法人・事業者の皆様が資金調達を検討される際、その選択肢は多岐にわたります。
- 事業規模の拡大
- 運転資金・社員の給与の確保
- 新規事業への投資
など、目的によって最適な方法は異なります。
そこで、資金調達の方法としては、融資、出資、補助金・助成金の活用などが挙げられ、それぞれのメリット・デメリットを理解し、自社の状況に合わせて賢く選択することが重要です。
今回は、数ある資金調達の選択肢の中から、法人・事業者の皆様におすすめの「不動産担保ローン」に焦点を当てて解説していきます。
不動産担保ローンは、お手持ちの不動産を担保とすることで、比較的まとまった資金を調達できる可能性があります。
しかし、金利や融資額だけでなく、審査のスピードや条件も金融機関によって大きく異なります。
そこで、本記事では、
「甘い審査」「低い金利」「高額融資」「即日融資」といった表面的な情報はもちろん、法人・事業者の皆様が本当に知りたい、事業計画に合わせた資金調達の進め方や、不動産担保ローンを選ぶ際の注意点、さらには資金調達と合わせて検討したい補助金・助成金に関するアドバイスまで、幅広くご紹介していきます。
法人・事業者におすすめの不動産担保ローン
法人や事業者が不動産担保ローンを利用する際には、資金調達がスムーズに行えることから、安定した事業運営や新たな投資を行う上で有力な選択肢となります。
特に、運転資金の確保や設備投資に対して、低金利で高額な融資を受けられる点が魅力です。
法人・事業者向けのおすすめの不動産担保ローンを紹介します。
首都圏ファンド
個人事業主から中小企業・法人まで、不動産担保ローンをはじめ、助成金・補助金受給もワンストップでサポート
”首都圏ファンド”をおすすめします。
会社情報 | 内容 |
運営会社 | 株式会社首都圏ファンド(HP) |
所在地 | 東京都足立区綾瀬6-6-6 |
創業 | 2024年1月18日 |
代表 | 山本秀一 |
丸の内AMS
一都三県を営業エリアにしている金融機関(ノンバンク)
丸の内AMSは、法人や個人事業主を対象にした柔軟な不動産担保ローンを提供している金融サービス会社です。
不動産を担保にすることで、高額な資金調達が可能となり、事業拡大や資金繰り改善など、さまざまな経営ニーズに応えるローン商品を展開しています。
特徴としては、スピーディーな審査対応と、2番抵当の設定が可能な点が挙げられ、すでに融資を受けている不動産でも追加の資金調達が実現可能です。
項目 | 内容 |
---|---|
商号 | 丸の内AMS株式会社(HP) |
住所 | 東京都千代田区丸の内1-4-1 丸の内永楽ビルディング 18階 |
設立年月 | 平成13年2月15日 |
代表取締役 | 安田裕次 |
電話番号 | 03-6268-0151(代表) |
マテリアライズ
担保不動産は一戸建て、マンション、土地、収益物件、別荘、借地権、底地、共有持分調整区域、再建築不可物件など
マテリアライズは、事業者の多様な資金ニーズに応える不動産担保ローンを提供しており、スピード感のある対応と柔軟な審査体制が強みの一つです。
担保となる不動産を活用することで、他の融資手段では難しい高額な資金調達も可能となり、設備投資や運転資金、既存ローンの借換えなど幅広い用途に活用できます。
特に注目すべきは、ノンバンクならではの柔軟な審査基準です。
財務状況に不安がある法人や、過去の信用情報に懸念がある場合でも、不動産の担保価値をもとに前向きな融資判断が期待できます。
会社名 | 株式会社マテリアライズ(HP) |
住所 |
〒103-0021 東京都中央区日本橋本石町3-2-3 日本橋オリーブビル3階 |
代表者 | 植田 逞 |
TEL | 03-5843-6580 |
設立 | 平成28年5月10日 |
MIRAIアセットファイナンス
個人から法人まで幅広いクライアントにサービスを提供
MIRAIアセットファイナンスは、法人・個人事業主向けに柔軟でスピーディーな不動産担保ローンを提供するファイナンス企業です。
不動産を担保とすることで、比較的高額な融資が可能となり、設備投資や資金繰りの改善、既存借入の一本化など、多様な用途に対応できる点が大きな魅力です。
同社の特徴は、審査において不動産の担保価値を重視し、財務状況に課題を抱える事業者にも門戸を開いている点にあります。
また、2番抵当での対応や長期返済プランにも柔軟に応じており、月々の返済負担を抑えつつ、経営の安定化を図ることができます。
会社名 | 株式会社MIRAIアセットファイナンス(HP) |
---|---|
住所 | 〒102-0073 東京都千代田区九段北1-7-3 九段岡澤ビル5階 |
電話番号 | 03-6261-7427 |
FAX | 03-6261-7437 |
代表者 | 代表取締役 金村 哲弘 |
設立 | 令和6年4月1日 |
AGビジネスサポート
原則保証人不要・抵当順位不問・全国の不動産で審査可能
AGビジネスサポートは、中小企業や個人事業主に寄り添った資金調達支援を行う専門企業として、不動産担保ローンにおいても高い柔軟性とスピード対応を提供しています。
担保となる不動産の価値を活かし、事業資金・運転資金・借入金の整理など幅広いニーズに応えるローン設計が可能です。
特に注目すべきは、審査基準の柔軟さです。
過去に信用情報で不安がある場合でも、不動産の担保価値をもとに融資を検討してもらえる点が事業者にとって大きな安心材料となります。
また、2番抵当での融資対応も可能で、既に担保設定されている不動産から追加で資金を調達したい場合にも活用できます。
商号 | AGビジネスサポート株式会社(HP) (英字表記:AG BUSINESS SUPPORT CORPORATION) |
本社所在地 | 東京都港区芝2丁目31-19 |
TEL | 0120-027-120 |
設立 | 平成13年1月18日 |
役員 | 代表取締役社長 深田 裕司 |
セゾンファンデックス
原則保証人不要・抵当順位不問・全国の不動産で審査可能
セゾンファンデックスは、クレディセゾングループの一員として信頼と実績を誇る金融サービス企業で、法人・個人事業主向けの不動産担保ローンにおいても高い評価を得ています。
不動産を担保とすることで、比較的高額な資金調達が可能となり、事業拡大や設備投資、既存債務の借換えといった幅広いニーズに対応しています。
同社の特徴は、安心の大手グループによる透明性とサポート体制の充実です。
金利設定も良心的で、審査のスピードや丁寧な対応にも定評があります。
担保物件の評価に基づいた柔軟な融資判断がなされるため、財務状況に不安がある場合でも相談しやすいのが魅力です。
社名 | 株式会社セゾンファンデックス(HP) (英文表記: SAISON FUNDEX CORPORATION) |
設立 | 1984年2月1日 |
本社所在地 | 〒170-6037 東京都豊島区東池袋三丁目1番1号 サンシャイン60 37階 TEL. 03-3988-1883 FAX. 03-3985-5790 |
代表者 | 代表取締役会長 青山 照久 代表取締役社長 三浦 義昭 |
ファンドワン
全国対応:スピーディーな資金調達なら
ファンドワンは、中小企業や個人事業主を対象にした不動産担保ローンを提供しており、柔軟な審査体制と迅速な対応力で注目を集める資金調達サービスです。
不動産を担保とすることで、高額な融資にも対応可能で、運転資金・設備投資・事業再編・既存債務の借換えなど、多岐にわたるニーズに応えることができます。
ファンドワンの特徴は、ノンバンクならではの柔軟な審査と、スピード感のある資金実行です。
申込から融資までが短期間で完結することから、急な資金ニーズにも対応できる点が評価されています。
また、2番抵当での融資にも応じており、既に担保設定がある物件からの追加資金調達も可能です。
社名 | ファンドワン株式会社(HP) |
本社所在地 | 〒170-0005 東京都豊島区南大塚二丁目39-11ヒサビル6階 |
電話 | 03-5395-8888 |
設立 | 令和2年1月6日 |
総合マネージメントサービス
不動産担保ローン・不動産融資・不動産ローンの総合マネージメントサービス
総合マネージメントサービスは、法人・個人事業主を対象に、実務に即した資金調達支援を行っている不動産担保ローン専門のサービスです。
不動産を担保とすることで、他のローンでは難しい高額な資金調達が可能となり、運転資金・設備投資・事業再建・借入金の整理など、あらゆる資金ニーズに対応します。
このサービスの大きな特長は、きめ細やかなヒアリングとスピード対応にあります。
審査基準も柔軟で、担保不動産の評価を重視するため、決算が赤字であっても、資金調達の可能性が広がります。
また、2番抵当にも対応しており、既存の担保設定がある不動産から追加で融資を受けることも可能です。
会社名 | 株式会社総合マネージメントサービス(HP) |
所在地 | 〒103-0027 東京都中央区日本橋3-6-13 アベビルディング3F【地図】 |
代表者 | 白石 一雄 |
TEL | 03-5201-3821(代表) |
設立 | 2002年2月 |
トラストホールディングス
抵当順位は問わず、共有持分のみ、借地権、底地権、調整区域、再建不可物件等も可能!
トラストホールディングスは、中小企業や個人事業主の資金ニーズに対応する不動産担保ローンを提供しており、信頼性と実行力を兼ね備えた資金調達のパートナーとして高く評価されています。
担保として提供される不動産の価値を最大限に活かし、幅広い資金用途に応じた融資が可能です。
同社の不動産担保ローンは、審査が柔軟でスピーディーな点が特長です。
財務状況に課題を抱える事業者でも、不動産の担保価値を重視した融資判断がなされるため、資金調達の可能性が広がります。
また、2番抵当での融資にも対応しており、既に抵当権が設定されている物件を活用した追加融資も実現可能です。
会社名 | トラストホールディングス株式会社(HP) |
住所 | 東京都千代田区有楽町1丁目2番15号 タチバナ日比谷ビル4F |
TEL | 03-6268-8470 |
代表者 | 代表取締役 春山真樹 |
設立 | 平成21年6月29日 |
日宝
一戸建て、マンション、土地、収益物件、別荘、借地権、底地、共有持分、調整区域、再建築不可物件など多岐に渡る担保可能な不動産担保ローン
日宝は、資金調達における柔軟性とスピード対応を重視した不動産担保ローンを提供している金融サービス企業です。
法人や個人事業主を対象に、不動産を担保にした高額融資を実現し、事業拡大や資金繰りの改善、借換えニーズなどに幅広く対応しています。
同社のローンは、審査基準において担保物件の価値を重視するため、財務状況に不安がある場合でも相談が可能です。
また、既に他の金融機関で担保設定がある不動産でも「2番抵当」としての融資が検討できるなど、柔軟な対応が特長です。
会社情報 | 内容 |
運営会社 | 日宝(HP) |
所在地 | 〒150-0041 東京都渋谷区神南1丁目20番15号 和田ビル6階 |
つばさコーポレーション
メガバンク・地銀が嫌がる条件に対しても担保可能とする不動産担保ローン会社
つばさコーポレーションは、中小企業や個人事業主を対象に、迅速かつ柔軟な不動産担保ローンを提供している金融サービス会社です。
不動産を担保とすることで高額融資にも対応可能であり、運転資金や設備投資、事業再編、借入金の整理など幅広い用途に利用できます。
特徴的なのは、審査において担保不動産の価値を重視しており、財務状況に課題がある場合でも前向きに相談できる柔軟な姿勢です。
2番抵当にも対応しており、既存のローンが設定されている不動産を活用した資金調達も可能です。
項目 | 詳細 |
運営会社・会社概要(事業者) | 株式会社つばさコーポレーション(HP) |
住所 | 〒150-0042 東京都渋谷区宇田川町36-6 ワールド宇田川ビル7階 |
設立 | 平成21年3月 |
代表取締役 | 金子 豊子 |
ジェイエフシー
個人・個人事業主・中小事業主・不動産投資オーナー向け、急な資金調達にも最短3日でのスピード融資が可能な不動産担保ローン(不動産融資・ビジネスローン)
ジェイエフシー(JFC)は、法人や個人事業主の多様な資金ニーズに応える不動産担保ローンを提供しており、迅速かつ柔軟な対応力で信頼を集めています。
担保となる不動産を活用することで、高額な融資を実現し、運転資金や設備投資、既存借入の借換えなど、幅広い用途に対応しています。
同社のローンサービスは、担保不動産の評価を重視した審査体制が特長で、財務状況に課題を抱える事業者でも融資の可能性が開かれています。
さらに、2番抵当での融資にも対応しており、既に抵当権が設定されている物件を利用した追加の資金調達も可能です。
商号 | ジェイ・エフ・シー株式会社(HP) |
所在地 | 〒160-0022 東京都新宿区新宿5丁目11番4号 姫路ビル6階 |
電話番号 | 03-3355-2003(代) |
設立 | 平成5年3月26日 |
デイリーキャッシング
『フリーローン』『おまとめローン』『不動産担保ローン』『ビジネスローン』なら
デイリーキャッシングは、スピーディーな資金調達と柔軟な審査体制を兼ね備えた不動産担保ローンを提供しており、急な資金ニーズにも迅速に対応できる点が特長です。
法人や個人事業主を対象に、担保となる不動産の価値を活かした高額な融資が可能で、運転資金・設備投資・事業再構築など幅広い用途に対応します。
特に注目すべきは、最短即日対応も可能なスピード感と、柔軟な審査方針です。
赤字決算や過去の信用情報に不安があるケースでも、担保評価を重視した審査を行うため、資金調達のハードルが下がります。
また、2番抵当での融資にも対応しており、すでに他行で融資を受けている物件からの追加融資も可能です。
商号 | 株式会社デイリープランニング(HP) |
代表取締役 | 中村 健太 |
所在地 | 〒110-0015 東京都台東区東上野1-7-12徳永ビル4階401号 |
電話番号 | 03-6284-3674 |
MRF・エムアールエフ
中小企業・個人事業主向け融資、不動産担保ローン・ビジネスローン
MRF(エムアールエフ)は、迅速かつ丁寧な対応で評判の不動産担保ローンサービスを展開しており、法人・個人事業主の多様な資金ニーズに対応しています。
担保として不動産を提供することで、高額な融資が可能となり、設備投資・運転資金・借換え資金など、幅広い資金用途に活用できます。
MRFの強みは、柔軟な審査とスピーディーな資金実行にあります。
財務面で課題を抱えている企業でも、不動産の担保価値を重視した審査により、資金調達の可能性が広がります。
返済期間や金利条件も相談しやすく、利用者の事業計画に応じた最適な返済プランが組めるのも魅力です。
商号 | 株式会社 エム・アール・エフ(HP) |
本社所在地 | 〒810-0004 福岡市中央区渡辺通5丁目23番8号 サンライトビル6階 |
代表電話番号 | 092-717-3260 |
代表者 | 代表取締役社長 日下部 豊 |
法人・事業者のおすすめの不動産担保ローンとは?その仕組み
企業経営を進めていく中で、突発的な資金ニーズにどう応えるかは重要なテーマです。
とくに大きな金額を必要とする場合には、審査が厳しく借入のハードルが高いと感じる法人や個人事業主も少なくありません。
そんな中で注目されているのが「不動産担保ローン」です。
手元の不動産を担保にすることで、比較的柔軟な審査と高額融資が可能となり、資金調達の有力な手段として活用されています。
不動産担保ローンとは、所有する不動産を担保として金融機関やノンバンクから資金を借りるローンのことです。
参考:首都圏ファンド
借入金額は担保とする不動産の価値に応じて決まるため、自己資金が少なくても高額の資金調達が可能になる点が大きな特徴です。
法人や事業主にとっては、事業資金・運転資金・既存借入の借換えなど、使途が幅広いこともメリットの一つです。
また、金利は無担保ローンと比べて低めに設定される傾向があり、長期返済も選択できるケースが多いため、返済計画を柔軟に組みやすい利点があります。
不動産担保ローンの特徴:担保にできる不動産の種類
担保として認められる不動産の種類は多岐にわたります。
代表的なものとしては、自社が所有するオフィスビルや工場、倉庫、店舗などの事業用不動産、そして代表者個人が所有する自宅やマンション、土地なども含まれます。
建物だけでなく土地のみでも担保設定が可能な場合もあり、活用の幅は広いです。
また、現在賃貸中の物件でも一定の条件を満たせば担保として利用できるケースがあるため、不動産を保有している法人・事業者であれば、幅広く活用できるのが特徴です。
不動産担保ローンの特徴:担保となる不動産と融資の流れ
不動産担保ローンでは、まず担保とする不動産の査定が行われ、その価値を基に融資額が決まります。
通常は不動産の70〜90%程度が目安とされます。
- 事前相談
電話かメールフォーム・またLINEからお問合せ、早急に担当者から返答が届きます。
この段階で、融資の目的や必要金額、返済計画などの大まかな内容を共有します。
登録内容:希望金額・名前・住所・担保物件住所・電話番号・メールアドレス・年齢・職業・年収・築年数・ローン残高・大きさ[m²]・間取り・その他ご質問等 - 不動産情報の提供
次に、担保となる不動産の情報を提供します。
不動産の所在地、面積、築年数、評価額などの基本情報や、登記簿謄本などの書類が必要となります。 - 審査申込
不動産情報の提供が完了したら、正式な融資の審査申込を行います。
所得証明書や税証明書などの書類も提出することが求められる場合があります。 - 不動産査定
担当者が、提供された不動産情報を基に、不動産の査定を行います。
不動産の市場価値や融資可能額が決定されます。 - 審査結果の通知
審査が完了すると、その結果が申込者に通知されます。
審査には、申込者の金融事故情報や不動産の価値などが考慮されます。 - 契約手続き
審査が承認された場合、正式な融資契約の手続きを進めます。
契約内容や返済条件などを確認し、必要な書類を交換します。 - 融資実行
契約手続きが完了すると、融資が実行されます。
指定された口座に資金が振り込まれる形となります。
スピード重視のサービスでは、書類のオンライン提出や訪問不要で最短即日融資が可能なところもあり、急ぎの資金調達ニーズにも対応できる体制が整っています。
不動産担保ローンの特徴:審査が甘い・審査に通りやすい
「審査が甘い」といわれることの多い不動産担保ローンですが、正確には“審査基準が柔軟である”という表現の方が適切です。
特に、銀行などの金融機関と比較すると、ノンバンク系のローン会社では不動産の担保価値を重視する傾向が強く、財務状況や信用情報に多少の不安があっても、融資が通りやすいケースが少なくありません。
これは、借り手が返済できなくなった場合でも、担保不動産を売却して回収が可能であるというリスクヘッジが前提にあるためです。
そのため、赤字決算や税金未納がある法人・事業者でも、不動産担保がしっかりしていれば審査を通過する可能性があります。
法人におすすめの不動産担保ローンのメリット・利点”5選”
法人にとって、事業の拡大、運転資金の確保、設備投資など、様々な場面で資金調達が必要となります。
その手段の一つとして、不動産担保ローンは多くのメリットを持つ資金調達手段となります。
1.高額な融資を受けやすい
不動産担保ローンは、担保として提供される不動産の価値に応じて融資額が設定されるため、無担保ローンと比較して格段に高額な融資を受けることが可能です。
事業拡大や大型設備投資など、多額の資金が必要な場面でも柔軟に対応できるため、資金計画の選択肢が広がります。
2.金利が比較的低く、返済負担が軽減される
担保があることによって貸し手側のリスクが軽減されるため、不動産担保ローンは一般的に金利が低く設定されています。
低金利での資金調達は、法人にとって大きなメリットがあります。
金利が低ければ毎月の返済額が抑えられ、資金繰りに余裕が生まれます。
これは、事業運営の安定化やキャッシュフローの改善につながり、結果として利益率の向上にも寄与します。
特に借入期間が長期にわたる場合、わずかな金利差が総返済額に大きな影響を与えるため、低金利の重要性は非常に高くなります。
また、金利には「固定金利」と「変動金利」の2種類があります。
固定金利は借入期間中に金利が変動しないため、将来の返済計画を立てやすいという安心感があります。
一方で、変動金利は市場金利の動きに応じて上下しますが、借入当初の金利が固定金利よりも低く設定されるケースが多く、短期的には有利な選択となる場合もあります。
3.審査が柔軟で通過しやすい・2番抵当・返済期間も
不動産担保ローンの魅力のひとつは、審査の柔軟性にあります。
特にノンバンク系の金融機関では、担保となる不動産の価値を重視するため、赤字決算や一時的な資金繰り悪化といった事情があっても、審査に通過する可能性があります。
さらに、既に他の金融機関が抵当権を設定している物件であっても、「2番抵当」として融資を受けられる場合があります。
もちろんリスク評価は厳しくなりますが、複数の金融機関と取引がある法人にとっては、資金調達の選択肢が広がる大きな利点です。
加えて、返済期間についても比較的長期に設定できるのが特徴です。
10年〜30年といった長期ローンが可能なケースもあり、月々の返済負担を抑えながら、安定した資金繰りを図ることができます。
これらの要素が組み合わさることで、不動産担保ローンは多様なニーズに応えやすい柔軟な融資手段となっています。
4.資金使途が自由で、柔軟な経営判断が可能
不動産担保ローンは資金の使い道に制限が少なく、設備投資、運転資金、既存借入の返済など、法人の経営戦略に合わせて幅広く活用できます。
資金用途 | 内容の説明 |
---|---|
運転資金 | 仕入れ費用、人件費、家賃、光熱費などの日常的な経費に対応 |
設備投資 | 新規機械導入、店舗改装、ITシステム導入など |
事業拡大 | 新規店舗の出店、営業エリアの拡大など |
借入金の返済 | 他金融機関からの借入金の返済、一本化による金利削減 |
広告・マーケティング | 広告出稿、キャンペーン実施、Webサイト制作など |
人材採用・教育 | 新規人材の採用費、社員研修・教育プログラムの費用 |
不動産取得 | オフィスや店舗、倉庫などの不動産購入資金 |
その他自由な用途 | 上記以外の経営判断に基づく資金活用 |
経営判断の自由度が高まり、成長機会を逃すことなく迅速な意思決定が可能となります。
5.資金計画・キャッシュフロー改善・補助金・助成金の相談も
不動産担保ローンには、単なる資金調達手段としての機能だけでなく、実はあまり語られていない“経営支援”としての側面もあります。
とくに、ノンバンクや一部の融資会社では、融資の実行だけでなく、事業者の資金計画やキャッシュフロー改善に向けたコンサルティング的なアドバイスを提供してくれることがあります。
また、補助金・助成金の情報提供や申請サポートを行っている場合もあり、資金調達だけでなく、返済負担を軽減するための“プラスアルファ”の支援が期待できます。
事業拡大のタイミングや、新たな投資を検討している法人にとって、こうしたサポートは非常に有効です。
さらに、外部専門家(税理士・社労士・行政書士)と連携し、資金繰りの見直しや助成金活用に向けた制度案内などを提供しているケースもあるため、金融商品としての役割以上に、経営戦略の一環として活用できるのが、不動産担保ローンの隠れた魅力といえるでしょう。
不動産担保ローンのデメリット・注意点
不動産担保ローンは、高額な資金調達や柔軟な審査が可能な点で非常に魅力的な手段ですが、当然ながらメリットばかりではありません。
事業者が安易に利用すると、思わぬリスクを招くこともあるため、事前にデメリットや注意点をしっかり把握しておくことが重要です。
1.担保物件を失うリスクがある
最大のデメリットは、返済不能に陥った場合に不動産を失うリスクがある点です。
万が一返済が滞ると、金融機関は担保権を行使し、物件を競売にかけて債権回収を図ることになります。
事業用の拠点や代表者の自宅を担保にしている場合、業務継続に深刻な影響を及ぼす可能性もあるため、返済計画は慎重に立てる必要があります。
2.融資までに時間がかかるケースも
不動産担保ローンでは、物件の査定や登記手続きなどに時間を要することがあります。
特に、登記に問題がある場合や、評価が分かれやすい物件を担保とする場合は、審査期間が長引く可能性があります。
急な資金ニーズに対応するには、事前のスケジュール調整と代替案の用意が必要です。
3.不動産の価値によって借入額が制限される
融資額は基本的に担保不動産の評価額に基づいて決まるため、物件価値が低い場合や地方の流動性が乏しい不動産を担保とする場合、希望額の融資が受けられないことがあります。
また、築年数が古い建物や借地権など特殊な不動産は、担保として認められにくい場合もあるため、事前の確認が必要です。
法人・事業者向け不動産担保ローンについてのまとめ
法人・事業者向けの不動産担保ローンは、柔軟な審査、高額な融資、そして比較的低い金利といった魅力を備えた資金調達手段です。
事業拡大や一時的な資金繰り、設備投資など幅広い用途に活用できるほか、返済期間を長く設定できることでキャッシュフローの安定にも寄与します。
さらに、2番抵当での融資や、補助金・助成金の相談など、他のローンにはない利便性も提供されています。
ただし、不動産を失うリスクや諸費用の発生、融資額の制限などのデメリットもあるため、利用にあたっては慎重な計画が求められます。
適切な金融機関を選び、自社の事業状況や将来計画に合ったプランを検討することで、不動産担保ローンは経営を支える有力な資金調達手段となるでしょう。
《不動産担保ローン一覧》
サービス名 | 金利 | 会社名 | 住所 |
セゾンファンデックス | 3.15%~9.90% | 株式会社セゾンファンデックス | 東京都豊島区東池袋三丁目1番1号 サンシャイン60 37階 |
丸の内AMS(エーエムエス) | 3.8%~ 15.0% | 丸の内AMS株式会社 | 東京都千代田区丸の内1-4-1 丸の内永楽ビルディング 18階 |
マテリアライズ | 4.8%~9.8% | 株式会社マテリアライズ | 東京都千代田区神田和泉町1−7−2 S-Glanz AKIHABARA 5階(旧 百瀬ビル) |
MIRAIアセットファイナンス | 4.0%~9.5% | 株式会社MIRAIアセットファイナンス | 東京都千代田区九段北1-7-3 九段岡澤ビル5階 |
ファンドワン | 2.5%~18.0% | ファンドワン株式会社 | 東京都豊島区南大塚二丁目39-11ヒサビル6階 |
総合マネージメントサービス | 3.4%~9.8% | 株式会社総合マネージメントサービス | 東京都中央区日本橋3-6-13 アベビルディング3F |
首都圏ファンド | 4%~ | 株式会社首都圏ファンド | 東京都足立区綾瀬6-6-6 |
AGビジネスサポート | 2.49%~11.9% | AGビジネスサポート株式会社 | 東京都港区芝2丁目31-19 |
トラストホールディングス | 3.45%~7.45% | トラストホールディングス株式会社 | 東京都千代田区有楽町1丁目2番15号 タチバナ日比谷ビル4F |
日宝 | 4.0%~9.9% | 日宝 | 東京都渋谷区神南1丁目20番15号 和田ビル6階 |
つばさコーポレーション | 4.00%~15.00% | 株式会社つばさコーポレーション | 東京都渋谷区宇田川町36-6 ワールド宇田川ビル7階 |
ジェイエフシー | 5.86%~15.0% | ジェイ・エフ・シー株式会社 | 東京都新宿区新宿5丁目11番4号 姫路ビル6階 |
デイリーキャッシング | 5.2%~18% | 株式会社デイリープランニング | 東京都台東区東上野1-7-12 徳永ビル4階401号 |
MRF(エムアールエフ) | 4.00%~ | 株式会社エム・アール・エフ | 福岡市中央区渡辺通5-23-8 サンライトビル6F |
元メガバンク融資課出身、バブル時代に不動産コンサルティングに従事し、2000年、会社設立後、底地ビジネス・事務所の立ち退き裁判等も経験した宅建士と共に立ち上げ、現在、不動産にまつわるサービスの紹介、口コミ・筆者の感想を加え紹介しています。