多くの賃貸生活者にとって、数年に一度訪れる「契約更新」は、単なる事務手続き以上の意味を持ちます。
それは、住み慣れた場所での生活を続けるか、それとも新たな環境を求めるか、自身の生活と経済状況を照らし合わせる重要なターニングポイントです。
今回のアンケートでは、実際に1回以上の契約更新を経験した200名の方にご協力いただき、そのリアルな意識と行動を徹底調査しました。
- 「更新料」への心理的な印象
- 「家賃交渉」への意欲と実際に行った割合
- 「更新時の特典サービス」への切実な期待
など、さまざまな角度から入居者の“本音”**を把握しています。
この調査結果を通じて、賃貸市場における契約更新の現状と、入居者・オーナー・管理会社が抱える潜在的な課題を明らかにします。
- 回答数:200件
- 設問数:11問
- アンケート日時:2025.10.21
本アンケートが、
フジテレビ系『Mr.サンデー』・住宅新報・健美家・ORICON NEWS(オリコンニュース)・現代ビジネス・ TBS NEWS DIG・テレ東プラス・@DIME(アットダイム)・おたくま経済新聞・時事ドットコム・朝日新聞デジタルマガジン&[and]・マピオンニュース・総務の森・Infoseek ニュース(インフォシークニュース)・エキサイトニュース・SEOTOOLS・ニコニコニュース・東洋経済オンライン・NIKKEI COMPASS・ニフティニュース(@niftyニュース)・とれまがニュース・いえらぶニュース・NewsPicks・FNNプライムオンライン等で紹介されました。
回答者の基本属性(Q1~Q3)
今回のアンケートでは、賃貸契約の更新を1回以上経験した200名を対象に実施しました。
性別・年齢層・居住地域の分布を以下にまとめています。
Q1. 性別
性別を教えてください。
| 性別 | 人数 | 割合 |
|---|---|---|
| 男性 | 122人 | 約61% |
| 女性 | 78人 | 約39% |
| 合計 | 200人 | 100% |
男性が6割を超え、賃貸契約における意思決定を主導する層が多いことがうかがえます。
Q2. 年齢層
年齢を教えてください。
| 年齢層 | 人数 | 割合 |
|---|---|---|
| 20代 | 30人 | 約15% |
| 30代 | 89人 | 約45% |
| 40代 | 59人 | 約30% |
| 50代 | 18人 | 約9% |
| 60代以上 | 4人 | 約2% |
| 合計 | 200人 | 100% |
回答者の中心は30~40代(全体の約75%)で、働き盛り世代の実態を反映した結果となりました。
Q3. 居住地域(上位県のみ抜粋)
現在お住まいの地域(都道府県)を教えてください。
| 都道府県 | 人数 | 割合 |
|---|---|---|
| 東京都 | 24人 | 12% |
| 神奈川県 | 22人 | 11% |
| 埼玉県 | 15人 | 7.5% |
| 千葉県 | 12人 | 6% |
| 愛知県 | 15人 | 7.5% |
| 大阪府 | 13人 | 6.5% |
| 兵庫県 | 11人 | 5.5% |
| 福岡県 | 11人 | 5.5% |
首都圏(東京・神奈川・埼玉・千葉)の回答が全体の約36%を占め、次いで愛知・大阪・兵庫・福岡といった大都市圏が中心となっています。
賃貸物件の探し方と利用サイト(Q4・Q5)
新しい住まいを探すとき、人それぞれに情報収集の方法があります。
今回のアンケートでは、入居者が実際にどのような手段で賃貸物件を探しているのか、またどの賃貸情報サイトを利用しているのかを調査しました。
「ネット検索」や「不動産会社への来店」など、複数の選択肢がある中で、どの方法が主流となっているのかを明らかにしています。
Q4. 賃貸物件を探すとき、どのように探しましたか?(複数回答可)
賃貸物件を探すとき、どのように探しましたか?
| 選択肢 | 回答者数 | 割合 |
|---|---|---|
| 1. ネットで検索した | 168人 | 84.0% |
| 2. 不動産会社に直接来店した | 95人 | 47.5% |
| 3. 知人・友人の紹介 | 8人 | 4.0% |
| 4. 現地を歩いて見つけた | 3人 | 1.5% |
| 5. その他 | 1人 | 0.5% |
📊 傾向まとめ
最も多かったのは「ネットで検索した(84%)」で、現代の賃貸物件探しではオンライン検索が主流であることが明確に示されました。
一方で、「不動産会社に直接来店した(約48%)」という回答も多く、ネット情報をもとに実店舗で最終確認を行う“ハイブリッド型”の探し方も一般的です。
「知人紹介」や「現地探索」はごく少数にとどまりました。
Q5. ネットで検索した人が利用した賃貸情報サイト
どのサイトを利用しましたか?
| サイト名 | 回答者数 | 割合(ネット検索者内) |
|---|---|---|
| 1. SUUMO | 142人 | 84.5% |
| 2. HOME’S | 54人 | 32.1% |
| 3. atHome | 39人 | 23.2% |
| 4. CHINTAI | 17人 | 10.1% |
| 5. Yahoo!不動産 | 1人 | 0.6% |
| 6. いい部屋ネット | 32人 | 19.0% |
| 7. アパマンショップ | 27人 | 16.1% |
| 8. その他(地域密着サイトなど) | 39人 | 23.2% |
🏡 傾向まとめ
ネット検索で最も多く利用されていたのは、圧倒的に「SUUMO(約85%)」。
次いで「HOME’S(32%)」「atHome(23%)」が続き、これら3大サイトが主要な賃貸検索プラットフォームとして定着していることが分かります。
「その他」としては「Instagram」「TikTok」「地元の管理会社サイト」などの回答も見られ、近年はSNSを初期の情報源として活用する層も増えています。
契約更新回数と制度への意見(Q6・Q7)
賃貸契約を長く続けるうえで、避けて通れないのが「契約更新」です。
今回のアンケートでは、入居者がこれまでどの程度の頻度で契約更新を経験しているのか、また2年ごとの更新制度をどう感じているのかを調査しました。
更新回数の分布からは居住期間の長さや定住志向が見え、制度に対する意識からは「面倒」「妥当」「短すぎる」など、リアルな生活者の声が浮かび上がっています。
Q6. 現在住んでいる物件の契約更新回数
現在住んでいる物件の契約更新は、これまでに何回行いましたか?
| 回答項目 | 人数 | 割合 |
|---|---|---|
| 1回 | 90人 | 45% |
| 2回 | 50人 | 25% |
| 3回以上 | 60人 | 30% |
| 合計 | 200人 | 100% |
🏠 分析・考察
最も多かったのは「1回(45%)」で、転勤やライフスタイルの変化に合わせて引っ越しをする人が多い傾向が見られます。
一方で「3回以上:6年以上(30%)」と回答した人も3割おり、長期間同じ賃貸物件に住み続けている安定志向の層も一定数存在します。
全体として、2回以上の更新を経験している人が過半数(55%)を占めており、更新制度が生活の一部として定着している様子がうかがえます。
Q7. 「2年ごとの契約更新」制度への意見
「2年ごとに契約更新」という仕組み自体、どう思いますか?
| 回答項目 | 人数(推計) | 割合 |
|---|---|---|
| 面倒だと思う | 110人 | 55.0% |
| 妥当だと思う | 52人 | 26.0% |
| 短すぎると思う | 24人 | 12.0% |
| 長くて助かる | 5人 | 2.5% |
| よくわからない | 9人 | 4.5% |
| 合計 | 200人 | 100% |
💬 分析・考察
半数以上の約55%が「面倒だと思う」と回答しており、更新手続きに対する負担感が強く表れました。
一方で「妥当だと思う(26%)」と肯定的に捉える声も4人に1人程度存在し、制度そのものを受け入れている層も一定数います。
また、「短すぎる(12%)」と回答した人もおり、更新期間の延長を求める声が少なからず見られます。
全体として、現行の2年更新制度は「煩わしいが仕方ない」と感じている人が多く、今後はより柔軟な契約期間の選択肢が求められていることがうかがえます。
賃料値上げ経験と交渉状況(Q8〜Q10)
賃貸契約の更新時に、多くの入居者が気にするのが「家賃の変動」です。
ここでは、直近の更新で家賃が上がったかどうか(Q8)、値上げ幅の傾向(Q9)、そして家賃交渉の実施状況(Q10)について調査しました。
値上げ通告を受けた人の対応や交渉の結果から、入居者の「家賃に対する意識」と「交渉への姿勢」を紹介します。
Q8. 直近更新時の家賃値上げ通告の有無
直近の更新時に「家賃が上がる」と通告されましたか?
| 回答項目 | 人数 | 割合 |
|---|---|---|
| 値上げ通告なし(家賃変わらず) | 142人 | 71.0% |
| 値上げ通告あり(合計) | 58人 | 29.0% |
| ┗ 通告を受け入れた | 44人 | 22.0% |
| ┗ 交渉して据え置きにできた | 11人 | 5.5% |
| ┗ 通告額より減額されたが値上げ | 3人 | 1.5% |
| 合計 | 200人 | 100% |
💬 分析・考察
およそ7割が「家賃据え置き」で、値上げを経験した人は3割弱にとどまりました。
そのうち約3分の1は交渉によって値上げを回避または軽減できており、交渉の余地が一定程度存在することが分かります。
一方で、提示どおり値上げを受け入れるケースが過半を占め、借主側の交渉意識がまだ低い傾向が見られます。
Q9. 提示された家賃値上げ幅
賃料値上げの提示はどのくらいでしたか?
| 値上げ幅 | 人数(推計) | 割合 |
|---|---|---|
| 1,000円未満(または0円) | 153人 | 76.5% |
| 1,000~3,000円程度 | 33人 | 16.5% |
| 3,000~5,000円程度 | 9人 | 4.5% |
| 5,000~10,000円程度 | 5人 | 2.5% |
| 10,000円以上 | 0人 | 0.0% |
| 合計 | 200人 | 100% |
📊 分析・考察
「1,000円未満」が圧倒的多数を占め、実質的な値上げ幅は極めて小さい傾向です。
1万円を超える大幅な値上げは見られず、全体的に「小幅調整」が主流となっています。
オーナー側も市場相場や入居継続率を重視し、慎重な改定を行っている様子がうかがえます。
Q10. 契約更新時の家賃交渉経験
過去に契約更新の際、管理会社や大家さんと賃料交渉をしたことはありますか?
| 経験内容 | 人数 | 割合 |
|---|---|---|
| 家賃値下げ交渉をして成功した | 16人 | 8% |
| 交渉したが失敗した | 12人 | 6% |
| 交渉経験なし | 172人 | 86% |
| ┗ 交渉しようと思わなかった | 104人 | 52% |
| ┗ 交渉できないと思っていた | 68人 | 34% |
| 合計 | 200人 | 100% |
🏠 分析・考察
全体の86%が交渉経験なしという結果となり、借主の多くが「家賃交渉をする」という発想自体を持っていないことが明らかになりました。
一方、交渉を行った人のうち約4割が成功(8%/14%)しており、一定の成果を得ています。
このことから、「交渉しても無理」と思い込まず、更新時に相談してみる価値は十分あるといえます。
更新時の特典ニーズ(Q11)
更新時に“特典”や“サービス”があれば、今後も住み続けたいと思いますか?
| 回答項目 | 人数 | 割合 |
|---|---|---|
| 1. 家賃割引があれば住み続けたい | 123人 | 61.5% |
| 2. 設備の無料メンテナンスがあれば住み続けたい | 43人 | 21.5% |
| 3. ギフト券など金券の特典があれば住み続けたい | 11人 | 5.5% |
| 4. 特に必要ない(特典がなくても更新する) | 23人 | 11.5% |
| 合計 | 200人 | 100% |
🎁 分析・考察
圧倒的に多かったのは「家賃割引(約62%)」で、経済的メリットこそ最大のインセンティブであることが明確に示されました。
次いで「設備の無料メンテナンス(21.5%)」が一定の支持を得ていますが、家賃割引との差は約40ポイントと大きな開きがあります。
一方、「ギフト券などの特典(5.5%)」は限定的で、金銭的な一時的報酬よりも「生活の負担が軽くなる実質的メリット」を重視する傾向が見られます。
また、「特に必要ない(11.5%)」という回答もあり、特典よりも立地・環境・安心感などを重視して住み続ける層も存在します。
まとめ|賃貸契約更新に関する入居者のリアルな意識とは
今回のアンケート調査では、賃貸契約更新を1回以上経験した200名の入居者を対象に、契約更新の実態や意識を多角的に分析しました。
結果から見えてきたのは、次のような傾向です。
- 賃貸物件探しでは、ネット検索が主流(約84%)で、SUUMOなど大手サイトの利用が圧倒的。
- 「2年ごとの更新制度」に対しては、半数以上が「面倒」と感じている一方で、「妥当」と考える層も一定数存在。
- 家賃は約7割が据え置きで、値上げ幅も「1,000円未満」が中心。大幅な値上げはほぼ見られない。
- 一方で、家賃交渉の経験者はわずか14%にとどまり、交渉への消極姿勢が顕著。
- 更新時の特典では、「家賃割引があれば住み続けたい(62%)」という結果から、経済的メリットが最も効果的であることがわかった。
総じて、入居者は「現状維持を望みながらも、経済的負担を少しでも軽減したい」という現実的な意識を持っています。
賃貸市場では今後、更新手続きの簡素化や柔軟な契約期間の選択、家賃面でのインセンティブ設計が、入居者満足度を高める重要な鍵となりそうです。
編集後記:口コミ評判堂編集部
都心部では不動産価格の高騰が続いており、それに伴って賃料交渉の場面も増加しています。
実際に筆者自身も先日、1万円を超える家賃値上げの打診を受けました。
今回のアンケートは全国規模で実施したため、地方ではまだ家賃が比較的安定している地域も多く、エリアによって更新事情に大きな差があることが浮き彫りとなりました。
今後は、地域別の家賃動向や更新制度の違いにも焦点を当て、よりリアルな「賃貸の現場」をお伝えしていきたいと思います。







不動産の口コミ評判堂は、有限会社新未来設計が運営し、元メガバンク融資課出身でバブル期から不動産金融に携わり、底地ビジネスや立ち退き裁判も経験した宅地建物取引士の知見をもとに構想・設計され、日々、不動産情報を発信しています。