マンションのネズミトラブル
マンションにネズミが発生したら・・・
かつては木造建築が多く、上下水道が行き届かない住宅環境が多かったので、
- ネズミと言えば天井の運動会をするクマネズミ
- ドブのようにジメジメした場所が好きなドブネズミ
が一つの家に住み分けて住んでいた時代がありました。
空き家や空きテナント、繁華街が鼠のたまり場でした。
近年では住宅環境が変化し、マンションのような集合住宅に住む人が増えました。
けれども、ネズミはしたたかな動物です。
マンションやビルには縦方向の移動が得意なクマネズミが好んで生息するようになりました。
厄介なことに、このクマネズミは駆除がことさら難しいネズミなのです。
駆除は粘着罠や捕獲かご捕まえたり、殺鼠剤と呼ばれる毒餌を使ったり、あるいは両方の併用で対応します。
そして最も大切なことは「ネズミの侵入口を塞ぐ」ということ。
捕獲するだけで侵入口を塞ぐことをしない限り、エンドレスでネズミがやってくることになります。
マンションのネズミトラブル、マンションでネズミが出た場合は、個人レベルで対応は難しく、専門のネズミ駆除業者に依頼するのが一般的です。
≪マンションに住むのネズミの特徴≫
イエネズミと言われるネズミは
- 「クマネズミ」
- 「ドブネズミ」
- 「ハツカネズミ」
の3種類です。
マンションに住むほとんど、マンション ネズミトラブルの主は、この「クマネズミ」と言われています。
【高所が得意なクマネズミ】
クマネズミはもともと森林に住むネズミなので、高いところが好きです。
したがって同じマンションの建物の中でも、高層階の方が被害が多い特徴があります。
また、温かいのが好きなので、気密性に富み、一年中冷暖房が行き届いたマンションはクマネズミに好都合です。
殺鼠剤にも抵抗力があり、臆病で用心深く、犬なみの賢さを持つといわれるクマネズミは、罠の危険さを学習してしまい駆除が大変困難です。
こういったネズミは「スーパーラット」と呼ばれています。
【地下やジメジメが好きなドブネズミ】
地下室や地下部分がある場合、一階が住居スペースの場合、ドブネズミが出るケースも考えられなくはないでしょう。
ドブネズミの場合は、襲ってくるほど獰猛な性格をしていますが、知能はそれほどでもないので比較的捕獲は楽です。
【荷物に混ざってくることもあるハツカネズミ】
小さな体を持つハツカネズミは荷物に紛れ込んで住まいにやってくることもあります。
また、開けておいた窓から侵入もあるので、2階以上のマンションでも油断せずに網戸にしておいた方がこういう迷惑客を呼ばずにすみます。
マンション ネズミトラブルの原因
ネズミがマンションに侵入し、トラブルを引き起こす原因は主に以下のようなものがあります。
- 侵入経路の存在
ネズミは非常に小さな隙間からでも侵入することができます。
特に、配管や壁の隙間、換気口などはネズミの侵入経路となりやすいです。
また、ネズミは垂直にも登ることができるため、電線やパイプを伝って上層階に侵入することもあります。 - 食糧源の存在
ネズミは食糧を求めて活動します。
ゴミ箱や食べ残し、ペットフードなどが放置されていると、それがネズミを引き寄せる食糧源となります。 - 適切な生息環境
マンションは温度や湿度が安定しているため、ネズミにとって適した生息環境となります。
特に、冷暖房が整っている室内は、ネズミが生息しやすい環境となります。 - ネズミの繁殖力
ネズミは一度繁殖を始めると、その数は急速に増えます。
ネズミは一年中繁殖することができ、一度に多数の子供を産むことができます。
そのため、一度ネズミが侵入してしまうと、その数は急速に増え、大きなトラブルを引き起こすことがあります。
ネズミトラブルとなると
ネズミの駆除には費用がかかるだけでなく
ネズミは病原菌やウイルス、寄生虫を持っており、人間に感染すると様々な健康被害を引き起こしますリスクもあります。
最終的に、
ネズミの活動音は、特に夜間に響きやすく、それが原因で不眠症やストレスを感じる人もいますので、
1日も早く・早期発見で解決したいところです。
マンションのネズミトラブル:明確な解決方法がない
さて、実際にマンションでネズミが発生してはじめてこの問題を考えることも少なくありません。
大抵の人は
- 自分のところは安泰だろう
- 管理費を払っているのでなにかあっても大丈夫だろう
と漠然と構えていることでしょう。
ところが月々に管理費を払っている場合も、
この費用は建物の維持に払っているので、こういった害獣対策が対象なのか?
管理組合も、初めて協議します。
したがっていざ、マンションのネズミトラブル問題が出た場合、
ねずみ駆除業者を頼むしても、最終的には区分所有者との話し合い・理事会で決めることが多いようです。
被害にあっている住人はもちろん、気が付かずにネズミに住まれていたということも多いため、マンションの住人全員の話し合いが、問題解決の上で重要になってきます。
ネズミ駆除そのものより、マンションでネズミが出たときの厄介さはここかもしれません。
ネズミトラブル駆除はマンションならではの困難さもある
マンションのネズミトラブル、厄介なのが、相手(ネズミ)はちょろちょろと移動する動物です。
人間の手が届かない場所をみつけ、狭い空間を好んで使います。
マンションの構造による困難さというものもあります。
【建物の構造はネズミ好み】
マンションではコンクリート壁で囲まれており、また、水道管・ガス管・電線・ケーブルなども建物内に張り巡らされていること。
それらを伝ってネズミは縦横無尽に移動ができます。
冷暖房完備で気密性が高いマンションはネズミ御殿になる可能性を秘めています。
【建物全体で対処する必要がある】
ネズミをマンションに引き入れた場合、その直後で1部屋だけの問題だったら早急に対処すれば間に合うかもしれません。
ただ、たいていの場合、ネズミの存在に気が付いた時点でもう時すでに遅し、マンションのあちこちにネズミが移動して繁殖していることは多いものです。
この場合、住人全員で強力しないと問題はまったく解決しません。
ネズミ駆除業者に頼んだとしても、一軒一軒の承諾を得て防鼠作業をしていくことになります。
世帯数の多いマンションのネズミ駆除となれば、ならことさら大変です。
もう一度言います。
ネズミは自らの意志で移動する動物です。
一度に一斉に対処しない限り、罠や殺鼠剤が効かなくなったスーパーラット相手に困難を極めることとなるでしょう。
小規模修繕・大規模修繕工事
ネズミが移動する以上、大掛かりになるのは想像がつくと思います。
ネズミ駆除会社もどこまでの範囲で作業を行うか?
配管の確認・修理と1軒1軒回って洗濯機排水口の確認・パイプの破損・床下の確認、もし、大きな瑕疵があった場合、火災等の原因になる可能性があるため、早めに対処しなくてはならないと思います。
もし、ネズミみの存在が気になる場合は、マンションの小規模修繕工事のタイミングに項目に入れてもらうといいと思います。
ネズミ駆除や調査は、火災保険の項目に入っている場合もあります。
- 個人で行うか?
- 組合で行うか?
このあたりも、今後のマンションの在り方・行く末に大きく左右するため、協議するといいと思います。
参考ページ:害獣駆除業者 補助金・助成金
【追記】思い切って逃げ出してしまうことも一つの方法
当初、この記事をアップするときは、火災保険を上手に活用できるといいですね?
という締め方を考えていましたが、書いていけば書いていくほど、
- こんなマンションに住み続けることがいいのか?
- 資産価値が下がっていくのが分かっているのを見過ごしていいのか?
という想いになってきました。
一度、ネズミに目を付けられてたマンションというのは、ネズミは見放してくれないものです。
塞いでも塞いでも常に隙間はないか目を凝らし、歯がかかりすれば齧って穴を広げ侵入します。
ネズミは一度自分で開拓した侵入口に執着し続けます。
また指1本あれば小ネズミ、指2本で大人のネズミは侵入してしまいます。
大きなマンションのような建物で、すべての隙間を探すのは実際かなり時間と手間のかかることです。
膨大なお金がかかります。
一度でもネズミの出た集合住宅に住み続けるということは、
- ネズミによる衛生的な懸念
- ノミやダニといった二次的な被害
- 心理的なストレス
- 火災等のリスク
- 根幹部分への影響
なども考える必要があります。
ネズミ駆除やリフォームの検討もありますが、
思い切って、ネズミのいない他の住まいに移る選択も考えてもいいと思います。
ネズミの出始めであれば、
不動産売却時の説明事項にはなりませんが、業者が介入し問題点が見つかってからでは告知義務になります。
もし、築年数が浅いマンションであれば、不動産価値にも影響します。
「マンションを購入するとき、このマンションはネズミが出ます」
と説明されたら、どうですか?
筆者なら、構造部分に瑕疵・問題がないか?
中古マンション建物調査(ホームインスペクション)を求めると思います。
家の価値を下がる前に上手に売却を考えるといいと思います。
【ネズミがマンションに出た場合まとめ】
ネズミは一回で決着はまずありません。
ネズミ駆除の専門業者が何度も通って対応になるでしょう。
おそらく、話し合いも含めてゴタゴタは続くことになります。
ネズミに付き合って住み続けるか、他に移るかはあなた次第ということになります。
資産価値を落としかねないよくある”マンショントラブル”、騒音・ゴミ・ペット・駐車場など
記事入稿:ねずいや
本気で絶滅を目指す!ネズミ駆除業者体験・業者選び