住宅ローン 借り方
一生のうちで最も高い買い物とも言える「住宅」。
その購入のためには、ほとんどの人が「住宅ローン」を利用します。
しかし、住宅ローンは複雑な仕組みと多種多様な商品があり、借り方一つで生活に大きな影響を及ぼす可能性があります。
そこで本記事では、
- 住宅ローンの基本的な知識・種類
- 住宅ローンの選び方
- 住宅ローンの賢い借り方・適切な借り方
について詳しく解説します。
これから住宅購入を考えている人はもちろん、すでにローンを組んでいる人も、より理解を深めるための参考にしていただければ幸いです。
あなたの大切な資産と生活を守るために、一緒に住宅ローンについて学んでいきましょう。
住宅ローンの基礎知識
住宅ローンは、ご存じ通り、
不動産を担保に金融機関から借り入れる長期(10年・20年・30年・35年)のローンのことを指します。
住宅購入のための大きな費用を一括で支払うのではなく、長期間にわたり分割返済することで、個々の経済的負担を軽減することができます。
《住宅ローンの種類と特徴》
住宅ローンにはさまざまな種類があります。
ここでは、主なものをいくつかピックアップし、その特徴をご紹介します。
フラット35
フラット35は、住宅金融支援機構(JHF)が提供している住宅ローンの一つです。
その名の通り35年間金利が変動しない住宅ローンです。
金利が一定なので、将来的な金利の上昇リスクを気にすることなく、一定の返済額で計画的にローン返済を行うことが可能です。
参考ページ:フラット35とは?
変動金利型
変動金利型は、金利が一定期間ごとに見直されるタイプの住宅ローンです。
金利は市場金利に連動しているため、金利が低下すれば返済額も減る一方、金利が上昇すれば返済額も増えるリスクがあります。
関連ページ:住宅ローン変動金利の「5年ルール」「125%ルール」
固定金利型
固定金利型は、一定期間(3年・5年・10年など)金利が固定される住宅ローンです。
その期間中は金利が変わらないため、返済計画が立てやすいというメリットがあります。
フリーローン
住宅ローンを組む際には、借入金の使途が限られることが多いですが、フリーローンは借入金の使途が自由なローンです。
ただし、金利が他のローンよりも高くなる傾向があります。
これらは一部の住宅ローンの種類に過ぎません。
自身のライフプランや返済能力に応じて、適切なローンを選ぶことが大切です。
金融機関によっても提供されるローンの種類や条件が異なるため、いくつかの金融機関から情報を集め、比較検討することも重要です。
参考ページ:
モゲチェックの評判・口コミ
住宅ローン審査一括比較・オススメ銀行
住宅ローンの金利について
お金を借りるのであれば、
住宅ローンに限らず、キャッシングやカーローンであっても金利・利率が低いことに越したことはありません。
住宅ローンは、借り方によって大きく金利が変わります。
- 変動金利
- 固定金利
- 返済期間・返済額
金利に関しては、住宅ローンの返済額を大きく左右します。
金利が高ければ返済額も増え、金利が低ければ返済額は減ります。
- 固定金利では金利が一定期間(通常は1〜10年)固定されるため、その期間中は毎月の返済額が変わりません。
将来の返済額を予測しやすく、家計の予算管理がしやすくなります。 - 固定金利では、金利が上昇しても借入利率は変わりません。
金利上昇の影響を受けずに、安定した返済計画を立てることができます。
固定金利のデメリット
固定金利の場合、金利が変動金利よりもやや高めに設定されることが一般的です。
安定性と予測可能性のためには、若干の金利プレミアムを支払う必要があります。
- 変動金利は市場の金利動向に連動して変動するため、金利が低下した時期には低い金利で借り入れることができます。
金利が低い時にローンを組むことで、返済額を抑えることができる可能性があります。 - 一般的に、変動金利は固定金利よりも低めに設定されることが多いです。
そのため、長期間にわたる返済においては総返済額を抑えることができる可能性があります。
変動金利のデメリット
変動金利では金利が変動するため、返済額も変動します。
金利が上昇した場合、返済額が増える可能性があります。
予期せぬ金利の上昇により返済負担が増える可能性があるため、返済計画の立案や予備費用の準備が重要です。
関連ページ:変動金利・固定金利どっちがいい?
住宅ローンの借り方:準備段階
基本的に、不動産を購入する場合、
不動産会社で
- 住宅ローンの相談
- 提携銀行の紹介
- 審査に必要な書類や手続き
を行ってくれますが、その流れは少なからず知っておく必要があります。
そこで、具体的に住宅ローンの借り入れ・審査・ローン融資完了後の動きを紹介したいと思います。
- 《自己資金の準備》
住宅ローンを借りる際には、自己資金の準備が必要です。
一般的に、購入価格の1割~3割が自己資金として必要とされています。
自己資金は、物件価格の一部として直接使われるだけでなく、手数料や諸費用などにも使用されます。(頭金・着手金・手数料等)
早い段階から節約や貯蓄を始め、計画的に自己資金を積み立てていくことが大切です。
関連ページ:頭金なしの住宅ローン - 《信用情報の確認》
住宅ローンを借りる前に、自分の信用情報を確認することも大切です。
過去の借入れ状況や返済履歴、現在の借入れ状況などが信用情報に記録されており、これらが住宅ローンの審査に影響を与えます。
信用情報機関から信用情報を取得し、問題がないか確認しましょう。 - 《住宅ローンの事前相談》
住宅ローンを借りる前に、金融機関で事前相談をすることをおすすめします。
事前相談では、自分が借りられる住宅ローンの上限額や金利、返済計画などを詳しく説明してもらうことができます。
また、個別の疑問や懸念を直接相談することもできます。
住宅ローンの借り方:申込段階
《住宅ローンの申込み方法》
住宅ローンの申込みは、金融機関の窓口、最近ではインターネットから行えます。
必要な書類を準備し、申込みフォームに必要事項を記入し、提出します。
申込み後、金融機関では審査を行い、審査に通れば住宅ローン契約となります。
《必要な書類》
住宅ローンの申込みには
- 収入証明書
申込者の収入状況を証明するための書類、会社員の時は給与明細や雇用契約書、個人事業主の時は確定申告書や所得証明書などが該当します。 - 源泉徴収票
給与所得者の場合、年末調整や源泉徴収により税金が差し引かれた給与明細の一部です。年間の収入や税金の支払い状況が確認できます。 - 銀行口座残高証明書
口座の残高や取引履歴を証明するための書類、金融機関の提出書式を使用することが多く、申込者の口座番号や残高、過去数ヶ月の取引履歴などが記載されます。 - 借入状況証明書
他のローンやクレジットカードの借入状況を証明する書類です。
残高や返済状況、返済期間などが記載されています。 - 物件情報
住宅ローンの審査には物件自体の情報も必要です。
不動産の登記簿謄本や所有者の証明書、建築図面、評価額の見積もりなどが求められることがあります。 - 身分証明書
申込者の身分を証明するための書類、パスポート、運転免許証、住民基本台帳カードなどが一般的な身分証明書として利用されます。
各金融機関やローンの種類により必要な書類は異なるので、事前に確認しておきましょう。
《住宅ローン審査のポイント》
住宅ローンの審査では、借り手の返済能力が主に評価されます。
具体的には、
- 所得(年収)
- 勤務年数
- 勤務形態
- 年齢
- 借入額
他の借入状況などが考慮されます。
定職についていて安定した収入があり、他の借入れが少なく、年齢が若ければ審査通過しやすいと言えます。
住宅ローンの借り方:返済段階
《計画的な返済》
住宅ローンの返済は、長期にわたるため計画的に行うことが大切です。
毎月の返済額を予め計算し、家計に組み込むことが必要です。
また、突発的な出費や収入減などに備えて、余裕をもった返済計画を立てることも重要です。
《リスク管理》
住宅ローンは長期間にわたる借入れなので、リスク管理も必要です。
例えば、金利変動リスクや収入減少リスクなどです。
金利変動リスクに対しては、固定金利の住宅ローンを選ぶことで対応できます。
また、保険に入ることで、収入減少リスクや急な病気、事故に対するリスクもカバーすることができます。
関連ページ:住宅ローンが払えない
《住宅ローンの借り換え》
金利環境や自身の経済状況が変わったときには、住宅ローンの借り換えを検討することもあります。
借り換えにより、金利を下げることで返済額を減らすことができます。
ただし、借り換えには手数料が発生しますし審査が再度必要になるため、メリット・デメリットをしっかり検討した上で進める必要があります。
住宅ローンの借り方:終了段階
住宅ローン完済後に関して、少し紹介します。
《完済後の管理》
住宅ローンが完済した後も、家の管理は続きます。
- 固定資産税の支払い
- 修繕費の確保
- 保険の更新
など、きちんと管理していくことが必要です。
また、自宅が資産となるため、遺言などの相続対策も考えておくと良いでしょう。
参考ページ:住宅ローン完済したら抵当権抹消手続き
《今後の資産運用》
住宅ローンの返済が終わると、それまでの返済額分のお金が毎月手元に残るようになります。
このお金をいかに有効に使うかが、次なる資産形成のステップとなります。
例えば、投資や年金積立、教育費の準備など、あなたのライフプランに合わせた資産運用を考えましょう。
関連ページ:おすすめの不動産投資会社
住宅ローンの融資を受けた方の体験談・口コミ
私も、マンション購入時に住宅ローンの契約(変動金利)をしました。
初めての購入した時は、右も左も分からなかったため、不動産会社の営業マンが手取り足取りサポートをしてくれました。
金利の優遇、団体信用生命保険(団信)など、正直、見ない部分もあるのが初めての住宅ローン融資でした。
住宅ローンの融資を検討している方にとって、一番気になるのは、体験談・口コミや評判だと思います。
公式サイト、SNS:X(旧Twitter)やInstagram、Facebook(ツィッターやインスタグラム、フェイスブック)などの内容を確認し、体験談・良かったこと・悪かったこと・良い口コミ・悪い口コミなどを探しました。
若干の頭金を用意して、フラット35の住宅ローンを利用してマイホームを購入しました。
固定金利での返済計画を立て、順調に返済を進めることができました。
住宅ローンの金利が35年間一定であることで、家計の予算管理がしやすく、安心して生活を送ることができています。
変動金利型の住宅ローンを利用してマイホームを購入しました。
金利が低い時期にローンを組んだため、返済額を抑えることができました。
しかし、数年後に金利が上昇し、返済額が増えるリスクもあります。
返済計画を見直し、予備費用を確保することで、返済に対応し続けています。
固定金利型の住宅ローンを利用して、家族と共に理想の住まいを手に入れました。
固定金利により、返済額が安定していることから、将来の生活計画を立てやすくなりました。
返済を怠らずに計画通りに進めることで、完済に近づいている喜びを感じています。
複数の金融機関からローンの審査結果を比較し、最も条件が良かった金融機関で住宅ローンを借りることができました。
審査には時間と労力がかかりましたが、最終的に理想のローンを選択できたことで満足しています。
今後も返済に慎重に取り組みながら、マイホームを築き上げていく予定です。
転職を機に住宅ローンの借り換えを検討しました。
元々の住宅ローンの金利が高かったため、借り換えにより金利を下げることで返済負担を軽減することができました。
手続きや審査は一部煩雑でしたが、最終的には借り換えが承認され、返済額の軽減に成功しました。
今後の返済に安心感を持ちながら、新しいライフスタイルを楽しんでいます。
よくある質問・Q&A
フラット35は、金利が35年間一定の住宅ローンです。
全国の銀行や信用金庫などで利用することができ、利率が変動しないため、返済額が変わらない安心感が魅力です。
住宅ローンの審査でよく見られる落ちる理由としては、収入が不安定であること、借入金が多いこと、勤続年数が短いこと、年齢が高いことなどが挙げられます。
各金融機関の審査基準は異なるので、具体的な理由は金融機関に問い合わせることをおすすめします。
固定金利期間選択型とは、一定の期間(通常は1~10年)金利を固定し、その後は変動金利に移行するという住宅ローンの制度です。
初期の金利が比較的低く設定されていることが多く、金利上昇リスクを一定期間だけ抑えることができます。
住宅ローン 賢い借り方:まとめ
住宅ローンを上手に活用するためには、まず基本的な知識を身につけ、自分の経済状況を理解することが重要です。
また、返済計画を立て、リスク管理を行い、変化する金利環境に柔軟に対応することも大切です。
一方で、返済額を見誤ると、生活に困窮するリスクもあるため、慎重な計画と準備が求められます。
自分のライフスタイルや収入、将来設計に合わせて最適な住宅ローンを選ぶことが、幸せな住まい生活を送る第一歩となるでしょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。