家は買わない方が良い
老後の生活を考えた時、賃貸・購入どっちがいいの?
見極めのポイント・注意点
家を買うことは人生で重要な決断の一つです。
しかし、最近では「家を買わない方が良い」という意見も増えてきています。
家を購入することには多くのメリットがありますが、同時に費用面や柔軟性の制約、環境への負荷などのデメリットも存在します。
そこで、
- 家を買わないメリット・デメリット
- 家を買うメリット・デメリット
- 費用面(賃料・住宅ローン・税金)のメリット・デメリット
- 定期的なメンテナンスや修繕のメリット・デメリット
- ライフスタイル面からの優位性・劣位性
など裏腹な関係をまとめました。
家は買わない方が良いと言われる理由”5選”
家の購入を考えることは、人生で何度か訪れます。
- 結婚した
- 子供が出来た
- 年収が上がった
など、
昔は、一家の主の目的の1つが
”家を建てる”
であったことは事実です。
ただ、時代は都度変わっていきます。
- 戸建て(一軒家)建てる
- マンションを買う
この判断は、昔の”家を建てる”という選択肢にはありませんでした。
一軒家を建てる、そして長男が引き継ぐ。
このサイクルが日本の文化・社会を作ってきました。
住環境の変化にとともに、その考え方が変わったことで、
家を持つという意識にも変化が生まれ
その結果、
家は買わない方が良い
という意見が生まれてきました。
買わない方がいいと言われる理由:1.資産としての価値が不安定
家を購入することで「資産を持つ」と考えがちですが、実際には不動産市場の変動によって価値が大きく左右されます。
特に都市部では、物件価格高騰、逆に、都市圏外の地域では、人口減少や地域経済の衰退によって不動産の価格が下がるリスクも高いです。
また、メンテナンスや修繕費用も考慮しなければならず、実際にその家が資産として価値を維持するかは保証されません。
したがって、購入を急ぐよりも、賃貸で安定した生活を選んだ方が長期的に経済的には有利になることもあります。
買わない方がいいと言われる理由:2.ライフスタイルの柔軟性が失われる
家を買うことによって、今後のライフスタイルに制約が生まれます。
特に転職や転勤の可能性がある場合、家を持つことで引越しや新たな仕事に適応することが難しくなります。
そもそも、流動性に悪い不動産、賃貸住宅であれば、引越しが容易で、ライフステージの変化に合わせて住む場所を変えることができます。
将来的に結婚や子供ができた際にも、柔軟に住居を変更できる点で賃貸の方が有利な場合も多いです。
買わない方がいいと言われる理由:3.初期費用や維持費が高額
家を購入する際には、初期費用として頭金、ローン手数料、不動産取得税などが必要です。
その上、毎月のローン支払いに加えて、固定資産税、保険料、修繕費用といった維持費も発生します。
これらのコストが予想以上に大きな負担になることが多く、特に収入に見合った住宅を選ばないと、生活全体が圧迫される可能性があります。
賃貸住宅ではこれらの負担がなく、手軽に生活を維持できるため、経済的に安定した選択肢となります。
買わない方がいいと言われる理由:4.市場リスクや経済環境の変動
不動産市場は経済の影響を受けやすく、景気が悪化すると家の価値が下がるリスクがあります。
また、今後、金利の上昇が続く可能性も高く、ローンの支払い額が増加し、家計に大きな影響を与える可能性もあります。
特に長期ローンを組んでいる場合、その負担は数十年にわたります。
賃貸では、こうした市場リスクから解放され、短期間で経済的な変動に対応しやすくなります。
買わない方がいいと言われる理由:5.年功序列・終身雇用制度の終焉
これまでの日本社会では、年功序列や終身雇用制度が根強く存在し、同じ会社で長年働き続けることが安定した生活を保証する手段と考えられてきました。
しかし、近年では企業の経済的な理由やグローバル化、競争の激化により、これらの制度が崩れつつあります。
特に転職が一般的になり、フリーランスや契約社員といった働き方が増えている今、転職や勤務地変更が頻繁になる可能性が高いです。
このような環境では、家を購入して長期間住むことに対するリスクが増大します。
もし転職や転居を余儀なくされると、購入した家がその後の生活に不適切になる場合もあるからです。
マイホーム・家を購入するメリット
「マイホームを持つこと」は多くの人々にとって一つの大きな目標であり、人生の中で達成感や安定を感じる瞬間でもあります。
賃貸住宅に住む選択肢もありますが、家を購入することで得られる多くのメリットもあります。
特に、将来的な安定や資産形成に直結する点、そして自分の生活空間を自由にデザインできることが大きな魅力です。
家を買うメリット:1.資産としての価値の積み上げ
家を購入する最大のメリットは、その不動産が資産となり、時間とともに価値を高める可能性があることです。
特に、都心部や発展が見込まれる地域に物件を購入する場合、土地の価値や建物の価値が上昇することで、将来的に利益を得られる可能性が高くなります。
また、住宅ローンの返済が進むにつれて、実質的に自己資産が増えるため、家を購入することは長期的に見ると貯金や投資と同じように働くことができます。
家を買うメリット:2.家賃の支払いから解放される
賃貸住宅に住んでいる場合、毎月支払う家賃や2年に1度の更新料が永遠に続きますが、住宅ローンを返済している場合、最終的にローンが完済されると住居費がゼロになります。
特に定年後、年金生活が始まるタイミングで家賃の負担がなくなることは大きな安定をもたらします。
また、賃貸で家賃が上がるリスクを考えると、固定金利でローンを組むことが将来の支出予測を立てやすくする点でも有利です。
家を買うメリット:3.自由なカスタマイズと安心感
自分の家を持つことによって、内装や外装、庭などを自由にカスタマイズできるという大きなメリットがあります。
賃貸物件では、規則や契約によって改装が制限されることが多いですが、マイホームであれば、自分の好みに合わせたデザインやリフォームが可能です。
また、自分の持ち物であるため、住み続けることに対する安心感があり、賃貸のように契約更新のタイミングで引越しを考える必要がなくなります。
家を買うメリット:4.相続や家族のための財産形成
家を購入することは、将来家族に財産を残す手段としても有効です。
特に子供がいる場合、住宅は相続財産として重要な資産となります。
賃貸では、家賃を支払い続けることに終わりがなく、子供に財産として残すことはできませんが、マイホームを持っていれば、ローン返済後はその家が子供にとっても大きな資産となり、将来の生活資金としても活用できます。
家族の財産形成において重要な役割を果たします。
家を購入する時に注意すること
- 家を買わない
- 家を買う
どちらにもメリット・デメリットがあるのは事実です。
以前、
・新築プレミアムを考える
という記事を書きました。
家の購入・賃貸の選択は、
この
- ”マンション”
- ”一戸建て”
に分けて
また、
- 新築マンション(新築戸建て)
- 中古マンション(中古戸建)
様々な視点から検討が可能です。
その中にも、
- 買っていい家
- 買わない方がいい家
都心に限らず、地方においても、この選択が重要になると言えるでしょう。
失敗しない家選び:①予算の設定と返済計画
家を購入する際、最も重要なのは自分の予算に見合った物件を選ぶことです。
まず、自己資金として用意できる頭金の額を確認し、それに基づいた住宅ローンの借入額を計算します。
住宅ローンを組む場合、毎月の返済額が生活費を圧迫しないように、無理のない返済計画を立てることが重要です。
ローン返済額は収入の30%以内が理想的と言われていますが、予期しない支出や金利の変動にも備えるため、余裕を持った返済プランを立てましょう。
また、ローンを組む際には金利タイプ(固定金利か変動金利か)を選ぶ必要があります。
金利が低い時期でも、変動金利の場合は将来的に金利が上昇するリスクがあるため、慎重に選択することが求められます。
購入後の維持費や固定資産税なども予算に含めておくと、資金繰りがスムーズに進みます。
住宅購入は長期的な支出となるため、生活費を圧迫しない範囲での予算設定が不可欠です。
失敗しない家選び:②立地と周辺環境の確認
家を購入する際には、物件自体だけでなく、その立地や周辺環境もしっかりと確認することが大切です。
まず、通勤や通学の利便性を確認しましょう。
最寄りの駅やバス停までの距離、交通手段が整っているかどうか、日常生活に必要な施設(スーパーや病院、学校、公園など)の位置も考慮に入れるべきです。これらの要素は、日々の生活の質に直結します。
また、地域の治安や将来的な発展性もチェックポイントです。
犯罪が多い地域や、今後発展が見込めない地域では、住み心地に影響が出ることがあります。
地元の自治体や商業施設の計画、公共のインフラ整備の状況を調べておくことで、将来的な価値や生活の安定性を見込むことができます。
さらに、隣人の様子や地域の雰囲気を実際に訪れて感じ取ることも大切です。
周辺の環境が自分や家族のライフスタイルに合っているかどうかを確認することが、快適な生活を実現するためのカギとなります。
失敗しない家選び:③物件の状態と将来的なメンテナンス費用
家を購入する際には、その物件の状態をしっかりと確認することが非常に重要です。
特に古い物件や中古物件の場合、構造に問題がないか、過去に修繕やリフォームが行われているかどうかをチェックする必要があります。
専門家による建物診断(ホームインスペクション)を受けることを検討するのも良いでしょう。
これは、見えない部分の劣化や問題点を事前に発見し、後々のトラブルを防ぐために役立ちます。
さらに、将来的にかかるメンテナンス費用も考慮しなければなりません。
住宅には定期的な修繕が必要であり、屋根や外壁、設備の更新などが求められることがあります。
マンションでは、日々の管理、15年に一度程度の大規模修繕工事があります。
これらの費用を見積もり、どれくらいの修繕積立金の積み立てがあるか?などを予測・確認しておくことが大切です。
定期的なメンテナンスを怠ると、物件の価値が下がるだけでなく、大きな修繕費用(100万円谷)が発生することもあります。
失敗しない家選び:④売却を意識した購入
不動産の購入は、人生で一番大きな買い物である以上、
購入して終わりではなく、出口戦略まで見据えた購入が必要です。
家は資産であることは間違いありません。
しかし、”負動産”になる可能性があることを忘れてはいけません。
など、
銀行から何千万円も融資を受けて購入した不動産の価値がなくなるリスクは少なからず無視できません。
売却を前提に考えることで、購入する物件や立地選びにより慎重になることができます。
将来的に不動産を売却することを視野に入れている場合、物件の資産価値を最大化するためには、現在の需要だけでなく、将来の市場動向や地域の発展計画も考慮に入れるべきです。
関連公式サイト
住まい選びコンシェルジュ協会
「一般社団法人 住まい選びコンシェルジュ協会」は、住まいを探し人や、買う人、売る人を取り巻く、不動産業界の問題点に積極果敢にメスを入れ、適正な情報開示を行っている社団法人です
家の購入についてのよくある質問
家は買わない方が良いのか?でも、購入したい。
そこで疑問や質問、よくある質問を紹介します。
よくある質問詳細はコチラ家は買わない方が良い:記事まとめ
不動産価格が高値で推移している今の状況から今家を買わない方がいいかもしれませんが、
それ以前の話として、
家を買わない方が良い理由について、
- 費用面でのデメリット
- 柔軟性と自由な生活
- 環境への負荷
- 快適な生活の実現
などを考察しました。
家を購入するか賃貸住宅を選ぶかは、個々の状況や価値観によって異なる選択肢となります。
決して、家を買わない方が賢いという訳でもありません。
自身のニーズや将来の計画を考慮し、慎重に判断することが重要です。
家を所有することで、毎年固定資産税や都市計画税が発生します。これらの税金は、土地や建物の評価額に基づいて計算され、「固定資産評価証明書」をもとに請求されます。