この世に投資と言われるものは無数にあります。
- 株式投資
- 投資信託
- 外貨預金
- 国債
- 社債
- FX(外国為替証拠金取引)
- 仮想通貨(暗号資産)
- NISA(少額投資非課税制度)
- iDeCo(個人型確定拠出年金)
- 金・プラチナ
- REIT(リート)
- 不動産投資
- クラウドファンディング
- 船舶投資・船舶融資型クラウドファンディング
など、その他にも、
アンティークコイン、ウイスキー、美術品(絵画・古美術)、トレーディングカード(トレカ)など幅広い投資案件が世にあります。
今回は、その中から不動産がらみの
- REIT(リート)
- 不動産クラウドファンディング
- 不動産投資
の3つについて、比較検討・メリットやデメリットについて紹介します。
(現物)不動産投資とは?
不動産投資は、
- 自身で物件を購入
- 人に貸す
- 家賃収入を得る
ものです。
現物不動産投資を語る上で、重要なのは投資物件によってメリット・デメリットが違うところです。
不動産投資と言っても
- 一軒家(戸建て)
- 区分マンション
- 一棟アパート
- 一棟マンション
- 一棟ビル
- ホテル・民泊
- 海外不動産(プレビルド)
- 駐車場
- トランクルーム投資(ランドピア)
- 太陽光発電
など多岐にわたります。
今回は、その中から
- 全般的なメリット・デメリット
- 戸建て(一軒家)投資
- 区分マンション投資
- 一棟マンション・アパート投資
に絞って紹介します。
不動産投資全般のメリット・デメリット
不動産投資の一番のメリットは、
借金をしてできる投資であるということです。
リートやクラウドファンディングを行う場合、キャッシュ(原資)が必要です。
*株や債券・FXなどの投資も同じです。
現物の不動産投資は、
金融機関から融資を受けて投資をすることが可能です。
年収の5倍~8倍の融資、レバレッジを効かせた投資が可能です。
*空前絶後の低金利の今、2%台での融資は難しくありません
管理自体も、業者に丸投げが可能なので手間はかからず、毎月決まった賃料が口座に振り込まれます。
物件自体が現物ですので、その物件を担保に更に投資が可能です。
*リートやクラウドファンディングを持っていても担保になりません
また、団体信用生命保険による保険の位置づけも見逃せません。
団信とも言われますが、契約者に万が一のことが起きた場合(死亡・三大疾病・重度慢性疾患等)、保険の中から住宅ローンを返済してくれるものです。
保険の幅が昔に比べてかなり広がっているため、今加入の生命保険の見直しでかなりの保険料の削減も可能です。
*団信は、ローンの金利の中に組み込まれています。
デメリットとして、
- 空室のリスク
- 流動性が悪い
です。
空室のリスク
- リートは、たくさんの投資物件を扱い、リスク分散を行いながら運用してくれます。
- クラウドファンディングは優先劣後構造等で、投資家を守ってくれます。
それに対して、現物の不動産投資は100%リスクが乗っかかってきます。
空室が続けば、キャッシュフローが悪くなります。
そのために、物件の数・質など、自身でリスク管理が必要です。
流動性
現物不動産は、購入も売却もボタン1つというようにはいきません。
購入を考えれば、
- 内見・周辺環境の調査
- 買い付けの申し込み
- ローンの審査
- 売買契約と重要事項説明
- 引き渡し・登記
キャッシュで購入であっても、それなりの時間がかかりますので、
購入・出口戦略(キャピタルゲイン)は明確な設定が必要です。
戸建て(一軒家)投資
一軒家を購入し人に貸す。
地方の築古物件を安く購入し、(場合によっては)リノベーションを施し、利回り15%等が期待できるのが戸建て投資です。
説明のとおり、高利回りが期待できる投資です。
都心でマンション暮らしに慣れている人は想像がつきにくいかもしれませんが、
基本的にマンションより一軒家の方が人気です。
- 一軒家は持ち家
- マンション・アパートは賃貸
というイメージが潜在的(DNAレベル?)にあるため、一軒家は客漬けにも有利です。
また、定住率が高く、長く住み続けてくれるため、安定した家賃収入が期待できます。
デメリットは、空き家・廃墟化のリスクです。
地方は全般的に人口減少傾向です。
よってそもそも借主のパイが少ないため、需給関係によってはいつまでたっても借主が見つからず空き家状態になりかねません。
区分マンション投資
区分マンション投資と言っても
- ワンルームマンション投資
- ファミリータイプマンション投資
- タワーマンション投資
- コンパクトファミリー物件投資
(ジーピーアセット登録商標)
などがあります。
最近では、老後の生活費・私的年金としてサラリーマンによる都心のワンルームマンション投資が人気です。
年収500万円のサラリーマンが、2500万円の融資を請け区分マンションを購入し家賃10万円で貸す。
家賃はすべて返済に回し、30年後に不動産投資ローンを完済、以後、老後の資金
というスキームです。
短期で儲けることはできませんが老後の資金として貯金・頭金なしで行える資産形成です。
*確定申告で住民税・所得税の税金対策にもなります。
区分マンション投資のデメリットは、
利回りと空室リスクのバランスが崩れつつあることです。
不動産投資の肝は、購入価格をどれだけ抑えられるか?
現状、首都圏の不動産価格は高値で推移しています。
物件の購入価格が高ければ、利回りも低くなりますし、出口戦略も難しくなります。
低金利というメリットはあってもダイレクトに利回りに影響します。
一棟マンション・アパート投資
一棟マンション・アパート投資は、
初期の物件購入費用が、1億円程度までハードルが上がるため、
それなりの資産・年収がある弁護士・医師・資産家に限定されることが多いですが、空室リスクを他の部屋で埋める・分散が可能な投資です。
利回りも区分マンション投資と違い、都内でも10%程度を想定すること可能です。
資産価値としての評価も高く、
一棟まるまる自己所有であるため、大規模修繕やリノベーション、また賃借人の要望に応えるサービスなど自由度・オーナーの意思決定が効きやすいメリットもあります。
デメリットは、最初にも紹介した初期費用が掛かることでしょう。
誰もができる投資ではなく、融資額が多くなればそれなりの頭金も必要となります。
また、規模が大きいだけに損益分岐点を割った時の出費が大きいことです。
区分1室の投資であれば、1室だけの空室リスクです。
しかし、天災やアパートで問題が起き、借主の大量退去となれば、年間数百万円レベルの赤字になります。
利回りの悪いアパートは、オーナーチェンジ物件としても価値が低く、逃げ道が限定されます。
REIT(Jリート)とは?
REIT(リート)は、投資家から集めた資金で不動産(オフィスビルや商業施設、マンションなど)を運用し、そこで得た利益を配分する仕組みです。
日本のJを付けてJ-REITと呼ばれます。
投資法人が発行した投資証券を市場で売買しますので、不動産投資信託と扱われます。
ちなみに、現状Jリート銘柄は60越える種類が上場されています。
REIT(リート)のメリットとデメリット
REITは、配当金(インカムゲイン)と売却益(キャピタルゲイン)の両方が期待できます。
投資家から集めた資金で不動産運用し賃料収入等の収益を投資家に分配するため、安定した配当が期待できます。
現物の不動産の売買は、審査や権利関係・引き渡しなど流動性がよくありません。
しかし、REITは取引所に上場されている上場株式と同様に取引所で売買できるため、売り買い:流動性・換金性に優れています。
基本的に、配当を期待するリートというイメージが強いかと思います。
デメリットは、
株価同様、金利や物価の変動、市場に左右・変更することです。
分配金(配当)の変化、また、株式同様、元本割れのリスクもあります。
最悪の場合、上場廃止や投資法人の倒産の可能性もあります。
また、
インカムゲイン、3%程度を期待ですることができますが、購入するためには原資が必要です。
不動産クラウドファンディングとは?
不動産クラウドファンディングは、群衆(crowd)と資金調達(funding)を合わせた造語です。
その不動産版、不動産クラウドファンディング、
特定の不動産(物件・開発・権利)に対して投資家が資金を出し合い運用し、そこで得た利益を配分する仕組みで、
SYLA FUNDING・COZUCHI (コヅチ)・Jointoα (ジョイントアルファ)・Rimple (リンプル)・RENOSY クラウドファンディング・利回りくん・大家どっとこむ・CREAL(クリアル)・ちょこっと不動産など扱う会社も増えてきました。
不動産クラウドファンディングのメリットやデメリット
不動産クラウドファンディングのメリットとして、
1口1万円から始められるなど、少額から不動産投資が可能なところです。
ファンドとして投資物件(投資案件)が提示されるため比較検討が可能なので少額分散投資も可能です。
また、優先劣後構造を設けている会社が多く、
劣後出資部分が出てしまった場合、投資リスクを運用会社が(事業者)が一定の割合(10~60%程度)それを負ってくれます。
デメリットはプロジェクト数が少ないところです。
ファンドの基本であるプロジェクトが設計はしっかり利回りが取れることが前提です。
そのため、不動産クラウドファンディングの募集から即完売となったり抽選など、小口投資の枠を超えられないデメリットがあります。
*1000万円を不動産クラウドファンディングに投資したいと思っても案件がなければ投資もできません。
またリート同様、原資が必要です。
投資の中で不動産投資が唯一、借金をしてできる投資ですが、不動産クラウドファンディングはこの枠に入りません。
よって、金融機関のサポートは期待できません。
ちなみに、海外の不動産投資もクラファンに近いものがあります。
海外独特のプレビルドの形態のため、年収などの縛りがなく小額から投資が可能です。
・TSON FUNDING
・トモタクの口コミ・評判
・ソルミナの口コミ・評判
・オルタナバンクの口コミ・評判
・プロパティプラスの口コミ・評判
・大家どっとこむ
・フラッグシティパートナーズ海外不動産投資
《不動産クラウドファンディングとJ-REIT(リート)の違い》
不動産クラウドファンディングとJ-REITは、どちらも不動産投資の手法として注目されていますが、その特徴やリスク、収益の形態などには大きな違いがあります。投資を検討する際には、自身の投資目的やリスク許容度、投資期間などをしっかりと考慮し、適切な選択をすることが重要です。
《不動産クラウドファンディングとREIT・不動産小口化商品の違い》
これらの投資手法は、それぞれ独自の特色やリスクプロファイルを持っています。投資を考慮する際、投資家は自らのリスク許容度や資産配分の戦略、そして投資の目的をしっかりと見極め、最適な選択を追求することが極めて重要です。。
《REITと不動産クラウドファンディングの主な違い》
- 投資対象
REITは、オフィスビルやショッピングモールなどの大規模な不動産を中心に投資します。
対照的に、不動産クラウドファンディングは、中規模の物件や新規開発プロジェクトを投資のターゲットとしています。 - リスク
REITは、市場の需給バランスによる価格変動リスクを主に抱えています。
一方、不動産クラウドファンディングは、特定のプロジェクトの遂行能力や市場環境に依存するため、成功・失敗のリスクが高まります。 - 収益の形態
REITの収益源は、物件からの賃料収入や物件の売却によるキャピタルゲインです。
それに対して、不動産クラウドファンディングは、プロジェクトの成果に連動した収益を期待する形態となります。 - 市場性
REITは証券取引所に上場しているため、高い流動性を誇ります。
しかし、不動産クラウドファンディングは特定のオンラインプラットフォーム上でのみ取引されるため、相対的に流動性は制約されます。 - 投資期間
REITは上場株式として取引されるため、必要に応じて短期的な売買が可能です。
一方、不動産クラウドファンディングは、プロジェクトの期間や完了を待つ必要があり、長期的な視点での投資が求められることが多いです。
これらの投資方法は、それぞれ独自の特色やリスクプロファイルを持っています。投資を考慮する際、投資家は自らのリスク許容度や資産配分の戦略、そして投資の目的をしっかりと見極め、最適な選択を追求することが極めて重要です。
不動産投資・クラウドファンディング・REIT(リート)比較
今回、
- 不動産投資(現物)
- 不動産クラウドファンディング
- REIT(リート)
のメリット・デメリットを紹介しました。
どんな投資にもリスクはあります。
全てが儲かるとは限りません。
リスク管理を行っても、イレギュラーなことが起きるのが投資です。
経済・為替・外的要因・国のトップで動くものです。
中国武漢で発生した新型コロナウイルスによって、経済や働き方・国民の行動も大きく変わりました。
飲食業は大打撃。
多くの店舗が店をたたみました。
- 繁華街のビル投資を行っているオーナーは、空きテナントで頭を抱えているのも事実です。
- インバウンド・外国人観光客・オリンピックを期待した民泊運営は頓挫しました。
- ホテル建設を進めた企業は、相場よりかなり高めの価格で用地を取得したのも事実です。
倒産は時間の問題かもしれません。
企業と個人で投資の形・額は違いますが、
目先の利の追及だけでなく、
- リスク管理
- タイミング
- 撤退のライン
は必要です。
最後に
投資は、ギャンブルではありません。
また、短期で利益を求めるものではありません。
安定的に利を確保するものが投資です。
投資の基本は分散投資です。
不動産は大きな買い物ですので、
- 信用を活用し不動産投資
- リート・クラファンでリスク分散
- 株・為替も活用しリスク分散
資産として残すものと流動性が高いものをバランス良く投資するといいと思います。
REITは証券取引所に上場されているため、高い流動性を持つと言えます。
対照的に、不動産クラウドファンディングは特定のオンラインプラットフォーム上でのみ取引されるため、相対的に流動性は制限されます。