オリンピック前は、比較的、新築マンションの売買が順調に進んでいましたが、
新型コロナウイルス・ウクライナ戦争・インフレ傾向・円安など複数の要因から、
完売!完売!というような好景気ではなく、売れ残りもチラホラという状況になってきました。
*特に、駅から遠い、バス利用のエリアのマンション。
そこで今回は、売れ残りの新築マンションの購入・値引き交渉について考えてみました。
売れ残りの新築マンション購入
- 中古マンション
- 新築マンション
どちらが欲しいか?
っと問われれば、基本的に新築マンションでしょう。
- 竣工(完成)前の新築マンション
- 完成後の内覧可能なマンション
どちらが欲しいか?
っと問われれば、内覧可能なマンションとなるでしょう。
建物が立ち・室内の確認も可能なマンションということを売れ残っている新築マンション(未入居マンション)ということになりますが、
- 各部屋の確認
- 共用部の確認
- 設備の状態
- 窓からの景観
- 隣の建物との距離
また、入居が始まっていれば、購入者の顔まで確認ができます。
- 初期の不具合
- 管理組合・理事会の議事録
- 管理状況
- 居住者からの感想
まで、確認が可能です。
ここまで説明すると、
残り物にも福がある的な新築マンションが売れ残りマンションに見えるかもしれません。
*新築物件の定義は、築1年未満かつ過去に誰も入居したことがないことが前提です。
1年以内でも居住した瞬間に中古物件になりますし、1年以上経つと未入居物件(未入居マンション)になります。
売れ残り新築マンションには理由がある
この部分は慎重に考えなくてはいけません。
- 販売価格
- 不動産市況
- 立地
- 営業
など、
売れないマンションには、売れない理由があります。
売れるマンションは中古でも新築でも築古でも売れます。
逆に、売れないマンションは、新築に限らず売れ残ります。
東京オリンピック開催が決定以降、不動産市況が上向きになり、
また、インバウンド需要期待も重なったことで、
駅近の好立地はホテル用地として買い占められたため、マンション建設用の土地取得は難しくなりました。
こんなところに~?!
という所でも、マンション建設が始まりまっていました。
- 駅から徒歩10分以上の新築マンション
- 駅からバスを利用する新築マンション
など、新築でも売れ残りやすいマンションの典型を目にするようになりました。
売れ残り新築マンションを購入するなら
- 売れ残りの新築マンションだろうと
- 新築マンションだろうと
- 中古マンションだろうと
マンション選びの考え方は同じです。
後々の売却を考えて購入することです。
- 少子化:人口減少
- 駅からの距離:駅近
- 開発予定:都市計画・再開発
もちろん、今の都心の高値推移の地価をベースをどう考えるか?
など、現状考えられることはいろいろあります。
その上で、購入する売れ残りマンションは、
- 購入すべきか?
- イクラまで値引き出来たら購入ラインか?
など、多面的に物件を分析していきます。
- 値引き交渉で安く購入
- 賃貸需要が高い
この2つが兼ね備えられた物件であれば、最高のお買い物になると思います。
少なくとも何も考えずに人生で大きな買い物をするのは良くないでしょう。
新築マンションでも、売れ残りのマンションでも、メリットもあればデメリットもありまので・・・。
売れ残った新築マンション購入の見極め
売れ残っているマンション購入に関しては、
- 物件の見極め
- 金額面の交渉
とは、具体的にどこを見ればいいのか?
マンションの価値は、周辺環境の善し悪しで変わってきます。
- その地域に需要がどれだけあるのか?
- 人口の推移をどう読み解くか?(増加・減少)
- 管理状況・修繕計画はどうなっているのか?
≪駅からの距離≫
駅からの距離は近いに越したことはありません。
できれば3分以内、少なくとも5分以内の物件を選びたいものです。
10分以上のマンションは避けたいところですが、逆手にとって、それが値引き交渉に役立つ時は別。
≪商業施設・スーパー・病院≫
生活に欠かせないツールはどれだけあるか?
コンビニやスーパー、病院、薬局、商業施設との距離も無視できません。
≪人口の推移≫
今後、人口はどうなっていくのか?
以前の記事で、実家の帰った時の街の移り変わりを少し紹介しました。
大規模分譲地は、50年経つと高齢化地域になります。
よって住宅地であっても、後継ぎのいない地域は過疎化になっていきます。
人口の推移は総務省が出していますが、その地の住民の顔を確認するのも1つです。
新築マンションの場合、住宅ローンを受ける関係で若い世代が多いのが一般的です。
よって、売れ残り物件の住民の年代層が若いことに越したことはありません。
また、近隣にマンションが建ちそうな場所は、今、売れ残りで人気がなくても将来的に、若い層が集まる街に変わる可能性もあります。
金額面の交渉
売れ残った新築マンションは、値切りの絶好の機会です。
100戸中、80戸が売れ、残り20戸などのタイミングは、特におすすめです。
デベロッパーも販売会社も計画通りいかず、1日でも早く売りさばきたいというのが本心でしょう。
そこで、値引きの考え方ですが、
- 他の購入者への引き渡しが終わっている物件を狙う。
- 1年以上経ったマンションを狙う。
新築マンションから未入居マンションになるタイミングが1年経ったタイミングです。
また、他の住民が住み始めている以上、中古マンション扱いと見て交渉できます。
2割カットをベースに交渉を進められるでしょう。
販売会社の営業もプロなので、
あの手この手で揺さぶってくるでしょうが、価格交渉が通らないのであればその場を離れる・ダメなら諦める位の気持ちで臨みましょう。
縁がなかった、そう思うことです。
仮に、後日、営業から連絡があれば、良縁が訪れたと思っていいでしょう。
最悪、駆け引きの1つとして、”消費税分の値引き”でもいいと思います。
事業者が販売するマンションは未入居マンションであっても、消費税は10%乗ってきます。
終結できれば最高の値切り交渉と言えるでしょう。
ちなみに売れ残りが残り2.3戸などになると、営業マンも強気に来るでしょうが、売れ残り戸数はそれなりにあったほうが交渉を優位に進められます。
*戸数が少ない場合も、急いでいる場合もあるため値引き交渉は可能です。
消費税
消費税増税が10月に迫ってきました。
マンション購入において、
個人が売り主の中古マンションは増税に関係ありませんが、
新築マンションは消費税がガッツリかかってきますので、駆け込み需要もありそうですが、そんな雰囲気はないようです。
厳密に言えば、
引き渡しが決済時期なので、今購入しても、基本的には引き渡し・入居は増税後になり、10%が適用となるためピークは過ぎているとも言えるでしょう。
管理費・修繕積立計画
新築マンションであっても、半年もすれば管理組合・理事会が結成されるでしょう。
そのため、
- 今後のマンションの管理・修繕計画・議事録
- 管理費・修繕積立金の徴収の確認
なども確認しておきたいところです。
新築マンションなので、そこまで具体的な話もトラブルもないでしょうが、
マンションには、日々の管理・将来的な修繕のために管理費・修繕積立金の徴収があります。
売れ残っているマンションの場合、この費用を誰が持つのか?
基本的に売れ残っている部屋は、修繕積立金・管理費の徴収ができません。
売れ残りが多いマンションなので、管理がしっかりできているのか?
不足分は、事業者負担で明記されているのか?
購入前の契約書・重要事項説明書等を確認しておくといいと思います。
売れ残った新築マンション購入:まとめ
新築マンションは、
新築プレミアという広告費やモデルルームなどの費用も上乗せされているため、割高物件です。
しかし 、売れ残りとなるとそれはまた別の話です。
焦って購入を決める必要はなく、
しっかり物件を吟味し、そして最高の交渉で少しでも安く購入してもらいたいものです。
ちなみに、売れ残り物件の相談や値引き交渉など活用したいのが、仲介手数料”ゼロ”の不動産会社です。
以前、スターフォレストやREDSを紹介しましたが共通して言えることは、
取り扱っている物件を売るのではなく、買主から欲しい物件のリスクエストを貰い、それに対して売り主と交渉するスタイルです。
値引き交渉を自分のおこなう必要はなく納得のいかなければ購入する必要ないため、上手に活用したいところです。
本気で購入したい新築売れ残り物件(未入居マンション)がある人は、是非、活用してみてください。
リクエストの仕方は簡単です。
気になるマンションを伝えるだけです。
《参考サイト》