頭金なし 住宅ローン
頭金なしでフルローンを借りる時のメリット・デメリットは?
マンション購入時の住宅ローン
家の購入・不動産投資時は、
- 現金:キャッシュ
- 住宅ローン・アパートローン
で購入するわけですが、
キャッシュでは買わず、頭金も入れず、フルローンで購入する人もいます。
今回は、
頭金なしの住宅ローンについて、
- そもそも住宅ローンは頭金なしで借りられるか?
- 住宅ローン 頭金なしのメリット・デメリット
- 頭金なしで住宅ローンを借りる時の注意点
不動産購入・マンション購入時の住宅ローン融資方法について紹介したいと思います。
住宅ローンの頭金とは?
不動産購入時は、ローンを組んで購入することが一般的です。
金融機関による住宅ローン・不動産投資ローンの審査が通れば、契約・引渡しという流れになりますが、
この時、求められるのが住宅ローンの頭金です。。
頭金とは、住宅購入時に自己資金として最初に支払う金額のことを指します。
頭金の目安は物件価格の10%
一般的には、物件価格の10%〜20%程度が頭金として求められることが多いです。
この頭金を支払うことで、ローンの残高が減少し、月々の返済額や返済期間を短縮することができます。
しかし、最近では「頭金ゼロ」や「頭金なし」で住宅ローンを組むことが一般的になってきました。
これは、若い世代を中心に、結婚や子育てなどのライフイベントと同時に住宅を購入するケースが増え、頭金を準備する時間や余裕がないためです。
ただ、初めて不動産を購入する人は、頭金は入れて当然ものだと思っている人が大半でしょう。
頭金なしでも住宅ローンは組めるのか?
購入したいマンションや戸建てが決まると、不動産会社から融資の相談を受ける機会が増えます。
不動産会社から
- 融資が通りやすい銀行の紹介
- 住宅ローンの事前審査
が行われます。
- 5%くらい入れときますか?
- 10%くらい入れときますか?←一般的に
- 300万円入れときますか?
- 500万円入れときますか?
と相談されます。
しかし、頭金は必ず用意しなければならないものではありません。
住宅ローンの借入可能額は、一般的に年収の6倍から8倍程度とされており、この範囲内であれば、頭金なしで全額をローンで借りることも可能です。
これを『フルローン』と呼びます。
金融機関が、あなたの収入や返済能力を審査し、返済計画が立てられると判断した場合、頭金がなくても融資してくれるからです。
- 頭金を入れておいたほうがいいだろう・・・。
- ほかの人も頭金入れているみたいだし・・・。
- 借入額を少なくするために頭金を入れておこう・・・。
フルローンを検討している方は、そんな心配はいりません。
頭金なしで住宅ローンを組むメリット
そもそも頭金とは、不動産購入時の自己負担分です。
規約や法律的に、頭金の必然性の取り決めはないため、頭金なしのフルローンでも問題ありません。
では、>頭金なしで住宅ローンを組むメリットは?
フルローンのメリット:タイミングを逃さない
手元に500万円あると頭金として300万円・500万円入れたくなると思います。
ただ、頭金が貯まるまで家の購入を我慢していたら、気に入った物件の買い時を逃してしまいます。
頭金なしであれば、そのタイミングを逃すことなく、気に入った物件を購入することが可能です。
現状、住宅ローンは空前の低金利、不動産投資ローンにおいても交渉次第でかなり低く抑えることができます。
さらにいえば、借金してできる投資が不動産投資でもあります。
参考ページ:住宅ローン「頭金なしで今」か「5年後に頭金ありで購入」どっちが正解?
フルローンのメリット:住宅ローン控除
住宅ローン金利が超低金利のメリットを住宅ローン控除にも活用できます。
住宅ローン控除は、
年末時点での住宅ローンの残高の0.7%が、入居時から最長13年間にわたって、所得税や住民税から控除される制度です。
要するに、借入額が大きいほど、控除される金額が大きくなります。
フルローンのメリット:団体信用生命保険:団信
住宅ローンを契約すると、団体信用生命保険:団信に加入します。
団信は、住宅ローンの返済中に
- 死亡した場合
- 高度障害状態が発生した場合
などに、ローンの残債を保険金で肩代わりしてくれます。
不動産購入価格ではなく住宅ローン残に対してなので、不謹慎な話かもしれませんが保証額はフルローンの方が多くなるとも言えます。
フルローンのメリット:現金化しにくい
キャッシュを手元に残し、
頭金なし・フルローンをおすすめする理由は、不動産特有のデメリットがあるからです。
5000万円のマンションを購入するために、
フルローンでも大丈夫なところ、預金すべての500万円の頭金を入れ4500万円を借入したとします。
借入額が500万円少ない分、毎月の返済額は多少安くなりますので一見、お得と考えれます。
ただ、銀行の通帳の預金額は0円です。
問題は、その間に何か大きなお金が必要となった場合です。
- 病気
- 子どもの入学
- 急な出費
などです。
不動産の場合、売却等、現金化するのに時間がかかります。
- 売却までに時間がかかります。(早くて3カ月、一般的に6ヶ月)
- 早く売ろうと思えば、売却額が大きく下がります。
通常で引き渡しまで半年以上かかることも少なくありません。
その点、銀行に預けてあれば即引き出し可能です。
株式投資で運用していたとしても長くて3日程度で現金化可能です。
不動産を担保にお金を借りる不動産担保ローン・不動産担保融資もありますが、抵当権や残債務、審査にも時間がかかります。
さらに、金利は住宅ローンよりはるかに高い金利です。
頭金なしで住宅ローンを組むデメリット
フルローンのデメリットは、借入総額が多くなることです。
借金は借金ですから、しっかり返済する必要があります。
頭金を入れておけば、その分、返済総額が少なくなります。
破産のリスクも若干落ちるとも言えます。
フルローンのデメリット:審査が厳しくなる可能性
フルローンは、初期費用を抑えられるというメリットがある一方で、審査が厳しくなる可能性があります。
頭金がないということは、それだけ返済能力に不安が残るということです。
金融機関は、今後の収入や支出、経済状況などをより詳細に審査します。
フルローンのデメリット:金利上昇
金利が上昇した場合、返済額が大幅に増える可能性があります。
特に変動金利を選択した場合、金利変動の影響を大きく受けるため、返済計画が破綻するリスクも高まります。
フルローンのデメリット:担保割れ・抵当権解除が不可能
不動産売却をおこなう場合、不動産を売却し住宅ローンを返済した場合、ローンを完済できるか?できないか?
アンダーローン・オーバーローンが1つのポイントとなります。
特にオーバーローン(借金が返せない)場合、金融機関の判断が1つポイントとなります。
不動産には担保として金融機関の抵当権が設定されています。
オーバーローンの場合、金融機関との協議で任意売却の形や不足分の住宅ローンの一括返済等、手持ちキャッシュが悪化します。
住宅ローンを組む時のお財布事情と10年後では違うこともあるため、フルローンがリスクになる場合もあります。
参考ページ:オーバーローンとは?家が売れないってほんと?
頭金なしで住宅ローンを組む注意点・リスク管理
住宅ローンを組む際、頭金を用意せずにフルローンを選択には、特有のリスクが伴います。
そのため、あらかじめリスク管理が必要です。
頭金なしの注意点:高額な借入額と将来の返済負担
フルローンで住宅を購入すると、借入額が大きくなり、その分、月々の返済負担も増えます。
特に金利が上昇した場合、返済額が増えるリスクも高くなります。
金融機関は、借り手の返済能力を審査し、一定の収入や安定性を求めますが、長期的には家計に負担をかける可能性があります。
返済計画を慎重に立て、将来的な収入変動や金利変動を見越して、無理のない範囲でローンを組むことが重要です。
頭金なしの注意点:緊急時対応
自己資金を頭金に利用するフルローンから、万が一の支出や緊急時に対しての準備が不足してしまうことがあります。
例えば、病気や失業、家族の急な事情などで収入が一時的に減少した場合、ローンの支払いが滞る可能性があります。
ローン返済の滞納は信用情報に影響を与え、今後の生活に大きな影響を及ぼすことがあります。
頭金なしの住宅ローンの審査基準
住宅ローンを組む際、多くの人が気になるのが「審査」です。
特に頭金なしの住宅ローンを希望する場合、その審査基準は一層厳しくなることが予想されます。
では、具体的にどのような審査基準が存在し、どのようなポイントを重視されるのでしょうか。
金融機関は、借り手が将来的にローンを返済していく能力があるかを重視します。
住宅ローンの審査基準:年収
年収は、住宅ローン審査において最も重視される要素の一つです。
借り手の返済能力を判断するため、年収に対するローンの借入額比率(年収倍率)を見ます。
通常、住宅ローンの返済額は年収の25%~35%程度が適正とされ、フルローンの場合、年収に見合った借入金額であることが求められます。
高年収であればフルローンの審査に通りやすくなりますが、年収が低い場合は借入額を減らす必要が出てくるかもしれません。
住宅ローンの審査基準:勤務年数
勤務年数も住宅ローン審査において重要なポイントです。
安定した収入を得ているかどうかを金融機関は重視し、特に正社員の場合、勤務年数が長いほどローン審査に通りやすくなります。
逆に転職歴が多い場合や、勤務年数が短い場合は、安定した返済能力に疑問を持たれることがあります。
一般的には、同じ職場で3年以上働いていることが望ましいとされています。
住宅ローンの審査基準:信用情報
信用情報は、過去の金融取引に基づいた借り入れ履歴や返済状況が記録されたデータです。
住宅ローン審査では、信用情報を確認し、借り手の過去の支払い履歴や返済能力が判断されます。
過去にローンの延滞や滞納がある場合、審査に通りにくくなります。
特に、借金が多く返済が滞っていた場合、信用情報に影響を与え、ローンを組むのが難しくなることがあります。
頭金なしの住宅ローンは、多くのメリットがありますが、その分、審査基準は厳しくなることが予想されます。
しかし、上記のポイントをしっかりと押さえておけば、無事にローンを組むことができるでしょう。
不動産投資における頭金なし・フルローン
このサイトでも紹介しているサラリーマンのワンルームマンション投資。
- 老後資金
- 私的年金作り
- 生命保険の代わり
- 節税
などのりメリットはありますが、キャッシュが回らず、リタイアする人も少なくありません。
賃貸需要がある地域への投資なので空室のリスクは少ないかもしれませんが、退去時のリフォーム費用や修繕等に関わる急な出費は避けられません。
物件のセレクトを失敗すると資産価値が著しく下がってしまい、
キャッシュの悩み、売却(出口先着)でも悩むというダブルパンチのリスクにもなります。。
特に、この頭金を入れない考え方は、不動産投資では当たり前という人も少なくありません。
不動産投資の場合、ローンの審査が厳しくなっているため、銀行から最低限これだけは頭金を入れてく!
という指定がある時はしょうがないですが、とりあえず、頭金なし・フルローンで審査を受けるのはセオリーともいえます。
修繕や空室などのリスクがありますので、キャッシュが手元にあると安心ですし、それがリスク管理にもなります。
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住宅ローンの頭金:まとめ
今回は、住宅ローンにおける頭金なし・フルローンについて紹介しました。
不動産購入時に必要な費用を金融機関が諸費用ローンとして融通するケースもあります。
急な出費はいつ来るか分かりません。
大きな金額を借り入れて不動産を購入するわけですから、
少しでも自己資金を入れたいと思うかもしれませんが、
それ以上に、手元にキャッシュを残すことの重要さを頭に入れておいていただければと思います。
また、頭金と似た存在に手付金があります。
売買契約を締結する際に契約の証として扱われる手付金。
解約する場合、
- 買主側は手付金放棄
- 売り主側は手付金の倍返し(倍額)
お互いの解約リスクを高める存在でもあります。
頭金も手付金も売買価格に一部に充てられえるため、それほど意識する必要はないともいえます。
最後に
人によっては、
- リフォーム・リノベーション費用も含めてフルローンで借りる人
- 物件価格より多く住宅ローン融資を受ける人
もいるのが現実です。
住宅ローンに関しては、変動金利・固定金利の選択でも悩みますが、
今回は、住宅ローンの頭金について紹介しました。
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