不動産会社の囲い込みとは?長引く売却・売主・買主が知っておくべき不動産取引の落とし穴

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不動産の囲い込みとは 不動産売却
  • 「不動産会社に売却を任せてるのに、なかなか買い手が見つからない…
  • 「もしかして、私の家が『囲い込み』に遭ってるってこと?」
  • 「『囲い込み』って違法じゃないの?どうやって防げばいいの?」
  • 「国交省が処分対象にしてるって聞くけど、それくらい悪質な行為なの…?」

あなたは今、こんな風に感じていませんか?

不動産売却を始めたものの、スムーズに進まない状況に不安を抱えているかもしれませんね。

実は、その原因の一つに、不動産業界で昔から当たり前のように行われてきた「囲い込み」が潜んでいる可能性があります。

囲い込み」とは、簡単に言えば「情報の独占」のこと。

特定の不動産会社が物件情報を他の業者や一般の顧客から意図的に隠し、自社だけで売買を成立させようとする行為を指します。

これは、業者の利益追求のためになされてきましたが、売り主であるあなたや買主、そして不動産業界全体の信頼性に深刻な悪影響を及ぼすことが指摘され、国交省によって処分対象とされるまでになっています。

本記事では、この「囲い込み問題」に焦点を当て、あなたの不動産・マンション売却における具体的な弊害を徹底的に解説します。

  • 「囲い込み」とは何か? その仕組みと、なぜ問題視されているのか
  • 囲い込みによってあなたが被る具体的なデメリット
  • あなたの大切な不動産が囲い込みに遭わないように防ぐ方法

あなたのマンションが「早く」「高く」売れない本当の理由が、この「囲い込み」にあるかもしれません。

この解説を読んで、不透明な不動産取引から自分自身を守り、納得のいく売却を実現するための知識を身につけましょう。

(*度を行き過ぎた内容によっては罰則規定(宅建業法)が設けられています)

【こんなニュースさえあります】
不動産会社の囲い込みとは

三井不動産、住友不動産、東急不動産ホールディングス傘下の大手仲介3社

中でも「三井のリハウス」で知られる三井不動産リアルティの件数は圧倒的に多い。調査件数189件のうち、囲い込みを行っていたのが40件。つまり5件に1件以上を囲い込んでいたことになるという噂も・・・・。

参照:ダイヤモンドオンライン

そもそも「不動産の囲い込み」とは?

「囲い込み」—この言葉を聞いたことがありますか?

不動産を売却しようとする時、誰もが「少しでも高く、一日でも早く」と願うはずです。

しかし、その願いを裏切る不動産業界の悪しき慣習、それが「囲い込み」です。

これは、売主から依頼を受けた不動産会社が、売主の利益よりも自社の利益を優先し、物件情報を意図的に隠してしまう行為を指します。

知らないうちに、あなたの物件が持つ本来の価値を発揮する機会が奪われているかもしれません。

まずは、その仕組みと背景を正しく理解することから始めましょう。

不動産会社 囲い込み

囲い込みは「物件情報を隠して独占する」行為

不動産の「囲い込み」とは、売却の依頼を受けた不動産会社が、その物件情報を他の不動産会社に紹介せず、自社だけで買主を見つけようと情報を独占する行為です。

通常、物件情報は「レインズ」という不動産会社間のネットワークシステムに登録され、全国の不動産会社が買主を探せるように情報を共有します。

しかし囲い込みを行う会社は、レインズに登録はするものの、他社から「その物件を紹介したい」と問い合わせがあっても、

  • 「すでに申し込みが入っています」
  • 「今、商談中です」

などと嘘の理由をつけて紹介を断ってしまうのです。

これにより、売主にとってはより良い条件で購入してくれるかもしれない買主と出会う機会が失われ、売却が長引いたり、値下げを余儀なくされたりする深刻なデメリットにつながります。

なぜ囲い込みは起きる?その背景にある「両手仲介」の仕組み

では、なぜ不動産会社は売主の不利益になるような「囲い込み」を行うのでしょうか。

その最大の動機は、仲介手数料が2倍になる「両手仲介」を成立させたいからです。

不動産取引の仲介手数料には、「片手仲介」と「両手仲介」の2種類があります。

仲介の形態 仕組み 不動産会社が受け取る仲介手数料
片手仲介 売主側のA社と買主側のB社、2社が協力して契約を成立させる。 A社は売主からのみ手数料を受け取る。
両手仲介 売主側のA社が、自社で買主も見つけて契約を成立させる。 A社は売主と買主の両方から手数料を受け取る。

このように、「両手仲介」が成立すれば、不動産会社の利益は単純に2倍になります。

この大きなメリットのために、他社に買主を見つけられるくらいなら、少し時間がかかっても自社で買主を見つけようと、物件情報を「囲い込む」という行為に走ってしまうのです。

囲い込みの多い不動産会社

売主・買主が利用する「レインズ」が悪用される手口

レインズ(REINS)」とは、国土交通大臣から指定を受けた不動産流通機構が運営する、不動産会社間の情報ネットワークシステムです。

売主と媒介契約を結んだ不動産会社は、このレインズに物件情報を登録する義務があり、これによって全国の不動産会社が情報を閲覧し、買主に紹介できる仕組みになっています。

しかし、囲い込みを行う会社は、このシステムを巧みに悪用します。

  1. 手口1:登録はするが、紹介を断る
    法律で定められているため、レインズへの物件登録は行います。
    しかし、他社から問い合わせの電話があると
    「現在、案内中です」
    「契約予定です」
    といった嘘の情報を伝え、物件紹介を妨害します。
  2. 手口2:ステータスを偽る
    レインズの物件情報には
    「公開中」
    「書面による購入申込みあり」
    「売主都合で一時紹介停止中」
    といったステータス(状態)を登録する欄があります。
    実際には申込みがないのにステータスを書面による購入申込みあり」に変更し、他社が紹介できないように見せかける手口です。

このように、本来は取引の透明性を高めるための「レインズ」が、囲い込みの隠れ蓑として悪用されてしまっているのが現状です。

囲い込みがもたらす、売主と買主のデメリット

不動産の「囲い込み」は、売主と不動産会社との間に存在する信頼関係を揺るがすだけでなく、取引の健全性を損なう深刻な問題です。

この行為は、売主が物件を「高く、早く」売りたいという思いを妨げるだけでなく、物件を探している買主にとっても大きな不利益をもたらします。

そこで、囲い込みが具体的にどのようなデメリットを売主と買主の両方にもたらすのかを、一つずつ見ていきましょう。

1.売却期間が長引く理由

囲い込みが起きると、売却期間が長引く可能性が非常に高まります

その理由はシンプルです。

不動産取引は、多くの買主候補に物件情報を公開し、最も良い条件を提示してくれた人と契約する「競争の原理」で成り立っています。

しかし、囲い込みが行われると、あなたの物件を知っているのは依頼した不動産会社と、その会社が抱える顧客だけになります。

広い海で魚を捕る漁師が、小さな池でしか釣りをしないようなものです。

本来なら、協力関係にある他社が持つ顧客リストにも情報が共有され、より多くの買主候補が物件を検討できたはずです。

しかし、それができなくなるため、買主が見つかるまでに時間がかかり、売却活動が長期化してしまうのです。

売却が長引けば、その分だけ物件の維持費や広告費用、そして何よりも精神的な負担が増大します。

2.物件価格に及ぼす影響

囲い込みは、物件の売却価格にも悪影響を及ぼします

先述の通り、囲い込みは競争原理を阻害します。

他社が持つ「この物件ならぜひ買いたい」という強い意志を持つ買主候補や、より高い価格を提示してくれる可能性のある顧客層を、意図的に排除してしまうのです。

結果として、依頼した不動産会社が見つけてきた、提示価格が低い買主としか交渉できなくなり、やむを得ず希望価格より低い金額で売却することになるケースが少なくありません。

そして、売却が長期化すると、不動産会社から「これ以上売れそうにないので、価格を下げましょう」と、値下げを提案されることになります。本来ならもっと高く売れたはずなのに、不誠実な行為によって、知らず知らずのうちに大損をすることになるのです。

囲い込み 両手仲介

3.買主が受けるデメリット

「囲い込み」は、売主だけでなく、買主にも深刻なデメリットをもたらします

物件を探している買主は、複数の不動産会社の情報を参考にしながら、自分の希望条件に合う物件を探します。

しかし、囲い込みによって、本来売りに出されているはずの物件情報が、他の不動産会社に伝わってこないため、買主は物件の存在すら知ることができません

これにより、以下のような不利益が発生します。

買主が受けるデメリット 詳細
購入機会の損失 買いたいと思っていた理想の物件が、囲い込みのせいで検討できずに終わってしまう。
選択肢の狭まり 市場に出ている物件全体を把握できず、限られた情報の中からしか選べないため、本当に納得のいく物件に出会えない。
不信感の増大 問い合わせた物件が「商談中」と断られることが続き、不動産市場に対する不信感を抱いてしまう。

このように、囲い込みは、売主と買主双方にとって、健全な不動産取引を妨げる「落とし穴」と言えるでしょう。

囲い込みがもたらす、売主と買主のデメリット

あなたの物件は大丈夫?囲い込みを確認する方法

「囲い込み」は、売主の利益を大きく損なう可能性のある問題ですが、実は自分の物件が囲い込みをされているかどうか、ご自身で確認する方法があります。

不動産会社に任せきりにするのではなく、正しい知識を持って自らチェックすることで、売却活動の透明性を確保し、より良い条件での売却へとつなげることができます。

そこで、囲い込みが行われていないかを確認するための具体的な3つの方法をご紹介します。

1.複数の不動産会社に査定を依頼する

囲い込みを未然に防ぐための最も基本的な方法は、複数の不動産会社に査定を依頼し、比較検討することです。

複数の会社と話すことで、それぞれの会社の営業スタンスや、どのような戦略で売却活動を進めるかを見極めることができます。

例えば、査定時に「当社にお任せいただければ、当社の顧客だけで売却先を探しますので、他社を通す必要はありません」と両手仲介のメリットばかりを強調する会社は要注意です。

一方、「当社の顧客だけでなく、レインズを通じて広く買主を探します」と、公正な取引を提案する会社は信頼度が高いと言えるでしょう。

媒介契約書とレインズ登録証明書をチェックする

不動産会社との媒介契約は、囲い込みをチェックするための重要な書類です。特に、以下の2点を必ず確認しましょう。

  • 媒介契約の種類
    「専任媒介契約」や「専属専任媒介契約」の場合、不動産会社はレインズへの登録義務があります。
    契約書に「登録する」と明記されているか確認しましょう。一般媒介契約にはこの義務はありません。
  • レインズ登録証明書
    不動産会社は、レインズに物件を登録後、「レインズ登録証明書」を売主に渡す義務があります。
    この証明書には物件情報が登録された日時が記載されているため、契約から定められた期間内に登録されたかどうかを確認できます。
    証明書を渡そうとしない、あるいは登録に時間がかかっているようなら注意が必要です。

3.他の不動産会社に「買主のふり」をして問い合わせる

これは、最も確実な囲い込みの確認方法です。売却を依頼した会社とは別の不動産会社に、買主のふりをしてあなたの物件に問い合わせをしてもらいましょう。

売主であるあなたの物件情報が、レインズや大手不動産ポータルサイトに掲載されていることを確認し、その情報を元に別の不動産会社に連絡します。

その際、以下の点に注目してください。

  • その物件、現在売りに出ていますか?
    という問い合わせに対し、「売却済みです」「今、商談中です」といった返答が返ってきた場合。
  • ぜひ内見したいのですが
    と頼んでも、「難しい」と断られた場合。

これらの回答が、あなたの知っている事実と異なっていれば、囲い込みをされている可能性が高いと判断できます。

信頼できる知人や、別の不動産会社に協力してもらい、客観的な事実を確認することが重要です。

囲い込みを未然に防ぐための予防策

不動産の「囲い込み」は、一度行われてしまうと売主がその事実を証明し、状況を覆すのは非常に困難です。

だからこそ、最も重要なのは、契約を結ぶ前の段階でリスクを回避する予防策を講じることです。

信頼できる不動産会社をパートナーに選び、契約内容を正しく理解し、売却活動の主導権をしっかりと握ることが、あなたの大切な資産を守るための最善の策となります。

そこで、不誠実な不動産会社に捕まらないための具体的な予防策を3つのステップで解説します。

契約前に確認!信頼できる不動産会社の見分け方

信頼できる不動産会社を見分けることは、囲い込みを防ぐための最も重要な第一歩です。

査定を依頼し、担当者と話す際には、以下のポイントをチェックしましょう。

  • 査定額の根拠が明確か
    単に高い査定額を提示するだけでなく、「なぜこの価格なのか」を周辺の取引事例や市場動向に基づいて論理的に説明してくれる会社は信頼できます。
    根拠なく高値を提示して契約を急かす会社は注意が必要です。
  • 売却戦略を具体的に説明してくれるか
    「レインズへの登録はもちろん、ポータルサイトやチラシなど、どのような媒体で、どんなターゲットに広告を出すのか」といった具体的な販売戦略を提示してくれるかを確認しましょう。
  • 両手仲介のリスクを説明してくれるか
    「当社は両手仲介を目指しません」「売主様の利益を最大化するため、情報を広く公開します」といった姿勢を明確に示してくれる会社は信頼性が高いと言えます。
    逆に、両手仲介のメリットばかりを強調する会社は、囲い込みを行う可能性を疑うべきです。

媒介契約の種類を理解する

不動産会社と結ぶ「媒介契約」には3つの種類があり、それぞれにレインズへの登録義務や報告義務が異なります。

この違いを理解することが、囲い込みを防ぐ上で非常に重要です。

媒介契約の種類 レインズへの登録義務 売主への報告義務 自己発見取引 複数社への依頼
専属専任媒介契約 5日以内 1週間に1回以上 不可 不可
専任媒介契約 7日以内 2週間に1回以上 可能 不可
一般媒介契約 義務なし(任意) 義務なし(任意) 可能 可能

囲い込み対策として最も有効なのは、「専任媒介契約」または「専属専任媒介契約」です。 
なぜなら、これらの契約には法律で定められたレインズへの登録義務売主への定期的な報告義務があるため、不動産会社は物件情報を公開し、活動状況を報告せざるを得ません。

これにより、物件情報が隠されるリスクを大幅に減らすことができます。

報告義務の徹底!売却活動の進捗を定期的に確認する

媒介契約を結んだら、不動産会社に任せきりにせず、売主として主体的に関わることが重要です。

特に、「専任媒介契約」や「専属専任媒介契約」に定められた報告義務を徹底してもらいましょう。

報告を受ける際には、単に「問い合わせはありませんでした」という口頭の報告で済ませるのではなく、以下のような具体的な内容を書面やメールで報告してもらうようにしてください。

  • レインズ登録証明書の提出
  • 広告活動の具体的な内容(どのサイトに掲載したかなど)
  • 問い合わせ件数とその内容
  • 内見の件数と、内見者の反応

このように、定期的に詳細な報告を求めることで、不動産会社は「この売主はしっかり見ているな」と認識し、不誠実な対応をしにくくなります。

あなた自身が売却活動の進捗を常に把握し、透明性を確保することが、囲い込みという落とし穴を避けるための確実な方法です。

記事まとめ:不動産会社の囲い込み、正しい知識が後悔のない取引への第一歩

不動産の「囲い込み」について、その仕組みから具体的な確認・予防策まで解説してきました。

この不透明な慣習は、時に売主の大切な資産価値を損ない、取引を長引かせる原因となります。

しかし、闇雲に不安を抱く必要はありません。

正しい知識を身につけ、冷静に状況を判断し、適切な行動をとれば、囲い込みという落とし穴を避けることは十分に可能です。

最後に、不動産売却を成功に導くための最も重要な心得を再確認しましょう。

不安を感じたら、複数の専門家にも相談しよう

不動産の売却は、人生で何度も経験することのない大きなイベントです。

そのため、分からないことや不安に思うことがあって当然です。

もし少しでも

  • 「この取引は本当に大丈夫だろうか」
  • 「担当者の説明に納得がいかない」

といった違和感や不安を感じたら、一人で悩まずに、複数の専門家に相談することを強くお勧めします。

信頼できるパートナーを見つけるためには、最初から一社に絞るのではなく、複数の不動産会社に査定を依頼し、各社の対応や提案内容を比較検討することが最も有効です。

複数の専門家と話すことのメリット

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客観的な情報が得られる 1社の情報だけでなく、複数の会社から査定額や販売戦略を聞くことで、あなたの物件の市場における適正な価値や需要を客観的に把握できます。
担当者の力量を見極められる 質問に対する回答の丁寧さやスピード、こちらの意向をどれだけ汲み取ってくれるかなど、担当者の対応を直接比較できます。
心理的な安心感が得られる 不安な点を他の専門家にも相談し、複数の視点からアドバイスを得ることで、自信を持って取引に臨むことができます。

また、大手不動産会社だけでなく、地域に根差した中小の不動産会社にも相談してみるのも良いでしょう。

それぞれの会社が得意とする分野や顧客層が異なるため、より幅広い選択肢の中から、あなたの物件に最適なパートナーを見つけ出すことが可能になります。

正しい知識と信頼できるパートナー。

この二つが揃えば、囲い込みのような不誠実な行為に惑わされることなく、あなたの希望に沿った形で後悔のない不動産取引を実現できるでしょう。

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不動産売却
口コミ評判堂編集部

元メガバンク融資課出身、バブル時代に不動産コンサルティングに従事し、2000年、会社設立後、底地ビジネス・事務所の立ち退き裁判等も経験した宅建士と共に立ち上げ、現在、不動産にまつわるサービスの紹介、口コミ・筆者の感想を加え紹介しています。【メディア掲載】フジテレビ系『Mr.サンデー』アンケート結果が引用等

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