上に価格が上がることは少ないのです。
また、購入者は一般的に、リフォームの際に自分の好みに合わせたカスタマイズをしたいと考えるため、過剰に手を加えた状態ではかえって販売しづらくなることもあります。
リフォームは不要と言われる理由:2.購入者のニーズと市場動向
中古マンション市場においては、リフォームの有無よりも立地や周辺環境の方が購入者にとって重要な要素となります。
例えば、駅近の便利な場所にあるマンションであれば、多少古くてもそのままで売却が可能です。
また、リフォームをする際には、購入者が自分の希望に合ったリフォームを行いたいため、事前に手を加えることが必ずしも歓迎されない場合が多いです。
加えて、近年では「リフォーム済み」の物件が必ずしも高値で売れるわけではないという傾向もあり、むしろそのままで売却した方が良いというケースが増えています。
リフォームは不要と言われる理由:3.時間と手間がかかる
リフォームには時間と手間がかかります。
売却を急いでいる場合や、リフォームに時間をかけられない場合は、リフォームをせずに売却する方がスムーズです。
築年数が浅い物件や、状態の良い物件は、リフォームをしなくても十分に売れる可能性があります。
リフォーム費用をかけるよりも、価格を抑えて売却する方が、買い手にとって魅力的な物件となるケースもあります。
マンション売却時にリフォームするメリット
マンション売却時のリフォームのメリットは、
- 汚れが目立つ部分だけでも壁紙を変えるだけでイメージが一新します。
- 玄関を入った印象が変えるだけで、印象がアップします。
- キッチンがキレイになっているだけで女性の高感度アップです
- 築30年の物件であっても床・壁・キッチンを変えるだけで築浅物件に大変身します
- 斬新なイメージにで、他の物件との差別化ができます
当たり前といえば当たり前ですが、印象がよくなるわけですから、売りやすくなるというイメージはできるでしょう。
もちろん、費用がかかるというデメリットはありますが、高く・早く売却できるとしたらどうですか?
別にリノベーションのように、3LDKを1LDKなど、間取りを変えるまでの必要はありません。
リフォームするメリット:差別化がもたらす優位性
同じ築15年マンションを比較した場合、
それまで住んでいた住人の使用感で状態はさまざまでしょう。
- 子どもやペットがいれば、壁紙などボロボロでしょう。
- 共働きの夫婦であれば、傷みは少ないでしょう。
- 綺麗好きの奥さんであれば、室内は綺麗でしょう。
ただ、キッチンや洗面台は、15年という歴史を感じる設備・仕様には変わりありません。
リフォームは、その室内を綺麗にし、キッチンや洗面台を新しいものに交換するわけです。
室内の形・印象で時代を感じる
よく考えてください。
ビル設計・マンション建設・家の設計は、どの時代でも行われています。
建ぺい率・容積率・高さ制限・斜線規定などから、それに応じた建物になるのは、今であっても昔でもあってもそれほど、広さや高さは変わりません。
しかし 、内装や設備は、ファッション同様にその時代その時代で流行があります。
- 使われる素材
- 色味
- 機能
また、間取りも時代によって変わります。
- トイレであれば
”和式トイレ” ⇒ ”洋式トイレ” ⇒ ”ウォシュレット” - 床であれば
”畳” ⇒ ”フローリング” ⇒ ”床暖房”
など時代が変われば流行りがかわりリフォームされマンション・アパートも売却されていくわけです。
ユニットバス
有名なのは、バストイレ一緒(トイレとお風呂)のユニットバス。
ユニットバスは、組み立て式の浴室を意味し、
人口が増え、建設ラッシュとなった1960年代、工期を削減できるということでユニットバスが生まれました。
アパート経営においても、バストイレ一緒のユニットバスは、部屋の広さを維持し1ルームマンションが建設できるということで爆発的に広がりました。
その後、心のゆとりみたいなものをお風呂に求める傾向が出たことから、アパートにおけるバストイレ一緒のユニットバスは減り、【トイレ・バス別物件】というのが売り文句になりました。
マンション建設においては、以前からユニットバスは定番です。
お風呂を見るだけで、その建物の築年数が分かってしまうほどで、壁やデザインを含め、時代の移り変わりを実感します。
*バストイレ一緒からバストイレ一緒別は、リノベーションの部類になるかもしれませんが・・・
≪間取りにも時代があります≫
築40年など築年数が古いマンションだと、40・50平米代で3LDKの物件をよく目にします。
ベビーブームの名残りがその1つで、子どもが多く、5人家族・6人家族は当たり前。
子ども部屋が複数必要であったり、プライベートの空間も必要。
ということで、リビングは8畳、その他和室・洋室は5畳、5畳、4畳などの物件が一般的でした。
今の主流はリビングは広く15畳。
3LDKでなくても、子どもは1人だがら2LDKで十分というの一般です。
リフォームではなく、リノベーションの部類に入りますが、
- キレイで新しく感じる
- リブングも広く使いやすい
イメージを一新させることができるでしょう。
極端な話、築50年の物件を築20年くらいまで押し上げる、価値アップにつながるといっても過言ではありません。
リフォームするメリット:早期売却の可能性
リフォームをおこなうメリットの1つが早く売れるということです。
まず、マンション購入を考えている人は
スーモ・アットホームなどで物件を物色するのですが、リフォーム済みの部屋は、室内の写真だけでその優位性・差別化ができます。
写真がきれいだけで、お問い合わせ数は倍増するでしょう。
特にリフォーム済マンション売却の場合
女性ウケが良く
- 室内がきれい
- 部屋が明るい
- 設備が新品
だけで、購入の意思は高くなります。
さらに同等の物件と比較したい時、仮に300万円高かったとしても内覧時の印象は雲泥の差です。
優位性を持った物件は申込が入りやすく、申込が1件入ると他の購入希望者には申込が入っているというアピールができますし、2番手が入れば、1番手の希望者への購入の後押しになります。
プロ相手ではありませんので、比較する物件に対して優位性を持たせることで、早く売却を進めることが可能となります。
リフォームするメリット:売却価格を高く設定できる
リフォーム済みマンション売却の場合、高く売ることは難しくありません。
リフォーム費用に100万円かけた場合、300万程度上乗せは難しくありません。
相場が3500万円マンションであれば、4,000万円あたりを販売価格としてスタートが可能です。
4,000万円の予算マンション購入を予定している人は、3500万円~4000万円あたりのレンジで物件を物色します。
間取り、周辺環境(駅からの距離・立地)や築年数などの条件をベースに候補を絞っていきますので、築15年くらいの物件はそのターゲットの1つとなるでしょう。
早く売れる要因と同様、比較する物件との差別化は販売価格のハードルを低くします。
更に、申し込みが複数入れば、値引き交渉は売り主側主導で進めることも難しくありません。
マンション売却時にリフォームするデメリット
もちろん、リフォーム済マンション売却にもデメリットはあります。
リフォームをすれば、確実に高く売れるというわけではありません。
リフォーム・リノベーションには費用がかかります。
- 絶対行わなければならない箇所
- やっておいた方がいい箇所
- できればやった方がいい箇所
- どちらでもない箇所
をしっかり抽出し、少しでも安い業者を探し、
- そのもとでリフォームをおこなうか?
- どこまでおこなうか?
- 費用はどこまで許容するか?
判断したいところです。
リフォームするデメリット:回収できないリフォーム費用
リフォームを施したとしても、その費用が売却価格に十分に反映されるとは限りません。
特に、過剰なリフォームを行った場合、購入者がそのコストを重要視しないことがあるため、費用対効果が低くなる可能性があります。
リフォーム費用を回収できないこともあり、最終的には損失を被るリスクがあります。
リフォームするデメリット:リフォーム期間中に売却活動ができない
リフォームには、時間がかかります。
リフォーム期間中は、売却活動をすることが、基本的出来ません。
売却を急いでいる場合や、リフォームに時間をかけられない場合は、リフォームをせずに売却する方が良いでしょう。
特に、大規模なリフォームを行う場合は、数ヶ月単位で時間がかかることもあります。
その間、住宅ローンや固定資産税などの費用がかかり続けるため、経済的な負担が大きくなる可能性があります。
マンション売却時のリフォーム体験談
実際に、不動産売却を行ったことがある人であれば、思ったより売却に苦労した!
と感じた人が多いではないでしょうか?
筆者も、初めてマンション売却を行ったときは、非常に苦労しました。
都内(3区内)の複数路線のある駅、徒歩4分のマンションだったので、高く・早く売れると気楽に考えていました。
実際は、時間もかかりましたし、値引き交渉にも苦労しました。
その経験から、このサイトを立ち上げ、
などを紹介していているわけですが、不動産は売却も購入も投資も総じて、一筋縄ではいきません。
その中でも売却は、少しでも安く買える物件を探しているユーザーとの戦いなので苦労が耐えません。
筆者のリフォーム済みマンション売却体験談:築12年
そんな経験から出た結論1つが、
それなりに築年数の経っているマンションは、リフォームをして売却したほうがいい!というわけです。
実際に私も、2回目の売却時(築12年のマンション)はプチリフォームし、相場より15%以上上乗せした形、マンション売却に成功しました。
マンション売却ブログとして紹介しているので、是非、参考ください。
マンション売却時のリフォーム箇所と金額
リフォームと言っても
- どの箇所を行えばいいのか?
- どれくらいの費用がかかるのか?
気になるところです。
基本的に、売却するためのリフォームなので、すべての箇所おこなう必要はありません。
キッチン、洗面台を変更し、クロスを張り替えるだけで、部屋のイメージは一新します。
クリーニングを含めて、ざっくり見積もりを出して見ました。
リフォーム相場
ルームクリーニング | 4.5万円程度 |
クロス張替え | 16.5万円 *1.100円程度/㎡ (150平米の場合) |
洗面台 | 16万円程度 |
キッチン総取替え | 50万円程度 |
巾木交換 | 5万円程度 |
キッチンを総取替えし、その他、気になる箇所(フローリングワックス剥離など)、撤去費用を含めて100万円程度が妥当だと思います。
キッチンに関しては、総取替えではなくビルトインガスコンロの変更であれば7万程度で行えますので、場合によってはそれでもいいと思います。
また、リフォーム期間として、規模にもよりますが”1ヶ月くらい”かかります。
リフォーム期間中の売却活動
リフォームの場合、
- 業者の下見
- 見積もりからの業者設定
- リフォーム開始
リフォーム箇所にもよりますが、
- クロスの張替えでも1・2週間
- 水割りの設備の変更の場合、2・3週間
作業自体は2,3日だとしても、
人手の確保やキッチンの発注などに時間がかかる場合もあります。
最近では、人材不足等で2か月以上かかることも多々あります。
- リフォーム前の内覧は受けたほうがいいのか?
- リフォーム中の内覧は受けたほうがいいのか?
営業マンによっては、
リフォーム前の内覧を調整する人もいますが、そこで申し込みが入るのは稀です。
リフォーム前の部屋ですから、
- 悪い部分が少なからずあります。
- 汚い部屋を見せているようなものです。
立地や価格が気に入っていたとしても、室内の状態が完璧でない以上、そこに内覧を入れるのはもったいないと言えるでしょう。
基本的に、工事中の内覧では決まらないと思ったほうがいいでしょう。
賃貸物件ではよくあることですが、
内覧の申し込みを1番手・2番手・3番手と順番を付けて申込を受けます。
リフォームが完了後、番手の早い順番のお客様から内覧をしていただき、申込を入れるか決めてもらいます。これによって、内覧の何番手という順番をつけることで、ライバルを意識させることが可能です。
事前に、不動産会社と媒介契約を行い、レインズやポータルサイトに掲載します。
◎月〇日から内覧が可能になりますので、現状、申込みを受け付けています。
申込み頂いた方から順に内覧日を調整させていただき、お部屋の確認、購入の有無を確認していく形でございます。
いかがでしょうか?また、必要であれば、内覧日前に銀行の事前審査を通しておくことで、売却までスムーズに進みます。
リフォームの告知と内覧開始日時を記述ことで、準備OKです。
マンション売却とリフォームについてのよくある質問決
マンション売却とリフォームについて疑問・悩み・不安においてよくある質問・Q&Aを公式サイトから抜粋し紹介します。
よくある質問詳細はコチラリフォーム済のマンション売却;記事まとめ
リフォーム済マンション売却は、どちらかというと
- 売りにくい物件
- 売りにくい地域
- 売りにくい情勢
にも有効です。
価格を下げるという観点とは別に、リフォーム・リノベーションという選択肢をもってマンション売却活動を行っていただければと思います。
築年数が浅い時は必要ないですが、15年以上経っている時は、是非検討してみてください。
ちなみに、リフォーム会社選びですが、安心できる会社より、少しでも安く工事を行ってくれる会社をおすすめします。
元メガバンク融資課出身、バブル時代に不動産コンサルティングに従事し、2000年、会社設立後、底地ビジネス・事務所の立ち退き裁判等も経験した宅建士と共に立ち上げ、現在、不動産にまつわるサービスの紹介、口コミ・筆者の感想を加え紹介しています。