不動産投資利回り 理想
不動産投資は、毎月家賃収入を期待できる安定性から多くの投資家の注目を集めています。
しかし、その成功の鍵は「利回り」の理解にあります。
利回りとは、投資した資金に対する収益の割合を示す指標で、不動産投資の収益性を評価するための基本的な指標です。
しかし、利回りだけを追求すると、リスクを見落とす可能性があります。
例えば、利回りが高い物件は家賃収入が高い一方で、立地や建物の状態などのリスクも高いことが多いです。
一方、利回りが低い物件でも、
- 立地が良い
- 建物の状態が良い
- 空室率が低い
など、安定した家賃収入を見込むことができる物件は、利回りが低くても長期的な運営には有利です。
また、不動産投資における利回りの理想は、一概には定められません。
なぜなら、利回りは物件の価格や家賃収入、運営費用など、多くの要素によって変動するからです。
現状、都市部の物件で4%〜5%、地方都市で6%以上が目安とされています。
しかし、20年・30年前は、7%以上が最低ラインだったことも事実です。
この記事では、不動産投資の利回りの理想・不動産投資利回り最低ラインとその計算方法、そして成功への道しるべを詳しく解説します。
不動産投資の世界は奥が深く、複雑ですが、その理解と経験を積むことで、あなたの理想とする利回り・不動産投資オーナーを実現することが可能です。
不動産投資とは、
土地や建物を購入し、その賃料収入や価格上昇による売却益を得ることを目指す投資手法です。
その魅力は、安定したキャッシュフローと資産価値の上昇による利益、そして税制上の優遇措置にあります。
不動産投資における利回りは、投資した資金に対する収益の割合を示す重要な指標です。
具体的には、
- 「(年間家賃収入÷物件価格)×100」で算出される「表面利回り」
- 各種管理費や税金等を考慮して計算する「実質利回り」
があります。
《利回りの重要性》
利回りは、物件の収益性を評価するための基本的な指標です。
しかし、利回りだけを追求すると、リスクを見落とす可能性があります。
それでは、詳しく利回りを紐解いていきましょう。
不動産投資:利回りの理想とその計算方法
【表面利回りについて】
表面利回りは、
不動産投資の初期段階で最も簡単に計算できる利回りです。
これは、物件の価格に対する年間の家賃収入の割合を示しています。
具体的な計算式は以下の通りです。
この計算式からわかるように、表面利回りは物件の価格と年間家賃収入だけで計算できます。
そのため、物件を選ぶ初期段階で、その物件がどれくらいの収益性を持っているのかを大まかに把握するのに役立ちます。
しかし、表面利回りはあくまで「表面的」な利回りであり、
物件の運営にかかる費用(管理費、修繕費、税金など)は考慮していません。
そのため、実際の運営を行ったときの収益性を正確に反映しているわけではありません。
【実質利回りについて】
一方、実質利回りは、物件の運営にかかる各種費用を考慮に入れて計算する利回りです。
具体的な計算式は以下の通りです。
ここでの「年間純利益」は、年間家賃収入から各種費用(管理費、修繕費、税金など)を差し引いたものです。
つまり、実質利回りは物件の運営にかかる費用を考慮した上での収益性を示しています。
物件の選定や運営計画を立てる際には実質利回りを重視することが基本です。
物件ごとの理想の不動産投資利回り
不動産投資における利回りの理想は、一概には定められません。
なぜなら、利回りは物件の価格や家賃収入、運営費用など、多くの要素によって変動するからです。
そこで、物件ごとの理想の利回りを考えてみました。
【戸建ての理想的な利回り】
戸建ての投資は、一般的には初期投資が比較的低く、また管理が容易なため、不動産投資初心者にとっては取り組みやすい形態と言えます。
しかし、一方で、空室リスクが高いという特徴もあります。
そのため、戸建ての理想的な利回りは、地域や物件の条件にもよりますが、おおよそ8%~10%程度とされています。
戸建ての投資に関しては、
以前、築古戸建て投資を紹介しました。
空き家問題も取りざたされている地方の築古物件を入手し、最低限のリフォームを施す投資として紹介していますが、
仮に家賃5万円であっても、400万円程度で購入+リフォームで済ますことが出来れば、
家賃:月5万円(年間60万円)
購入価格:400万円
———————
表面利回り:15%
空室リスクが高い地方の築古戸建て投資が、
一度借主が決まると、長期契約が期待できるメリットもあります。
【区分マンションの理想的な利回り】
区分マンションの投資は、一棟まるごと購入するよりも初期投資が抑えられるため、手軽に始められる投資形態です。
また、一棟購入と比べてリスクも分散されます。
しかし、管理組合の問題や修繕積立金など、考慮すべき要素もあります。
区分マンションの理想的な利回りは、物件や地域によりますが、一般的には4%~5%程度とされています。
区分マンション投資は、サラリーマン・公務員が始めている不動産投資として人気です。
毎月の家賃収入はローン返済に回りますが、定年前にローン返済を終了させることで、老後の資金・生活費補填になります。
【一棟アパートの理想的な利回り】
一棟アパートの場合、年収1000万円以上、8000万円~1億円以上の物件購入を要するため、限られた高所得者の投資です。
一棟アパートの投資は、大きなキャッシュフローを生む可能性がありますが、一方で初期投資が大きく、専門的な知識も必要となります。
一棟アパートの理想的な利回りは、物件や地域によりますが、一般的には6%~8%程度とされています。
関連ページ:アパート投資の口コミ・評判
ただ、不動産投資としてしっかり家賃収入を得て、Fireを狙うのであれば、区分マンションではなくアパート投資が基本です。
実際の不動産投資利回りを確認
理想の不動産投資利回りは、あくまで一般的な目安であり、物件の立地や築年数、物件の状態などにより、理想的な利回りは変動します。
そこで、日本不動産研究所が、毎年発表している不動産投資調査(2023年4月)から、期待利回りの動向を確認してみました。
オフィスビル・マンション・商業店舗ごとの不動産投資利回りの推移も確認することが可能です。
オフィスビルの期待利回り
グラフを見て分かる通り、99年4月の調査から年々利回りは低下しています。
エリア | 期待利回り |
---|---|
丸の内・大手町 | 3.2% |
日本橋 | 3.5% |
虎ノ門 | 3.5% |
赤坂 | 3.6% |
六本木 | 3.6% |
港南 | 3.7% |
西新宿 | 3.8% |
渋谷 | 3.6% |
池袋 | 4.0% |
札幌 | 5.0% |
仙台 | 5.2% |
横浜 | 4.5% |
名古屋 | 4.5% |
京都 | 4.8% |
大阪:御堂筋 | 4.3% |
大阪:梅田 | 4.1% |
広島 | 5.3% |
福岡 | 4.5% |
賃貸住宅一棟の期待利回り
グラフを見て分かる通り、オフィス同様、99年4月の調査から年々利回りは低下しています。
ワンルームタイプ | 期待利回り | – | ファミリータイプ | 期待利回り |
---|---|---|---|---|
東京・城南 | 3.8% | – | 東京・城南 | 3.9% |
札幌 | 5.0% | – | 札幌 | 5.2% |
仙台 | 5.1% | – | 仙台 | 5.2% |
横浜 | 4.5% | – | 横浜 | 4.4% |
名古屋 | 4.6% | – | 名古屋 | 4.7% |
京都 | 4.8% | – | 京都 | 4.9% |
大阪 | 4.4% | – | 大阪 | 4.4% |
神戸 | 4.8% | – | 神戸 | 5.0% |
広島 | 5.2% | – | 広島 | 5.3% |
福岡 | 4.7% | – | 福岡 | 4.7% |
商業店舗の期待利回り
グラフを見て分かる通り、上記同様、99年4月の調査から年々利回りは低下しています。
都市型高級専門店 | 期待利回り | – | 郊外型ショッピングセンター | 期待利回り |
---|---|---|---|---|
東京・銀座 | 3.4% | – | 東京 | 5.2% |
札幌 | 5.5% | – | 札幌 | 6.3% |
仙台 | 5.5% | – | 仙台 | 6.3% |
名古屋 | 4.7% | – | 名古屋 | 5.8% |
京都 | 4.9% | – | 京都 | 6.0% |
大阪 | 4.5% | – | 大阪 | 5.5% |
神戸 | 5.0% | – | 神戸 | 6.0% |
広島 | 5.5% | – | 広島 | 6.4% |
福岡 | 4.8% | – | 福岡 | 5.9% |
不動産投資 利回りの理想とリスク
利回りは、高いことに越したことはありません。
しかし、想定利回り・実質利回りがあるように机上の計算通りに進むかは別の話です。
そのため、高利回りであってもリスク管理が必要ですし、逆に低利回りでも無理に避ける必要はない場合もあります。
そこで、高利回りのリスク・低利回りのメリットを考えると、
《高利回りのリスク》
利回りが高い物件は魅力的に見えますが、その背後にはリスクが潜んでいる場合があります。
例えば、
- 立地が悪い
- 建物の老朽化が進んでいる
- 空室率が高い
などの理由で家賃収入が高く設定されている場合があります。
安く購入し高く貸すことで高利回りが実現します。
しかし、その前提は、借主あってのものです。
空室では、意味がありません。
《低利回りのメリット》
一方、利回りが低い物件も一概に悪いとは言えません。
- 立地が良い
- 建物の状態が良い
- 空室率が低い
など、安定した家賃収入を見込むことができる物件は、利回りが低くても長期的な運営には有利です。
サラリーマンの区分マンション投資の基本は、空室リスクを最小限に抑えたこの投資手法です。
利回りを期待するわけではなく、安定した家賃収入・ローン返済を目指すものになります。
不動産投資 理想の利回りに近づける利回りの向上策
安定した不動産投資生活を送るための理想の利回り。
利回りは、家賃設定を変えるだけで簡単に上下させることが出来るものです。
少しでも収益の最大化、理想の利回りに近づける策をピックアップしました。
不動産投資利回りに関する体験談・失敗談・口コミ
不動産投資は、すべての人が成功するとは限りません。
理想の利回りの追及を誤ると、その裏にあるリスクを見逃すことも多々あり、失敗体験談を持っている人も少なからずいます。
そこで、インターネット、Googleクチコミ、SNS:X(旧Twitter)やInstagram、Facebook(ツィッターやインスタグラム、フェイスブック)などの内容を確認し、良い体験談・悪い口コミ・怪しいなどを探しました。
サラリーマンとして働きながら、不動産投資を始めました。
大規模な修繕が必要となり、想定以上の出費が発生しました。
最初の数年間は見通しが予想よりも低下しました。
物件選びの際には建物の状態をしっかりと確認することの重要性を学びました。
地方都市で一棟アパートを購入しました。
想定利回りは約7%と高かったのですが、地方都市特有の人口減少により、空室率が上昇しました。
企業と提携し、社員寮として利用してもらうことで、安定した家賃収入を確保することができました。
地方都市での投資では地域の特性を捉え、柔軟な運営戦略が必要であることを学びました。
都心部の新築区別マンションを数棟所有しています。
一部の物件では、立地の良さから高い家賃を設定でき、安定した落ち着いた雰囲気を持っています。
一部はは空室が続き、収益が大幅に抜けてしまいました。
区別マンション投資ではエリアの判断が重要であることを学びました。
よくある質問・Q&A
利回りが高い物件は収益性が高いと言えますが、その背後にはリスクが潜んでいること場合もあります。
利回りだけを見て物件を選ぶのではなく、立地や建物の状態なども考慮に入れる必要があります。
筆者談:値引き交渉を成功させることが、一番のポイントでもあります。
利回りが低い物件でも、立地が良くて空室率が低いなど、安定した家賃収入を見込むことができる物件は魅力的です。
利回りだけでなく、物件の全体像を見て判断することが重要です。
利回りを向上させるためには、物件の選び方や運営の工夫、リフォームやリノベーションなどが有効です。
また、物件の価格交渉や融資条件の改善も利回り向上に寄与します。
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RENOSY(リノシー)
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2013年創業し、2018年07月東証マザーズ市場に新規上場、増収増益の急成長企業です。
これまでの不動産投資のリスク・デメリットをしっかり見据えた上で、
- 手間となるであろう部分を省き(原状回復費用0円)
- 短縮化できる部分を短縮化(最短7日間)
- 賃貸管理サービスを低価格化(1100円税込/月)
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不動産投資 理想の利回り:まとめ
不動産投資の成功の鍵は、利回りの理解とその適切な評価にあります。
利回りが高い物件は魅力的に見えますが、その背後にはリスクが潜んでいることもあります。
一方、利回りが低い物件でも、安定した家賃収入を見込むことができるなら、長期的な運営には有利です。
重要なのは、利回りとリスクを適切にバランスさせ、物件の全体像を見て判断することです。
不動産投資の世界は深く、複雑ですが、その理解と経験を積むことで、あなたの理想とする利回りを実現することが可能です。
不動産投資は、年齢・年収・不動産市況、3つのタイミングを重視する必要があります
年齢・年収によっては融資審査が通らない・高い買い物で利回りに影響